福本莉子×八木勇征主演のラブストーリー・映画『隣のステラ』。1番近くにいるのに夜空みたいに遠い恋
人気漫画「隣のステラ」(作:餡蜜/講談社「別冊フレンド」連載)が、待望の実写映画化。主演は、実力派若手女優の福本莉子と、FANTASTICSのボーカルとしても活躍する八木勇征。交差する気持ちと、まっすぐ過ぎる恋心を描いた、もどかしくも胸を打つラブストーリーです。
主演の2人に加え、倉悠貴、横田真悠、西垣匠、田鍋梨々花ら、フレッシュで個性豊かな若手キャストが物語を彩ります。
8月22日(金)の公開に先がけて、試写会に参加したSASARU movie編集部が、作品の見どころをひと足早く、レビューします。
一途すぎる想いが、切なくて眩しい
隣同士の家に暮らす幼なじみ、千明(福本莉子)と昴(八木勇征)。幼い頃から1番の仲良しだったふたりですが、昴が芸能界にスカウトされ、若手モデル&俳優として一躍注目を集める存在に。
ずっと昴に片想いしてきた千明は、人気芸能人と“普通の女子高生”という立場を気にして気持ちを隠してきました。けれど、抑えきれない想いがあふれ、ついに告白。しかし返ってきたのは、「幼なじみとしてしか…見てない」という言葉でした。
それでも昴を応援すると決めた千明。けれど、好きな気持ちはそう簡単には消えません。
すぐ隣にいるのに、なぜか遠く感じる――“近くて遠い”昴へ。
千明の秘めた恋の行方は、どこへ向かうのでしょうか。
ふたりの心に輝く「ステラ(星)」
タイトルにある「ステラ(星)」は、物語の象徴そのものに感じます。千明が恋心を抱く昴は、芸能界で注目を集める人気俳優。劇中にも、千明と昴が星を見るシーンがありますが、まさに昴は夜空に輝く星のように、手を伸ばしても届かない存在。
しかし、昴にとっても千明は特別な「ステラ」なのです。それを感じさせる言葉や仕草が、物語の随所に散りばめられています。「ステラ」は、お互いにとっての星を意味し、素直に想いを伝えられないもどかしさや、どこまでも尊く、唯一無二の存在であること――そのすべてを静かに語りかけてくれます。
1番近くて1番遠い、窓越しの想い
窓を開ければ声が届く1番近い距離。ふとした世間話も、幼い頃から当たり前のように交わしてきたふたり。現代では携帯で済ませてしまうようなやりとりを顔を合わせて話す――そんな何気ない時間こそが、特別で尊いものとして丁寧に描かれています。
すぐ隣にいるのに、なぜか心だけは遠く離れているように感じる千明の複雑な想いが、窓越しのシーンに静かに映し出されていました。
届きそうで届かない想いと言葉にできないもどかしさ、そんな絶妙な距離感の描写もこの作品の魅力のひとつです。
繊細な心理描写に心が揺さぶられる
千明と昴の距離感だけでなく、その胸の奥で揺れ動く気持ちまで、丁寧に映し出されているのが本作の大きな魅力。
千明は、淡い恋心と、それを抱き続ける苦しさの間で揺れながらも、諦めきれない自分と向き合っていきます。一方の昴は、人気俳優として華やかな世界に立ちながら、千明に対して抱く複雑な感情と、幼なじみとしての想いとの間で葛藤します。
カメラは、ふとした表情や視線の動き、わずかな沈黙までも切り取り、ふたりの心の変化を繊細に描き出します。その一瞬一瞬に、観る側の心も自然と引き寄せられ、ドキッとさせられるはず。
ただのラブストーリーにとどまらず、お互いの気持ちを探り合う緊張感や、言葉にならない想いが交差する瞬間が、胸の奥に静かな余韻を残します。
もどかしくて、でも真っ直ぐなふたりの想いを、ぜひ劇場で確かめてください。
映画『隣のステラ』基本情報
■公開日:2025年8月22日(金)
■出演:
福本莉子、八木勇征
倉悠貴、横田真悠、西垣匠、田鍋梨々花
清水美砂、宮崎吐夢、紺野まひる
野波麻帆、浜野謙太
■原作:餡蜜『隣のステラ』(講談社「別冊フレンド」連載)
■監督:松本花奈
■脚本:川滿佐和子
■主題歌:FANTASTICS「いつも隣で」(rhythm zone)
■配給:東宝
■公式HP:https://stella-eiga.jp/