ハチに2回刺されると死ぬって本当?気をつけるべき時期は【眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話】
2回刺されると死ぬ……?[ハチの毒]
ハチ毒アレルギーのある人は超危険
身の回りにいる危険な生き物の代表格ともいえるのが、スズメバチの仲間です。見るからに凶悪そうな面構えに、見た目に負けない激しい攻撃性。さらに恐ろしいのが、刺されると命の危険もあるという毒針攻撃です。
1匹あたりの毒性はそれほど強くないものの、スズメバチの毒の怖いところは2回目以降に刺されると、アナフィラキシーショックを引き起こす場合があること。アナフィラキシーショックはアレルギー症状のひとつで、ハチ毒にアレルギーがあると、呼吸困難や意識障害などを起こして命にかかわることもあります。スズメバチに刺されたら、アレルギー反応を抑える抗ヒスタミン軟膏などを塗って、急いで病院で治療を受けましょう。
スズメバチが攻撃的になるのは夏から秋にかけての7~11月ごろ。この時期は子育てのシーズンにあたります。黒い色、香料のにおい、動くものに敏感に反応するので要注意です。スズメバチの巣に近づくとあごをカチカチと鳴らして威嚇します。これは危険信号ですので、静かに離れて巣から20m以上の距離をとるように。
ただし、スズメバチは理由もなく針を突き立てるわけではありません。巣に近づくものを威嚇するのが目的なので、活動期にはできるだけ巣に近づかないようにするのが無難です。
スズメバチの特徴
・黒いもの・においの強い香料・動くものに対して攻撃性を示す。
・毒針を持っているのはメスだけ。卵管が変化したものなのでオスにはない。
・万が一刺されたときにはアレルギー反応を抑える抗ヒスタミン薬が有効。
・活発になり、働きバチの数も増える夏から秋にかけてが特に要注意。
ミツバチとスズメバチの針の違い
ミツバチ
針にカエシがついているため、相手を刺すと毒どく囊のうや内臓の一部が針ごと胴体から抜けて死んでしまう。
スズメバチ
尖針を前後に動かしながら相手の皮膚の奥まで突き通し、刺針で毒を送り込む。
針にカエシがついていないので、何度も繰り返し相手を刺すことができる。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話』監修:船山 信次