【東広島】市内の小中学校23校が参加しオンラインで平和学習 戦争体験者の話を聞く
東広島市教委は被爆80周年の節目の年に、平和・非核兵器都市東広島市宣言40周年を記念して、子どもたちの平和の担い手としての意識を育もうと7月7日、オンラインで平和学習を行った。市内の小学校13校、中学校10校の計約3500人が参加し、平和について思いを深めた。
八本松小学校(同市八本松町原、京谷志穂校長)では、5・6年生225人が参加し、同市在住の2人の戦争体験者から話を聞いた。
宮川静登さん(96)は16歳の時、登校中に広島駅付近で被爆した。「原爆のすごい光に驚いた」と生々しい惨状を証言し「今は平和でうれしい」と喜んだ。大林春美さん(94)は原爆投下11日後、救護隊として入市し被爆した。救護活動で見たことを振り返り「地獄よ」と戦争の悲惨さを訴え、「戦争は人間らしい生活を奪う。平和ほど尊いものはない。絶対に戦争をしないで」と呼び掛けた。この後、県立賀茂高(同市西条西本町)の生徒が、平和伝承活動の取り組みを紹介した。
児童らは、平和の尊さを学び自分たちにできることについて発表。6年の丸山温士さんは「原爆について調べたことを伝えていきたい」、奥村心咲さんは「高校生が平和を語り継ぐ取り組みがすごい。自分も語り継いでいきたい」と話していた。
市教委によると、オンライン平和学習の証言や資料は、デジタル教材として保存し今後の平和学習へ受け継ぐという。 (山北)
プレスネット編集部