第37回「おしゃれで繋がるアップサイクル」
「私たちの未来は、私たちで作る!」
あなたの「困りごと」、「モヤモヤ」、「お悩み」、もしくは、「変えていきたい社会の課題」などを通して、みんなで一緒に「これから」を考えていく番組です。
今回も、リスナーの方からいただいたメッセージに、スタジオの3人がこたえました。
私、洋服が好きで。最近は古着にハマっております。
古着って同じものはなく、時代を感じ、コーディネートも楽しくて古着屋さんに行くと楽しくてワクワクします。今ではクローゼットがパンパンです。仕事は制服があるので土日しか私服は着ないんですが。中には、最近着ないなぁというものも。
みなさんは洋服の処分ってどうしてますか?「また着るかも」と思って、どんどん溜まっていく私です。
何かいいアイデアありましたら教えていただきたく思います。
小泉:よくわかります。「いつかまた流行るんじゃないか」って言って捨てられないって、結構聞きますよね。私はね、自分より若い友達とか、姪とか甥とか、姪や甥の子どもたちにも着られそうなものをあげたりとか。あと、フリマをやったり、「古着でワクチン」「古着で猫助け」みたいなものもあるんですよね。
大石:へー。
小泉:申し込むと何千円かで大きな袋が送られてきて、そこに詰めて送り返すっていう。寄付なんだけど、その袋代を自分で買って。どうしてますか?
大石:入れられるスペースが限られちゃうから、入れたら出すしかないですよね。
上村:じゃあ、1着買ったらなにかを1着手放す、という感じですか?
大石:それができないから、ずっと着てる。
小泉:買わない?
大石:買わない。ずっと着てますね。「あのダウン、何年着てるんだろう」っていうくらい着てると思う。
上村:私も、人に譲ることも多いんですけど、大石さんみたいに「そもそも買わない」っていうのは私も一緒ですね。捨てるのが苦手すぎて。心の労力と言いますか、疲弊するので、よくよく考えてから買います。ディズニーのグッズも「この箱に収まる分しか買わない」って決めていて、買う時は「これを手に入れたらスペースがないから何かを人にあげる」って考えた時に、買うか買わないか。
小泉:買う時に基準を作ってるんですね。でも、洋服が好きな人って絶対収まらないと思うんだよね。特に古着好きとかって…しょうがないんじゃない?笑
上村:それを楽しく着ればいいですもんね。
小泉:どうしても着ない、サイズが合わなくなったとか、「この子の方が似合いそう」と思ったらプレゼントしたりだとか。そのくらいかなと思いますけどね。
上村:日本だと年末は大掃除シーズンですけど、これって日本だけだそうですね。
小泉:そうなんだ!
上村:毎年、しますか?
小泉:自分の家はあんまり。一人暮らしなので大してすることもないですけど、会社はやります。みんなで最後に綺麗にして「良いお年を」って毎年やってますね。
上村:やるとスッキリしますよね。
大石:スッキリしますね。書類がたまるからね。
着物をアップサイクル!
滋賀県のブランド「シャナリシャツ」
お悩みから視点を広げて、こんな話題も紹介しました。
上村:今日ご紹介するのは滋賀県で去年誕生したばかりのシャツのブランド「シャナリシャツ」。長年捨てられずにタンスやクローゼットに眠ったままになっている着物を引き取り、アップサイクルして仕上げたシャツを展開しています。滋賀県の会社「仕立て屋と職人」共同代表のワタナベユカリさんにお話を伺っています。
私、滋賀県の長浜市に8年前に移住したんです。
長浜って着物の友禅の元の生地、白生地っていうちりめんを作っている産地で、そういう地域ですとみなさん着物をたくさん持っていらっしゃる。タンスにパンパンに着物を詰めて嫁入りに行くっていうのが風習で、今もそれがタンスに眠ったままで置いてあると。でもそれをどうすればいいのかしら、っていう現状があったんですね。
自分のお母さんが「嫁いだ先で困らないように」って仕立ててもらっているものなんですよね。なので、別に想い出に値段を付けて欲しいわけじゃない。捨てるなんてもっとできない。そんな中、うちは「譲渡してください」という形で呼びかけています。想い出と一緒に着物を持ってきてください、また着られるような形に生まれ変わらせます、と。
持ってきていただいた着物には生地ナンバーというものをお付けして、シャツになった時に追えるように、自分の着物がどういうふうに生まれ変わったのかしらって追えるように、作っています。
地域で集めているのもそうなんですけど、一緒に地域の働き手も育ててるというか。どんどんシャツが売れたり、着物が入ってくるほど地域の人たちと連携して仕事ができるっていう仕組みも一緒に作っています。
「みんなで作りたい」って思っていて。
小泉:すごくいいアイデアですね。雇用にもつながっていて。さっきサイトでシャツを見たら、おしゃれなの!
大石:かっこいいですよね。
小泉:着物のリメイクって、自分だとあまり着こなせないイメージがあったんですよね。でもね、オシャレなブランドのシャツって感じでね。家紋が入っている黒い着物とかもシャツにしてて、これ、自分のも欲しいですね。素敵でした。割とメンズスタイルのシャツだから性別問わずに。襟とかも小さめに作ってあってオシャレなんです。きやすいと思う。
大石:滋賀県長浜市にすごい人がいましたね。
上村:生地ナンバーを付けて、追えるっていうのもいいですね。
着物って値段も色々あるじゃないですか。それに応じてお金を渡すんじゃなくて「思い出と一緒に持ってきてください」って譲渡してもらう形っていうのもいいですよね。
小泉:すごく、気持ちを大事にして、「譲渡して欲しい」っていうことでいただく方と預ける方が幸せな気持ちになれるって夢にも思ってなかった。すごくいいアイデアだと思いました。着てみたいです。
上村:シャナリシャツはインターネットでの販売のほか、東京でも購入ができます。
(TBSラジオ『サステバ』より抜粋)