部下のやる気を継続させるためにはどうすればいいの?【心理学の話】
ほめられることで期待に応えようとする心理を活用
業績アップのために一丸となって……と叫んでみても、やる気を見せない部下がいるとチーム全体の士気も下がります。そんなときに繰り出すワザは、叱責でも排除でもありません。部下をほめることです。
「レポートをしっかりまとめてくれて助かった」「お客さんがキミはできる人だといっていたよ」などと、とにかく毎日ほめるという作戦です。ほめるところがなければ「今日の髪型はきまってるな」でもOKです。
人は、お世辞だとわかっていてもほめられれば気分がよくなるものです。そして、ほめられ続けることで自尊心が高まり、自分に期待し、その期待に応える自分になろうとします。心理学ではこれを自己成就的予言と呼びます。
さらに、上司や仲間からほめられると、その期待にも応えようとする心理が働き、努力してよりよい結果を生み出そうとします。これはピグマリオン効果と呼ばれ、アメリカの教育心理学者ローゼンタールが実験で証明しました。
こうした心理効果はプライベートでも活用できます。「もう少しがんばってほしいな」と思う人をほめてみましょう。これまでとは違う成果を得られるかもしれません。ただし、わざとらしくならないように自然にほめることを忘れずに。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』