カリタス幼稚園 学校施設表彰で最優秀賞 主体的教育に相応な設計
多摩区中野島にあるカリタス幼稚園がこのほど、一般社団法人文教施設協会が主催する2024年度の「優良学校施設表彰」で、最優秀賞の文教施設協会会長賞を受賞した。
優れた学校施設を表彰し、今後の施設整備の質的向上に役立てることを目的に同協会が23年度から実施。建築や教育の専門家からなる選考委員が施設の計画・設計、環境および地域の特長や課題、実現プロセスなどを議論し選ぶ。今年度は最優秀3作品を含め、13施設が受賞した。
22年に建て替えられた同園の園舎。講評によると、幼稚園棟と預かり保育・未就園児保育室などの棟が園庭を囲んで回廊により結ばれ内外が連続する空間配置となっている点、子どもたちが場所を自由に選びながら主体的に活動を展開するモンテッソーリ教育に相応しい空間設計となっている点などが評価された。
同園の木田まゆみ園長は受賞について「空が広く見え、園庭を囲むように緩やかなカーブをつくる園舎は、神さまが子どもたちをその懐に抱くことをイメージさせるCARITAS(愛)と、子どもたちが自由に考え選ぶことを尊重する教育が表れている」と述べた。設計を担当した(株)SOU建築設計室の清水義文代表は「子どもたちの多様な居場所、モンテッソーリの教育環境、カトリック校らしい美しさなどの創出に工夫を凝らしたほか、安心で明るい地域環境を目指し学園全体の修景も行った」と話した。
同園舎は、22年度の川崎市都市景観形成協力者表彰の対象となり、運営者の学校法人カリタス学園が受賞している。