一度やればもう病みつき? 水面大爆発!トップウォーターゲームの魅力
トップウォーターゲームをご存知でしょうか? 水面にミノーやポッパーをキャストして魚を誘う釣り方です。「ホントに釣れるの~?」「アタったら大きい魚が釣れるけど外れが多い~よな~」と、私はこの釣りをするまでそんなイメージを持っており、少し敬遠していました。しかし、一度体験するとトップウォーターゲームの魅力にドハマりしてしまったのです…。
非日常の釣りにおいて、より格別な魚のバイトシーンが見られる興奮…。食ってからの強烈な引きに大物とのワクワクファイト…。一度やるとたまに夢に出てくるレベルの楽しい釣りでした。
今回はそんな私が瀬戸内海の船を舞台に体験した、トップウォーターでファーストフィッシュを釣り上げるまでの実録をご紹介します。
沈黙とキャストの繰り返し
鳥山を発見できれば、ベイトが湧いている証拠。青物のようなフィッシュイーターがそばにいる可能性が高まります。(写真はイメージです)
「ポイント着きました、どうぞ~」船長の声とともに海にキャストする。そしてまたキャストする、キャストする、キャストする……。
う~ん、沈黙…。それにしても海がキレイで気持ちがよい。大海原でルアーを投げるのも楽しいものではありますが、午前中は心から思っていました「今日はクルージングかなぁ」と。
あとから振り返れば、そのあと私の釣り人生で味わったことのないほどのビッグファイトをすることになるのですが、トップウォーターゲームのファーストインプレッションは「こんなもんかぁ」といったトコロ。そんなことを思いながらも、少しキャストが上達した前半戦でした。
そんなワケで、完璧に飽きていました(笑)。なぜなら、まだあの興奮を知らなかったからです。
ナブラ!ナブラ!ナブラ~‼
一緒に来ていた友人が横で叫びだしました「ナブラじゃ! 船長! あっち、あっち!」。それを受けた船長が全速力で現場に直行し、ボコボコとうなる水面に一斉にみんなでキャストし始めました。「食った~!」横では興奮気味の友人の声が響き渡り、と同時に、周りのほかのアングラーのルアーにも魚が食いつき、ファイトが始まりました。
「なんで俺のミノーに食わないんだ…」前日に船長に教えてもらった、背がシルバーのおすすめのミノーを用意してきたのに…。そして、FGノットじゃなくてPRノットを夜な夜な組んできたのに…。もっと言えば、YouTubeで研究してきたのに~~~!!! いろんな感情との葛藤はありましたが、周りの楽しそうなファイトを見守るしかない私。お陰で「う~ん、ジグにしようかな? トップは無理だ…」と思うほど心は折れかけていました。
そんな歯がゆい思いをしているうちにすぐにナブラはなくなり、辺りは静かな海面へと戻っていったのでした。
ついにきた!水面が!?
「あ~、チャンス逃したな~」正直諦めていました。ほぼ心は折れながらも1日中投げ続けたおかげで飛距離はアップし、キャストだけは上達していました。不甲斐ない気分のままではありましたが、とにかく懸命に投げ続け、何もない海にひたすらミノーを投げ込みました。おそらくキャスト回数は100回を超えたでしょう…。
そんな矢先、目の前で水面が爆発しました。なんだこれは? そう思った途端に強烈な引きに襲われたのです。「ついにきたんだ!!」誘い出しでビッグフィッシュがHITしたのです! すでに腕はキャストし過ぎで筋肉痛気味、しかし容赦なく暴れてくるビッグフィッシュ。無我夢中でファイトすること10分間、ついに姿を現したのは丸々と太ったブリでした!!!
釣ったあと判明したことですが、たまたまスレ掛かりしていただけでした(笑)。ファイトに苦労した理由がよく分かりました…。
それでも、たったの1尾ではありましたが、この1尾がまさしく至高! 水面でのバイトからファイト、取り込みまでの一連の流れは、ほかの釣りでは味わえない快感がありました。「これがトップウォーターゲームか!」なるほど、多くの釣り人を魅了するわけです。
トップゲームをやったことない方にもぜひ、大物を釣り上げてあの感動を味わってもらいたい。1度釣るとまた行きたくなる、そんな魅力がトップウォーターゲームには詰まっています。
私の住んでいる広島県ではサワラのミノーゲームなどが近年流行しつつあります。また、山陰や長崎では大型のヒラマサなどをねらうこともでき、あの一撃は多くの釣り人を魅了しています。初めての方には少しハードルが高いように思えるかもしれませんが、本当に楽しい釣り! 機会があれば、トップウォーターゲームであの胸の高鳴りをみなさんにもぜひ体験してもらいたいです!
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レポーター
プロフィール:コウノゲリオン
広島県在住
瀬戸内のオフショアをメインにさまざまな釣りを楽しむ。最も好きな釣りは一つテンヤ。「釣り場はきれいに、釣った魚は美味しく食べる」がモットーです!