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サクラダンゴウオが国内初の繁殖認定 上越市立水族博物館うみがたり

上越タウンジャーナル

新潟県上越市立水族博物館うみがたりでふ化した「サクラダンゴウオ」が2025年3月、国内で初めて繁殖に成功した種に与えられる日本動物園水族館協会(JAZA)の「初繁殖認定」を受けた。同館にとって初の認定で、「これをきっかけにサクラダンゴウオの魅力を広くアピールしていきたい」と意気込んでいる。

《画像:うみがたりで展示されているサクラダンゴウオ》

認定はJAZAが繁殖技術の向上や希少種の保全を目的に、加盟する動物園や水族館で初めて繁殖し、6か月以上生存した動物に与える。

サクラダンゴウオは2017年に日本海で発見されたダンゴウオ科の新種。繁殖期の冬から桜が開花する春にかけて見られることから、その名が付いたとされている。成魚でも体長3cmほどの小さな魚で、丸みをおびた体とクリクリとした目、岩や海藻にくっつく吸盤状の腹びれが特徴だ。

《画像:うみがたりでふ化した稚魚。頭には「天使の輪」と親しまれている稚魚特有の模様が(うみがたり提供)》

同館では日本海の生き物の展示に特化していることや、同市が桜の名所であることから、サクラダンゴウオを「アイドルフィッシュ」と位置づけ、展示や繁殖に取り組んできた。2020年から上越市内での採集を開始し、2023年3月11日に初めて繁殖に成功。6か月以上の生存を確認し、書類審査を経て今年3月10日に認定された。

寿命は1〜2年とされていて、最初に生まれた個体はもう生きていないが、その後も定期的に繁殖し、常設展示されているほとんどが同館生まれ。水槽近くではパネルで成長の過程や生態を解説している。

《画像:常設展示の水槽には解説パネルと初繁殖認定証も》

飼育スタッフによると、繁殖期の冬には自然界と同じく水温を下げるなど環境を整えたほか、卵の状態を毎日確認し、生まれた後は巣材や餌の選定、飼育環境の管理など試行錯誤したという。

《画像:飼育を担当した杉山さん(右)と高木さん》

担当した杉山けいさん(33)は「認定は飼育員のあこがれで、登竜門のように考えていたのでうれしかった。サクラダンゴウオはまだあまり知られていないので、広く伝えていきたい」。高木康平さん(26)は「吸盤でくっつくところや、きょろきょろと目を動かして餌を追いかけるところなどに魅力が詰まっている。ぜひ見てほしい」と話している。

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