飲酒運転の車が民家に激突 夕食準備中だった住人「死ぬかと思った」(米)
米アリゾナ州で先月30日、恐ろしい事故の瞬間を室内カメラが捉えた。その映像には、まるでミサイルのような勢いで1台の車が民家に突っ込む光景が映されていた。車体のほとんどが室内に入っており、部屋は酷い有様だった。当時、部屋には夫婦と4匹の愛犬がいたが、奇跡的に死者は出なかった。飲酒運転によるこの事故について、米ニュースメディア『AZFamily』などが報じた。
轟音とともに部屋に突っ込む車 衝撃の瞬間を捉えた動画はこちら
被害に遭ったのは、米アリゾナ州フェニックス市に住む、サブリナ・リベラさん(Sabrina Rivera)とマーカス・ホームバーグさん(Marcus Holmberg)だ。先月30日夜、2人で夕食を食べようとしていた時に事故が起きた。
当時の様子を、室内に設置していたカメラが捉えていた。映像には、窓の外を覗くサブリナさんとちょうど部屋に入ってきたマーカスさん、そして部屋の中央には愛犬たちの姿が映っている。
ソファの前のテーブルには夕食が置かれており、マーカスさんがスプーンを置いた瞬間、轟音とともに1台のフォード・マスタングが部屋に突っ込んできた。壁は完全に破壊されて部屋中に煙が充満し、ほとんど視界がゼロになっている。別の角度にあったカメラには、まるで何かが爆発したかのような衝撃の光景が捉えられていた。
幸いにもギリギリで衝突を免れたマーカスさんは、すぐに瓦礫をどかし始め、愛犬やサブリナさんを探し始めた。マーカスさんの呼びかけに対し、サブリナさんが返答する声が聞こえた。
当時、窓のそばにいたサブリナさんは、「マスタングがこちらにまっすぐ突進してくるのが見えました。正直、みんな死んでしまうだろうと思いました」と振り返る。マーカスさんは、「まるで爆弾が爆発したかのようでした。全部めちゃくちゃですよ。一瞬の出来事でした」と語る。
外から撮影した事故直後の写真では、車のボディのほとんどが家の中に入ってしまい、壁が一面崩壊していた。被害はこれにとどまらず、部屋のあちこちにヒビが入り、家全体が歪んだため、反対側の窓が窓枠ごと外れた。
事故後、CTスキャンを受けたマーカスさんは、頭蓋骨に小さなヒビがあることが分かったが、これほどの大事故にもかかわらず、他にケガはなかった。マーカスさんは、「頭に少し痛みが残るものの、その他は問題ありません。きっと神様が私たちを守ってくれたのでしょう」とコメントした。
一方、サブリナさんは右腕を痛めてしまったと言い、重い物を持つことができないものの、その他に支障はなかった。また、車に激突したかのように見えた愛犬たちは4匹とも奇跡的に無事だった。
この件で、フォード・マスタングを運転していたヴァレンティン・エスピノーザ(Valentin Espinoza、18)が、飲酒運転、器物損壊などの疑いで逮捕された。
サブリナさんたちは、家が面する39番道路で「スピード違反の車や無謀な運転をする車をよく目撃する」と話しており、再び同じことが起きないようにフェニックス市が対策を施してくれることを願っている。サブリナさんは、「一時停止の標識は役に立たないので、スピードバンプが設置されればいいのですが」とコメントを残した。
今回の事故が多くのメディアに報じられると、「どうやったら車で家に突っ込む状況になるの?」「人も犬も助かったなんて奇跡」「犬たちに車が突っ込んだ時、開いた口が塞がらなかったよ」「こんなの怖すぎる」などといった声が寄せられた。
なお7月には米ニューヨーク州で、ビール18杯を飲んで運転していた男が車でネイルサロンに突っ込み、4人が死亡した。
画像は『AZFamily 「Security camera captures when car plows through west Phoenix home」(Arizona’s Family)(AZ Family)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)