江口康久万さん(旭区本村町) 学校歯科医として尽力 全国組織から表彰受ける
二俣川駅近くの江口歯科・矯正理事長で学校歯科医などを長年務める江口康久万(やすくま)さん=65歳・旭区本村町=がこのほど、(公社)日本学校歯科医会の会長表彰を受けた。
同会は幼児や児童・生徒の歯科保健向上を目的とする組織。会員は主に学校歯科医で、約2万4000人が所属する。今回の会長表彰には全国から323人が選ばれた。
旭区歯科医師会長や(公社)日本歯科医師会の代議員、鶴見大学歯学部の臨床教授などを務めている江口さん。学校歯科医は35年ほど務め、中尾小学校=旭区=の全日本学校歯科保健優良校表彰の文部科学大臣賞(2014年)と日本歯科医師会会長賞(18年)の受賞にも貢献した。
21年には学校歯科保健の普及・向上に尽力したとして、文部科学大臣表彰を受けた。また、その経験を活かしながら、出版物も多く手がけ、子どもの口腔内の健康維持・向上を啓発している。
球児のマウスガード普及
日本学校歯科医会で09年から10年間にわたり、役員として活動。特別支援が必要な児童・生徒のための資料・教材である「合理的配慮に基づく歯・口の健康づくり」や、特別支援学校へのアンケート調査をまとめた「学校給食に学校歯科医はどうかかわるか」を分担執筆した。
高校野球におけるマウスガードの普及にも尽力。練習や試合での事故によるケガを防ぐため、口腔の専門家である歯科医が作成するマウスガードの必要性を働きかけた。「テレビなどで選手たちがマウスガードを付けている姿を見かけると、嬉しいですね」と顔をほころばせる。
今回の受賞を受けて、「これからも、子どもたちが健康で安心できる生活を送れるように取り組んでいきたい」と意気込んでいる。