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日本から見て「物価高」、世界から見て「安すぎる」。ねじれを解消する方法は?

文化放送

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、10月24日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。衆院選で各党が掲げた、賃金や物価など生活にまつわる公約について解説した。

長野智子「(各党の経済面の公約、政策について)まず『これは有効だ』と思う政策はありますか?」

佐藤治彦「最低賃金を1500円に引き上げる、ということはとても重要だと思います。1500円でも安すぎるぐらい。これは時期をきちんと明示してプログラムしたほうがいいでしょうね。そうしないと地方の中小企業、大企業も含めて『これ以下の賃金では雇えないんだ』とわかれば会社の事業計画が変わってくるはず」

長野「はい」

佐藤「いつも『1500円』と出すと『(中小)企業が潰れてしまう!』と言いますよね。これも段階的に毎年100円、200円と上がっていく、とわかっていれば、自分の企業を守るためにどうすればいいか、と考えが変わるじゃないですか。もしかしたら『値上げで対処しよう』『省力化して、そういうものに投資しよう』という会社、また新たな事業に乗り出していこう、という会社もあるかもしれない。急にはできないけど『やる!』と決めて時期を設定したほうがいいなと思います」

長野「いま一般的な違和感として、世界からインバウンドでやってくる人が皆『日本は安い、安い』と。なぜ日本はこんなに安いの、と言っているのに日本の人からすると『インフレで、物価が高くて……』という、この感じ」

佐藤「実際に日本の物価って安すぎます。物価が上がっていくことは、いいとは言わないけど致し方ないと思う。日本だけハンバーガーが200円で海外へ行くと400円、っておかしいでしょう? だいたい同じ原料使っている、同じ作り方をしているのに。なぜ日本だけが安い、それは人件費がよその国と比べて異様に安いからです」

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「うん……」

佐藤「我々が普通に暮らせるような、そして働いたことにちゃんと見合った給料を払う仕組みにしていかないと。物価は日本人にとって高いけれど、世界にとってはそうでもない国であり続ける」

長野「はい」

佐藤「この異様さはどうにか解消しないと。普通にみんなが稼いで、新たな手当てがなくても暮らせるだけの給料をちゃんと払うべきなんです。いま生活に困っている方、一生懸命働いているけど給料が安すぎて、でも出ていく社会保険料が高すぎて、税金もとられるから困る。このねじれを解消しなければいけない。ねじれが起きたのはこの20年、特にアベノミクス時代からの10数年で起きてしまったんだから、なんとかしましょう、ということです」

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