LGBTQ+に関する取り組みを評価「PRIDE指標2024」に968社が応募 受賞事例を紹介
ベルシステム24ホールディングス(東京都港区)は11月18日、職場でのLGBTQ+に関する取り組みを評価する「PRIDE指標2024」で、最高位のゴールドに6年連続で認定されたことを発表した。11月14日に開催された「work with Pride 2024カンファレンス」での発表に基づき、受賞した各社が取り組みを公表している。
社内施策を推進するためのガイドライン「PRIDE指標」5つの評価指標
「PRIDE指標」は、企業などにLGBTQ+が働きやすい職場の要件を認識してもらい、社内施策を推進するためのガイドラインとして活用してもらうことを目的に、一般社団法人work with Prideが策定した。指標に対する企業などの取り組み状況や取り組み事例を毎年募集して優れた企業を表彰、ベストプラクティスを可能な範囲で公開している。
5つの評価指標の名称は、以下のようにPRIDEの各文字に合わせている。
・Policy(行動宣言)
・Representation(当事者コミュニティ)
・Inspiration(啓発活動)
・Development(人事制度・プログラム)
・Engagement/Empowerment(社会貢献・渉外活動)
9回目となる「PRIDE指標2024」には総計968社が応募。ゴールドに832社が認定された。特に「Development 人事制度・プログラム」の平均値は年々増加しており、総評でも「社内で制度導入に向け検討を進め、実際に導入されている企業・団体が増えている」と評している。
採用部門向け研修や社内イントラサイトでの啓発記事配信などを実施
ベルシステム24ホールディングスは、採用部門向けのLGBTQ+に関する研修を実施、クライアント企業とのコラボレーションによるLGBTQ+に関する取り組みの相互共有の機会を設けるなど、多方面での取り組みを推進している。
また、社内イントラサイトにおけるLGBTQ+理解促進を目的とした啓発記事を配信したり、独自の「ベルプライド月間」を2021年より継続して開催したりするなど、積極的にLGBTQ+に関する社内への情報発信を行っていることなどが評価された。
エントリーシートへの配慮や図書コーナー設置、全社員対象の研修などに取り組む企業も
そのほかの認定企業の主な取り組みは以下の通り。
・従業員向けのe-ラーニング教育や採用担当者向けの教育、相談窓口の設置、同性パートナーシップ制度の導入、東京レインボープライドへの参加など。2023年に経営層や管理職を対象に勉強会を実施。(TDK株式会社)
・LGBTQ+に関する基礎理解力の向上を目的に、全社員を対象にした研修を4月に実施。アライステッカーを製作・配布し可視化、同性パートナーシップ制度新設。6月に発足した社内LGBTQ+Allyコミュニティで映画鑑賞会などのイベントを開催。初申請でゴールド受賞。(株式会社東光高岳)
・就職時のエントリーシートの性別欄記載に配慮(男女以外の回答項目を設けている)、ユニバーサルトイレの設置。採用担当者向けDE&I研修や、LGBTQ+やSOGI理解促進を目的とした研修の実施。同業他社の従業員ネットワークであるPharma Ally Japanへの参画。レインボー認定を初受賞。(武田薬品工業株式会社)
・作品を通じて理解を深めるための映画上映会や、レンタル自由な図書コーナーの設置、イントラネットによる啓発や情報発信、社内での推進POPの設置、リモートワークの背景にアライを表明するアイコン入りの背景を制作。(UUUM株式会社)
また、自社単独の取り組みでできる範囲を超え、セクターを超えて協働し、LGBTQ+の人々が自分らしく働ける職場・社会づくりの実現に、中長期的にコミットメントする企業をあと押しする「レインボー認定」には過去最多の36社が認定された。
当メディアではPharma Ally Japanの取り組みについて紹介している。work with Prideのウェブサイトでは、PRIDE指標の詳細や応募要項、実行委員会参画企業の取り組み事例や、「LGBTQ+アライガイドブック」が確認できる。ベルシステム24ホールディングスの発表は公式リリースにて確認できる。