<初潮を隠すムスメ>パジャマを手洗いした形跡に……「まさか?」内緒なんてショック【まんが】
私はユミ。夫・サトルと小学4年生の娘・ホノカとの3人家族です。みなさんは子どもの生理について悩んだことはありませんか? いつごろからどんな準備をはじめればいいのか、どうやって伝えればいいのか……。私も母親として今後ホノカが迎えるであろう初潮に向け、悩みは尽きません。そんなときパート先の同僚・ミナコさんから「小学校で生理の授業があった」と聞きました。ミナコさんの娘・リサちゃんは同じ小学4年生です。今年はクラスも一緒で、ホノカとリサちゃんはいつも仲良く過ごしています。
私はパートの昼休み、同僚のミナコさんと休憩スペースでいつものように話していました。お互いに娘が同じ小学校に通っているので、ママ友としてもよく情報を交換しているのです。するとミナコさんが「小学校で生理の授業があったみたい」と教えてくれました。私はもうそんな年頃なのかとびっくり。ホノカは学校のことをあまり自分から話してきません。そこで私からホノカにそれとなく話を聞いてみることにしたのです。
ホノカは私の質問をさえぎるようにして話を切り上げると、気まずそうな顔をして自分の部屋に戻ってしまいました。どうやら生理の授業について質問されるのではないかと察したようです。デリケートな身体のことをあれこれ親に聞かれるのは恥ずかしいのでしょうか……? そこでホノカの気持ちを尊重して、生理の話題を持ち出すのはもう少し先にしておこうと思いました。しかし数日後のこと。
パジャマの濡れ具合やシワの跡から察するに、どうやらホノカが自分で手洗いをしたようです。何も言わずに自分で処理しようとしたということは、家族に知られたくないのでしょう。生理の話題を持ち出されたらそそくさと話を切り上げたり、汚れたパジャマを自分で手洗いしたり……。母親の私にもこんなふうに隠したがって、何も教えてくれないとはショックです。ただホノカの想いを考えると、生理について率直に聞くのも気が引けます。親としてどういう対応をしたらいいのかとても悩ましく、途方に暮れてしまいました。
ノンデリパパが大失敗!「好きな子できた~?」心を閉ざされ……
ホノカが自分でパジャマを手洗いした形跡を見つけてから、私はナプキンをトイレの棚のわかりやすい位置に置きなおしました。すると、数時間後にはナプキンが数個なくなっていたのです。私はホノカが初潮を迎えたことを確信しました。でも必死に隠そうとするホノカの気持ちを思うと、どうしても直接聞くことがはばかられます。そこへ夫のサトルが話しかけてきました。「なんか悩みごと?」「実はホノカが私に隠しごとをしているみたいなんだけど……どうしたら自分から話してくれるか悩んでるの」
私はホノカの初潮をサトルに打ち明けようか迷いましたが、デリケートな話題なので伏せました。母親の私にも打ち明けたくないことを、勝手にサトルに話すのはよくないと思ったのです。「俺が話しやすい雰囲気をつくるよ」サトルがそう自信ありげに言うのでひとまず任せてみました。しかしサトルがさんざんほめて気分を上げようとしても、ホノカは浮かない顔をしていて雲行きが怪しく……。「好きな男子ができたんだろ~?」その一言がトドメになりました。
トイレのナプキンが減っていたことで、ホノカが初潮を迎えたと確信した私。サトルには「ホノカが隠しごとをしているみたい」とだけ相談してみたのですが、根掘り葉掘り聞かれたせいでホノカは逆に心を閉ざして自分の部屋に逃げていってしまいました。サトルに変な誤解を生じさせてしまっていたことに気づいた私。自分が中途半端な相談をしたせいでホノカを傷つけてしまったことを後悔しました。ホノカには生理について話しやすい状況を作ってあげられるよう母親として精一杯フォローしていきたいと思います。
内緒にする理由は?「本心を知ろうとしなかった」母親として反省
私に生理を隠すくらいだから、声をかけたら逆効果になるかもしれない……。そう思った私は結局なにもできませんでした。ホノカの力になれないどころか、サトルに中途半端な相談をしたせいで余計に悲しませてしまったのです。情けなくて胸が苦しくなりました。しばらく悩んでいましたが、数日後ミナコさんとパートの休憩で一緒になったので話してみることにしました。ミナコさんの娘・リサちゃんは小学4年生でホノカと同じクラスで仲良しです。
ミナコさんは真剣な表情で、自分の子どもの頃の経験を話してくれました。お姉さんが初潮を迎えたときお父さんはお赤飯を買ってきたこと、自分のときは絶対に知られたくなくて必死で隠していたこと……。私はミナコさんの言葉を聞いてハッとしました。私は単に恥ずかしいから隠しているのだと決めつけて、ホノカの本心をそれ以上知ろうとしていなかったのです。このままホノカが身体の悩みを親にずっと話せないとなると、かわいそうな思いをさせてしまいます。
サトルに中途半端に相談した結果、ホノカに嫌な思いをさせてしまったのです。本当に悪いことをしてしまったと反省しました。話しかけると余計にこじれてしまいそうで、なにもできなかった私。ただミナコさんの話を聞いてこのままではいけない、ホノカに寄り添ってあげなくてはという気持ちが強くなったのです。初潮の話を母親にすら隠したがっているホノカは、傷ついて心を閉ざしてしまったかもしれません。私はホノカのために何をしてあげられるのか、しっかり考えたいと思います。
【娘の気持ち】デリカシーないパパ「ぜったい、知られたくない!」
わたしは小学4年生のホノカ。お父さんとお母さんとの3人家族です。最近学校で生理の授業があったけれど、私にとっては初めて聞くことばかりで戸惑いました。それからは「自分にもそのうち来るのかな」となんだかそわそわした気分でいます。友達のリサちゃんはお母さんと生理の話をしているみたいだけど、私はイヤです。たとえ生理になったって親には知られたくありません。それには理由があって……。
授業が終わったあと、クラスメイトのリサちゃんが話しかけてきました。「あとでお母さんにもいろいろ聞こうと思ってるんだ。ホノカちゃんもなにか聞いたら教えてね!」だけど私は家で生理の話なんてしたくありません。それはお父さんに絶対知られたくないからなのです。あれは小学3年生のとき……。「一緒にお風呂に入っていることは秘密にしておいてほしい」って言っていたのに、お父さんはあっさり親戚にバラしちゃったのです。
あのときは恥ずかしくてたまりませんでした。だから生理のことは絶対に親には隠したいのです。すると数日後、起きるとパジャマに赤いシミが……。すごく焦ったけれど、パジャマや下着を手洗いしたりお母さんのナプキンをこっそりもらったりして、自分でなんとか始末しました。絶対に知られちゃいけないし、隠しておかなきゃいけないと思ったのです。
私は暗い気持ちのまま学校に登校して、お腹がチクチク痛むのをずっと我慢して授業を受けました。体調も悪くなって、親にバレないかとずっとびくびくして……。生理なんてつらいことしかありません。
ある日トイレの棚を開けると、ナプキンケースの横に見慣れない布ポーチが置いてありました。横には「困ったことがあればママに言ってね」と手紙が添えてあって……。私はそれを読んで張りつめていた気持ちが一気にほぐれた気がしました。お母さんは私の気持ちを分かってくれていたんだ。ちゃんとお父さんに隠そうとしてくれているんだ。そのとき私は「お母さんになら頼っていいんだ」って思えたのです。これからは生理のこともお母さんにちゃんと相談しようと思います。
【私の気持ち】「心細い思いさせてゴメン」娘が打ち明けてくれた真実に……ホッ
私はパート先の同僚・ミナコさんにも励まされ、トイレの棚にホノカ用のサニタリーポーチと「困ったことがあればママに言ってね」という手紙を置いておきました。するとホノカはようやく生理がきたと打ち明けてくれたのです。
私は生理に対する悩みや疑問をじっくり聞いて、ひとつずつ丁寧に答えていきました。ひとりで抱えこんでいたのかと思うと胸が痛みます。これまでどれだけ心細い思いをさせていただろう……そう思いながら私は謝りました。「ごめんね、お母さんからもっと早く聞けばよかったね」けれどホノカはこう言って笑ってくれました。「でも私が隠してたから、待ってくれてたんでしょ? 手紙うれしかった」
その晩、私はあらためてサトルにも話をすることにしました。
「ホノカももう年ごろだから、発言に気をつけてね。このままじゃ嫌われるよ」私がズバッと言うと、サトルは顔色を変えて焦りはじめました。本人としては悪気のない発言だったので、まさかホノカを傷つけているなんて考えもしなかったようです。でも私がどんな発言をするとホノカが嫌がるかを丁寧に説明すると、サトルは理解しようとしてくれました。私も今度からはホノカの気持ちを考えて、ちゃんと注意していこうと思います。
ホノカが私に初潮を隠していたことにはショックを受けましたが、その隠したい気持ちに寄り添ったことで本音を聞けてよかったです。デリカシーのない発言でホノカを傷つけてしまうサトルには、今後も私からちゃんと注意しようと思います。まだ小学4年生のホノカは生理が始まったばかり。これから体調などでつらい思いをすることもあるでしょうから、身体や心のケアもしっかりしていきたいです。これからはホノカと積極的にコミュニケーションを取り、親子の時間を大切にしようとあらためて思った出来事でした。