父が病院に付き添って来たことをうれしそうに話す母…本性を知る姉妹はガッカリ #母の認知症介護日記 175
アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。
お財布をなくしてしまい、手ぶらで病院へやって来た母・あーちゃん。しかし、保険証ケースの中を見ると、そこにはなぜか3万円ほどの現金が入っています。このお金が一体どこからきたお金なのかは不明ですが、あーちゃんはお財布を持っていないことをすっかり忘れていて、いつものようにお会計をしようとしてお財布を探し、お財布がなくなっていることに気付く……という流れが何度もループ。でも、父はあーちゃんのこんな状態よりも、ワフウフさん姉妹と会っているときの支払いを誰がしたのかということにしか興味がないようで、あーちゃんに根掘り葉掘り聞くらしく、その話を聞いてワフウフさんはウンザリしています。
2人にイラついた日
金曜日はあーちゃんが父に誘われるがままお出かけに行くことが多いため、土曜日に姉・なーにゃんが電話で確認をしました。すると、あーちゃんからはワフウフさん姉妹の悪口をしつこく言った父に対し、あーちゃんがブチギレたという話を聞かされました。父はあーちゃんがキレることが想定外だったのか、たじたじだったそうです。そんなことがあったからなのか、ついに父があーちゃんの病院に付き添ってきました。このタイミングで、なくなっていたお財布が見つかり、保険証と診察券と診察予約券の3点セットもいつの間にか見つかっていて、当たり前のように保険証を握っているあーちゃんを見ながら、ワフウフさん姉妹は何がなんだかわからず混乱していました……。
父と一緒に病院へやって来たあーちゃん。その手にはなくなったはずの保険証が握られていたため、どういうことかあーちゃんに確認しますが……。
なくしたことを忘れてしまっているようで、話になりません。
父は再発行したと言いますが、保険証は見た感じ新しくもありません。
ちなみにこの日、いつも会うおばちゃんに父のことを聞かれたあーちゃんは……。
うれしさを隠し切れない様子。それを見て、ガッカリというかイライラしてしまう私。
父も、そのおばちゃんにあいさつなんかして、良い夫風です。
病院でのあれこれをサポートし、メモまで取っていて……。
つい先日こんなことを言っていたくせに……! と、私たち姉妹はイライラが止まりません。
あーちゃんが手にしている保険証は一体どこから出てきたのか……。あーちゃんが隠していたのか、父が取り上げていたものをあーちゃんに渡したのか、もちろんあーちゃんがそれを覚えているわけもなく、聞いても何もわかりません。私たちのやりとりを横で聞いていた父が「あーちゃんが保険証がないと騒ぐから、区役所へ再発行しに行った」と言ってきたのですが、保険証が新しいわけでもなく……。やっぱりよくわかりません。
そしてこの日、何より私たち姉妹をイラつかせたのがあーちゃんの態度。父が付き添ってきたからなのか、明らかに浮かれていて「来なくていいって言ったのに、ついて来たのよ~」なんて、よく会うおばちゃんに話していました。うれしさを隠し切れない様子が伝わってきて、悪気がないのはわかっていてもなんだかガッカリです……。
さらに、父が良い夫風に振舞っているのも、見ているだけでイライラしてしまう私たち。看護師さんに言われた通り血圧を測ったり、何やらメモを取ったり……。つい先日「金がかかるから注射は行かなくていい」なんて言っていたのに、よくもまあ……という感じです。
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どこかに父を信じたい気持ちが残っているあーちゃんにとって、付き添いは素直にやさしさだと受け止めてうれしくなっているのかもしれません。でも、これまでさんざん振り回されてきたワフウフさん姉妹にとっては、そんな姿を見るのはかなり複雑ですよね……。認知症が進行していくにつれて、感情がどれだけ行動に影響するのかはわかりませんが、これからも同じようなあーちゃんを見ることが続くだろうと、ある程度は覚悟しておいたほうがよいのかもしれませんね。
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