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OWV『Frontier』インタビュー――唯一無二の存在として、独自の道を開拓し続けるOWVのFrontier

encore

――10枚目のシングル『Frontier』の表題曲「Frontier」はDa-iCEの工藤大輝さんが作詞作曲を手掛けた1曲になっていますが、きっかけは工藤さんがパーソナリティを務めるラジオ番組『TALK ABOUT』での一言だったとか。

浦野秀太「そうなんです。僕と本田くんが出演させていただいた日の生放送の場で、“OWVの曲を作ります!”って断言してくださって」

――工藤さんとはもともと交流があったんですか?

浦野「本田くんが一番近しいよね?」

本田康祐「プライベートでよくご飯に連れて行っていただいたりしています。そこでOWVのこととかいろんな話をさせてもらうんですけど、大輝くんからすると、今のOWVの状況やこれまでの流れが、Da-iCEが初期の頃に苦労していたことと重なるものが多いらしく…。素直に“応援したい”と言ってくださるだけでなく、僕らが自分たちの力で切り拓いていくところをすごくリスペクトしてくれているというか。ラジオにも呼んでくれて、“ボーイズグループの中でOWVがダントツで面白い”と言ってくれたり。常に気にかけてくださっていて、「Frontier」のストリーミングが開始されたときも、“行け!OWV!”ってインスタのストーリーズにアップしてくれたんです」

浦野「すごく嬉しかったよね!」

本田「OWVに対して、“頑張ってほしい”って気持ちをすごく持ってくれているんだっていうのは、プライベートで会っているときからひしひしと感じます。だから、いろいろと提案もしてくださるんです。“OWVはもっとこうしたほうがいい”、とか…」

中川勝就「そうなんだ? 例えばどういうところ?」

本田「例えば、ライブ…」

浦野「ライブを頑張る?」

中川「それは当たり前だ(笑)」

本田「ライブも、いつも行けないようなところをもっと攻めたほうがいいって。“OWVは会ったら絶対好きになってもらえるから”って、ずっと言ってくれていました」

――中川さんと佐野さんは、工藤さんが楽曲を提供してくださると知ってどう思いましたか?

中川「それはもう、嬉しかったです」

佐野文哉「しかも、10枚目の節目のタイミングに、どういったタイプの楽曲で、僕たちのどういうところに焦点を当てて書いてくださるんだろうって、すごく楽しみでした。実際に完成したものを聴くと、僕たちのこれまでの流れを汲み取って、リリックを書いてくださったんだってことが伝わってきました」

中川「愛を感じるリリックでした」

――オファーする際、ライブ映えすることなどをリクエストしたそうですが、その内容をもう少し具体的に教えていただけますか?

本田「“こういうのがいいね”みたいな話を4人でしたんですけど、“ヤンチャな感じ”ってワードは出てきたよね?」

中川「そうそう。バンドサウンドをベースに作ってほしいっていうのはあって。あと、リリースが秋なこともあって、トラックの中にちょっと秋っぽいというか、哀愁を感じるようなところを作ってもらえたらってことも話していました」

浦野「また、チーム内では、前作の『「LOVE BANDITZ』まででOWVの音楽の軸を固めようという話をしていて。それで、ちょっと攻撃的なバンドテイストの楽曲が続いてたんです。今回はそこからの流れってことで、いきなり全く違うものにならないように…ビート感とか、“ライブで盛り上がるって軸は残したまま作ってもらいたいね”って話も出ていました」

中川「そういうところを忠実に具現化してくださった1曲だと思います」

――完成した楽曲を受け取ったときの印象はどうでしたか?

浦野「“すごい!”の一言でした。やっぱり工藤さんってすごい人だなって、改めて尊敬します」

佐野「リリックが最初から僕たちの流れをなぞってくださっている感じで。僕らのことをまったく知らない方も、この曲を聴いたらどういったグループなのかを汲み取ってもらえるんじゃないかな?っていう印象を受けました」

中川「僕は、トラックだけで聴くのと、リリックが入った曲として聴くのとで、印象が変わりました。トラック自体はバンドサウンドでノレる感じなんですけど、リリックが、OWVの軌跡を辿っていたり、エモーショナルなことを表現してくださったりしているので、聴こえ方が違う気がするというか…2つの楽しさがあるって思いました」

本田「OWVのことを書いてるなかに、大輝くんなりのOWVへの言葉とかも入っていたりするんです。この曲は僕ら自身もそうですけど、夢に向かって頑張っている人、全員に刺さるような曲になっていると思います」

――レコーディングでのこだわりというのはありますか?

浦野「やっぱり韻ですかね。韻を踏んでいるところがたくさんあるので、その踏み心地がいいように歌うっていうのは、みんなが心掛けたと思います」

中川「お気に入りの韻、ある?」

浦野「うーん…みんなが気付いていないところで<強引にGoing my way>とか、好き」

本田「みんな気づいてるだろ(笑)」

佐野「一番わかりやすい(笑)」

浦野「あと本田くんが歌っているパートの<トップランカー>と<文句あっか?>も好きです」

本田「そこは割と直接的な言い方でもあるので、歌い方とか、そのニュアンスっていうのを、あまり文章っぽくならないように意識しました」

――歌い出しは佐野さんですね。

佐野「はい。やっぱり歌い出しって大事じゃないですか。続きを聴きたくなるような入りにするために頑張りました。1stシングルの「UBA UBA」でも歌い出しを歌わせてもらっていて。今回、10枚目っていう節目のシングルでも歌い出しをやらせていただけるということで、当時からの進化、成長を見せられたらって想いもありました」

――「UBA UBA」と今回とで感じた違いは?

佐野「あのときは本当にガムシャラというか…右も左もわからない状態で手探りに突き進んで行くしかなかったのに対して、今はそのときを振り返れる立場になっていて。気持ち的にも全く違います。今は、肩をぶん回して“行くぜ!”っていうよりかは、一旦落ち着いて。ほどよくリラックスもできるみたいな成長をお届けできるよう、意識しながら歌いました」

――少し肩の力が抜けた感じというのも、今回の楽曲の魅力ですよね。先ほど本田さんもおっしゃっていましたが、<まだ焦る時間じゃない>など、工藤さんからOWVの4人に向けたメッセージとも思えるフレーズが入っていたりもして。

中川「そうですね。<まだ焦る時間じゃない>もですし、その前の<それぞれの時計>も、“OWVにはOWVの進み方があるよ”ってことだと思うので。それでもやっぱり歩みを緩めるんじゃなく、這ってでも進むぐらいの気持ちではいるので、そういう自分たちの気持ちを支えてくれる工藤さんの一言なのかな?と思っています」

――すでにMVも公開済み。こちらも少しリラックスした印象を受ける仕上がりになっていますが、楽曲同様、MVにも何かリクエストしたことがあったんですか?

本田「「Frontier」のMVを撮影してくれたのはKEIJUくんで、僕たちとはもう2〜3年くらい一緒に作ってくれている人なんです。今回に関しては、“僕たちのライブの世界観に繋がったらいいね”っていう話がまず1つあって。さらに、どちらかというと雰囲気を大事にというか、絵画のようなってコンセプトをKEIJUくんが考えてくれたっていうのが1つあります。それから、今回は広い場所で撮りたかったんです。世界観が広がるようにしたかったので、屋外で撮れてよかったなっていうのは1つありますね」

佐野「“1つ“が3つあったよ、今」

中川・浦野「あははは!」

本田「もー! 俺も“1つあります”を3回言ったけど、まぁ無事に着地したかなと思ったのに…気付くなよ〜(笑)。俺も多いと思ったけど、3つあったんだ…」

佐野「ありました」

本田「着地まで待ってたんでしょ? 怖すぎるわ〜(笑)」

――(笑)。カップリングについても伺いたいのですが、まずは「TRVCKSTVR」。こちらはゴリゴリのダンスナンバーとなっています。

中川「はい。タイトル曲の「Frontier」がミッドな爽やか系、もう一つのカップリング「Abyss」がバラードなので、やっぱりこのシングルに“OWVみ”を持たせたかったので。この「TRVCKSTVR」は僕たちの芯を今作に作ってくれる存在だと思います。イントロからゾクゾクっていうか、ワクワクしますよね」

――OWVの楽曲なので当然といえば当然なんですけど、「TRVCKSTVR」の歌詞もみなさんのことを歌っているようなフレーズがありますよね。

中川「そうですね。<ダークホースから大本命へ>とか」

佐野「「Frontier」で<まだ焦る時間じゃない>って言った瞬間、こっちでは<ぶっち切りで独走>してるからね(笑)。ちょっと情緒の置きどころが難しいかなと思うんですけど(笑)」

中川「それを中和するのが「Abyss」みたいなところがありますから(笑)」

――なるほど(笑)。どれか1曲じゃなく、3曲聴かないとダメですね(笑)。

中川「じゃないと情緒がガチャガチャで終わっちゃいます(笑)」

佐野「どういうシングルだよ(笑)」

――本田さんと浦野さんは「TRVCKSTVR」について、どのような印象を?

本田「やっぱり、すごく勢いのあるトラックなので、ライブで、ダンス込みで感じてもらいたいです。「Frontier」の、場を掌握するというよりかはみんなと楽しむって感じなのに対して、「TRVCKSTVR」は圧倒させるようなパフォーマンス込みの楽曲になるので。音源で楽しんでいただくのももちろんいいんですが、ぜひライブで味わってほしいって気持ちが大きいです」

浦野「僕は、たぶんOWVの楽曲で初めてだと思うんですけど、サビで歌っている音程が違うんですよ」

――というのは?

浦野「1サビ、2サビ、ラスサビを本田くん、僕、文哉がそれぞれ歌ってるんですけど、僕のときの音程がちょっと高いんです。本当は同じなんですけど、そこはピッチに囚われず、本当に気持ちで“ぶっち切りで独走”している感じがあるなぁと思って、直さずにそのままにしてもらいました。三者三様の<ぶっち切りで独走>をお届けしています」

――この楽曲の振り付けは…?

佐野「これから振り入れなんですけど、振り自体は決まっています」

――振付師さんから振りが届いたときって、まずはどんなところに注目して確認するんですか?

中川「“なるべく簡単であれ〜!”って(笑)」

本田「最悪だ(笑)」

浦野「僕は、その振付師さんの色が出ているかどうかを最初に見るかな」

本田「演出家やん(笑)」

浦野「でも、やっぱり振付師さんによって振りの持っていき方って違うじゃないですか。なので、その人の色が出ているかどうかを見て、そこから自分の振り入れに入ります」

佐野「ダンス曲って、振りが入ってようやく曲が完成すると僕は思っています。だからすごく大事なんですよね。曲の山場を作るとき、それをもう一段押し上げてくれるのが振り付けだと思うので。振り付けが届いたときは、“どういう表現でこの曲を盛り上げてくださってるんだろう?”っていうところとか、あとは僕たちが4人っていう少人数なので、“どんなフォーメーションでアプローチしているんだろう?“ってところを、毎回楽しみに見させていただいています」

――「TRVCKSTVR」の振付師さんは?

本田「KANUさんです。「Last scene」の振りを作ってくれた方で、「TRVCKSTVR」を聴いたときから“KANUさんにお願いしたい!“と思っていて。それを文哉に言ったら、文哉も“俺もそう思ってた”と返ってきたので、“やっぱりそうだよね!”ってなりました」

――そこでKANUさんが浮かんだのって、どういうポイントがあったんでしょう?

本田「それこそ、さっき文哉が言っていた山場の作り方というか…KANUさんは緩急の付け方がものすごいので、「TRVCKSTVR」に合うと思ってお願いしました」

――さらにもう1曲、「Abyss」は切ないバラードです。

佐野「ここまでのバラードって久しぶりじゃない?」

本田「しかも恋愛バラードはすごく久しぶり」

浦野「マジでいい曲ですよね」

――別れた恋人のことが忘れられない男性の想いを歌った「Abyss」。こう言ってはなんですが、ちょっと女々しいニュアンスも…。

中川「その通りです」

本田「“少しメンヘラっぽい感じで”とは言っていたので。自分たち世代が歌う恋愛ソングってどんなのかな?って考えた結果、少し経験があるような…“ちょっと大人な恋を歌うのがいいよね”って話は、打ち合わせの段階で上がりました。等身大というか」

――みなさんもこの曲の主人公に共感できる感じですか?

本田「僕は失恋したことがないんで」

中川・浦野・佐野「フゥ〜!」

本田「以上、終わりです(笑)」

中川「終わりなんかいっ(笑)」

佐野「でも確かに、特にLINEとかができる前は、こういう感じじゃないですか。着信(コール)を待ったり、メールだって何回も受信したりしたじゃないですか」

本田「受信なー! したした!」

佐野「なので、すぐに情景が思い浮かぶような曲になっているかな?って」

中川「共感してもらいたいですね」

――『Frontier』のリリース後、11月には東京と大阪で王舞学園『王舞祭2024』が開催されます。どんなステージになりそうですか?

佐野「イメージとしては、ファンミーティングとライブの中間くらいの感覚で捉えておいていただければと思います。現時点(※取材時)では制服のビジュアルだけですけど、今後、ユーモアあふれるグッズだったり、コンテンツだったりが次第に公開されていくので。このタイミングでQWVのみなさんと僕たち…言ってみれば、王舞学園の全校生徒の絆がより一層深まるような企画が盛りだくさんです。本当、これに関しては前代未聞だと思います」

浦野「文化祭チックなね」

佐野「僕らが実際に作った学園祭っぽいような展示物もあるので。そういうのを会場で見て盛り上がってもらえたら…」

中川「作るの超過酷だったけど(苦笑)」

浦野「夜中の2時とか3時とかに作っていたので(笑)」

中川「でも、いいのができたから、ぜひ見に来てほしいです!」

――睡眠時間を削ってでもQWVのみんなを楽しませたい!という気持ちが伝わってきます。みなさんかなり忙しいはずなのに、そこまでするパワーってどこから湧いてくるものなのですか?

佐野「もちろんQWVのみなさんを楽しませたいって気持ちは大いにあるんですけど、そもそも僕らが毎回楽しんでいるんです。それが一番大事かな?って」

本田「本当そう」

佐野「やっぱりそういうのって伝わるじゃないですか。“OWVって仲がいいんだろうな”とか、“心の底から楽しんでいるんだろうな”とか。それが伝わって、見ている人も楽しくなる。その連鎖だと思うので。だから、結局そこが一番大事だと思います。僕らは別に、“楽しませよう!”って感じでやってきたわけではなく、僕らが“なんか楽しそうじゃない?”ってやってきたら、そこに共感してくれる人たちが集まってきてくれました。そして今、OWVとQWVとスタッフとの“team OWV”になっていると思います」

(おわり)

取材・文/片貝久美子
写真/野﨑 慧嗣OWV『Frontier』 × radio encore近日公開!

RELEASE INFORMATION

2024年10月23(水)発売
UMCK-7255/2000円(税込)
ユニバーサルミュージック

OWV『Frontier』

2024年10月23(水)発売
UMCK-5763/1200円(税込)
ユニバーサルミュージック

OWV『Frontier』

2024年10月23(水)発売
PROS-5934/4000円(税込)
ユニバーサルミュージック

OWV『Frontier』

LIVE INFORMATION

2024年11月10日(日) 東京 立川ステージガーデン
2024年11月23日(土) 大阪 NHK大阪ホール

王舞学園『王舞祭2024』

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