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元ソフトバンク福田秀平(くふうハヤテ)が今季限りで現役引退「お腹いっぱい」【会見詳報】

アットエス


今季限りでの現役引退を決めたプロ野球2軍くふうハヤテの福田秀平外野手(35)が1日、ちゅ~るスタジアム清水で会見を開き、決断の理由や現在の心境を涙ながらに語りました。

ー引退を決めたのはいつ、どんな思いで。
「決めたのは5月ごろ。ロッテでの昨季終盤に右肩が少しずつ良くなってきた感覚があったので、もう1年、もう一度勝負しようと思い臨んだこの1年だった。だが春先ぐらいから肩の状態がまた悪化して、病院で受診したところ腱板(けんばん)が断裂していたり、骨の変形が多くあったり。そういうことを含めてこれ以上現役は厳しいなと。家族とも相談して引退を決めた」

ー2007年からの現役生活18年間を振り返ると。
「僕のような選手がここまでできるとは思わなかった。入った時には王(貞治)監督含め本当にレジェンドの方たちがたくさんいる中で、1年ですぐクビになると思い知らされたプロの世界だった。その中で先輩たちに追い付け追い越せの気持ちで何とかしがみついてやってきたのかなと思う」

ーくふうハヤテでの期間について。
「なかなか練習を多くする姿を後輩たちに見せることができなかったのはすごく悔しい部分ではある。でもこの半年間だがすごく静岡に来て良かったな、ハヤテに入って良かったなと思っているし、すごく良い勉強になった」

ー野球人生で一番の思い出は。
「思い入れのあるプレーは4年目のプロ初スタメン。センターを守り、投手は和田毅さん。センターにライナーが飛んできて転んでしまい、僕も途中交代、和田さんも降板した出来事があった。転んでしまったところからのスタートだったので、もう二度とそういうことがないようにと自分に言い聞かせて、自分なりに励んできたつもり。そのプレーが最初だったので、今でも心に残っている」

ー今後の人生の目標は。
「もちろん野球が大好きなので野球に携わっていきたい部分はあるが、もう少し広い視点で。今後100歳まで生きるつもりなので、あと60年ぐらいの人生だと思って少しゆっくり今後を考えていきたい」

ー残りの期間どう過ごしたいか。
「少しでもハヤテの力になれるように。これからドラフトを控えた若い子たちがいるので何か少しでも役に立つことができたら」

ーチームがNPBに参入して戦っている点について。
「若い子たちの成長は本当にすごいと思う。これからドラフトに向け、この中にも長く活躍できる選手たちがいるので、彼らには頑張ってほしい。可能性がある選手たちなので何か少しでも役に立てれば」

ー若手ともコミュニケーションを取っているように見えるが。
「なかなか難しいところがあって。この半年は僕もすごく良い勉強をさせてもらっているという実感がある。若い子たちにどう伝えたら良いか、どうしたら聞く耳を持ってくれるか、そういうものを一日一日考えながらやっているが、なかなか伝えることって難しいと日々感じている。僕自身すごく勉強になっている」

ー残りの限られた時間でどういったものを残したいか。
「僕からああしろこうしろというのはほとんどないが、若い子が聞いてきたりしてくれたらそのときはしっかりと受け答えできるようにしたい」

ー野球は9割9分お腹いっぱいと話していたが、残りの部分は。
「もうお腹いっぱい」

ー18年間、プロとして向き合い続けられた理由は。
「同い年の存在が大きいのかな」

ー多くのファンが勇気をもらったと思うが、伝えたいことは。
「こんな選手だったが、応援していただき感謝しかない」

ー同い年の存在は。
「すごく大きかった。僕は高校の時は本当に無名選手。田中将大選手など、世代を代表する選手がいる中で、何とか彼らに追い付きたいという思いでやってきた。また彼らの存在が励みになってきた。特にホークス時代の同級生の李杜軒や柳田悠岐ら、彼らの存在がすごく大きかった。まだ一人1軍で戦っているが、これからは一ファンとして応援していきたい」

ー引退を決意したときにはどなたに最初に報告を。
「最初はお世話になった先輩。王会長や秋山さん、工藤さん、小久保監督にも連絡した。お世話になった先輩方に連絡を入れた」

ー7月31日までは移籍可能期間。今日のタイミングはNPBを目指していたからか。
「ここに来た一番の理由だったし、期限までは頑張ると決めて来たので、それを含め発表は今日になった」

ーハヤテというチームの印象、魅力は。
「できて1年目のチームなので、いろいろなことがあると思うが、それでもやはり若い子たちが必死に頑張っている。対戦する相手もNPB2軍。昨日も(楽天の)岸さんが投げられたが、そういった一流の選手たちと対戦することで彼らはかなり大きな経験を得ると思うし、これから2年後、3年後、ハヤテはもっと良いチームになっていくと思う」

ー静岡のファンの印象は。
「球場にたくさん足を運んでいただいて、応援していただいているし、これからももっともっと来ていただけるよう、選手はプレーを見せないといけない。いつかこの球場が満員になるように球団全体が力を入れて頑張って、その日が来るのをこれからは陰ながら応援したい」

ーハヤテに来てからの忘れられないシーンは。
「(自身の安打で決めた)本拠地で初めてのサヨナラゲーム。自分に打席が回ってきて打つことができて。あの時はかなり緊張した。ハヤテに来て、一番良かったと思うのはあの試合」

尊敬する先輩、川崎宗則選手がサプライズで登場

最後にソフトバンクの先輩、川崎宗則内野手(ルートインBCリーグ・栃木)がサプライズで登場。抱擁を交わし、涙を流す福田選手にエールを送りました。

<川崎宗則さんのコメント>
「僕の最高の後輩であり、最高の友人。親友でもあります。エピソードはありすぎてテレビの前では言えません。全部アウトです。でも18年間ここまでやってきてくれたのはすごいと思う。何より一番かわいい後輩だったので。一緒に自主トレもしたし、ずっと密に連絡を取っていたので今日はこの晴れ姿に来られて非常にうれしい。

野球が終わってからの方が人生は長い。ここからがいよいよ開幕。これは引退ではない。今からの方が楽しいし今からが勝負。彼はポテンシャルがすごく高い。非常に足が速く肩も強い。だけど心がすごく優しかった。この優しいところを何とか乗り越えて、自分で考えて頭を使い、18年間プロ野球で闘ってきた。

(野球での思い出は)ダルビッシュ有投手からタイムリーを打ってくれた時。あの時に秀平が僕のもとから離れたなと思った。世界一良い投手から三塁打を打った。あれがいまだに目に焼き付いていて、すごい打球だった。あの幼くかわいかった秀平が立派なチーターになったなと。その瞬間を目の前で見られてすごくうれしかった。

これからの方が僕の指導が多くなる。野球選手は社会のことを全く知らない。僕も言えること。これから仕事もしかり、人生の楽しみを増やし、家族も含めみんなが幸せになるような方法を探していきたい」

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