県高校総体 サッカー女子 新戦力が融合、守備もハマり柳ケ浦が17連覇 【大分県】
大分県高校総体サッカー競技
6月3日 大分スポーツ公園サッカー・ラグビー場
女子決勝
柳ケ浦4-0稲葉学園
試合の入りこそ負けられないプレッシャーがあったが、柳ケ浦が稲葉学園に4-0で勝利し、17年連続17回目の優勝を飾った。年末年始にあった全日本高校女子サッカー選手権大会で3位となった柳ケ浦だが、県予選であっても手を抜くことはない。林和志監督は「僅差の試合を予想していた。(稲葉学園の試合の)映像を何度も見た。後方からパスをつないで試合を組み立てるので、前から仕掛ける守備を考えた」と明かす。
速く、力強いプレッシャーをかけ、ボールを奪いとれば一気に攻撃につなぐ。林監督は「守備がハマり、高い位置でボールを取れた。守備から攻撃の形をつくれた」と、取り組んだ守備の形に及第点を与えた。前半5分、村上安奈(3年)のクロスがそのままゴールに吸い込まれて先制すると、相手陣内でプレーする時間が増え、21分、28分に追加点を決めてリードを広げた。
この試合、先発11人の中に1年生3人を起用。「軸になるのが3年生であることは変わらないが、日本一を目指すには新しい力が必要」と林監督。課題であった1年生との融合にも手応えを感じたようだ。サイドバックに配置された竹田美佐也は出色の出来だった。左利きの竹田はCKのプレースキックを任され、良質のボールをゴール前に蹴り込み、さらにロングスローで決定機を演出した。新たに飛び道具が加わり、攻撃の幅が広がったチームは、後半も危なげなく試合を進め、無失点で試合を終わらせた。
15日から大分で開催される九州大会で、全国高校総体(インターハイ)に出場できる2枠を争う。キャプテンの高松芹羽(3年)は「九州は強いチームが多いが、優勝してインターハイに出たい。守備が安定しているので、しっかり勝ち切れる試合をしたい」と話し、村上は「九州チャンピオンを取る。そのためには走り負けず、攻めの守備から形をつくりたい」とイメージを膨らませた。
(柚野真也)