第4回宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!(2024年6月8日開催)~ 老若男女問わず参加できるおいしいものフェス
「名水のある所に名酒あり」といわれるように、高梁川流域には数多くの酒蔵があります。
古くは万葉集にも、備中の地酒が出てくるのだとか。
そのような歴史ある備中の地酒が倉敷に集結するイベント「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」が2024年も開催されました。初日のようすをレポートします。
第4回 宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!とは
宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!は、岡山県備中地域の地酒のおいしさやその魅力を地元の人に知ってもらうべく、「飲んでもらう。知ってもらう」をテーマにした堪能イベントです。
2024年は4回目の開催で、例年6月に開催。今年は6月8日(土)9日(日)の二日間にわたって開催されました。
当日は、備中地域の酒蔵・地ビール・フード34軒のほか、スイーツ3軒の計37軒が倉敷市芸文館広場に集結しました。
出店者の詳細は、以下の画像を確認してください。
6月8日(土)午前 会場のようす
私は、初日の6月8日(土)イベント開始と共に会場に足を運びました。
午前11時の時点でお客さんの姿が多くあり、30分もすると飲食エリアの八割近くが埋まる盛況ぶり。イベントへの注目度の高さが伺えます。
運営スタッフの話によると、倉敷市内のかたはもちろん、お酒や酒米に関わるかたが関東などの他地域からも来ているそうです。
当日はステージでの音楽発表などもあり、酒やアテと共に会場で過ごす時間を楽しめる空間となっていました。
気軽に地酒を試してみる
「備中地酒フェス」なので、やはり日本酒を堪能したいですよね。
宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!では、どの酒蔵も一杯300円程度で日本酒を試飲できるので、店先のポップや酒瓶のラベルを見て気になったお酒を気軽に飲めます。
お店で日本酒を頼むとおちょこ一杯もしくは一合で提供されることがほとんど。アルコール度数の高い日本酒は、飲むのに時間がかかりますが、今回のイベントではプラスチックカップに少量の日本酒が注がれます。
普段日本酒を飲まない人にとっては「これくらいなら飲めそう」と思える量と値段、普段から日本酒を楽しむ人にとっては、飲んだことのない日本酒を少しずついろいろな種類を味わえる機会になったのではないでしょうか。
嘉美心酒造 スパークリング日本酒「しゅわしゅわ」
私は、嘉美心酒造(かみこころしゅぞう)のスパークリング日本酒「しゅわしゅわ」から試飲スタート。
近年、ワイングラスで楽しむ日本酒が注目されています。まさにこの「しゅわしゅわ」は、そのような場面も似合いそうです。すっきりとしていて飲みやすく、アルコール度数も低いので、日本酒初心者も手が出しやすい一杯だと思います。
芳烈酒造 純米吟醸生 Lily
続いて、「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」の主催者で倉敷美観地区にある備中の地酒バル粋酔日(すいようび)の店主、中原和雄(なかはら かずお)さんにお勧めしていただいた芳烈酒造(ほうれつしゅぞう)の純米吟醸生 Lily。
私自身日本酒は学生時代から好きですが、専門的な知識はあまり持ち合わせていません。そのため、いつも居酒屋で店主にお勧めを教えてもらっています。
備中の地酒バル粋酔日にも2023年12月に関東から倉敷へ移住してきたばかりの頃から通っているので、今回も中原さんに私が好きそうなお酒を選んでもらいました。
Lilyは、やや辛口ながらもさっぱりとした一杯。なんてかわいらしいラベルなのだろう……と眺めていると「このお酒は、酒蔵のかたの娘さんが結婚するときにお祝いとして作られたお酒なんだよ」と教えていただき納得。
日本酒のラベルはかっこいいものが多いですが、このようなかわいらしいラベルだと女性や日本酒初心者にも気軽にプレゼントしやすいのではないでしょうか。
菊池酒造 麹あまざけ
最後に、菊池酒造(きくちしゅぞう)の麹あまざけをいただきました。米こうじのみで作られた甘酒はノンアルコールなので子どもから大人まで楽しめます。また、当日は晴天で気温も高かったので、甘酒は熱中症対策にもぴったり。米こうじの甘みが濃厚で、この夏冷蔵庫に常備しておきたいと思う一杯でした。
老若男女問わず「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」を楽しむ
「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」は日本酒のイベントですが、酒のアテになるフードやお口直しになるスイーツも充実しています。
佐藤紅商店(さとうべにしょうてん)の「親鳥の鉄板焼き」は屋台出店限定メニュー。同じく佐藤紅商店の商品「吹屋の紅だるま」がかけ放題で、日本酒だけでなくビールとも相性が良さそうです。
36’s Crepe(ミムズクレープ)には、家族連れが並んでいました。お酒を飲めない妊婦さんや子どもたちも、おいしいスイーツを堪能できるので、家族連れの参加者も多く見かけました。
酒に合う器を吟味する
本部テント横では、日本酒に合う酒器の販売も開催されていました。
酒器は、倉敷芸術科学大学の学生のものから作家ものまで幅広く置いてあります。
飲食の出店ブースと同じく、こちらも酒器を作った作り手が店先に立っているので、作り手の顔を見て直接作品を購入できます。
「これは、光の当たりかたで色味が変わるんですよ」「ここは学生の作品コーナーですが、教授の作品も混ざっているんです。ぜひ、探してみて違いを感じてみてくださいね」など、酒器を選ぶポイントや作品の楽しみかたも教えてもらえました。
特に学生の作品はお手頃価格なので、気に入ったお酒とそれに合う酒器を一緒に購入して自宅でも日本酒を楽しめそうです。
おわりに
回を重ねるごとに参加者が増えている宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!
2024年は二日間でのべ約5500人が来場して、閉幕しました。
会場は老若男女問わず多くのお客さんでいっぱい。出店者はもちろん、運営スタッフも参加者も毎年このイベントを楽しみにしていることがよく伝わる盛り上がりでした。
日本酒好きな人はもちろん、これから日本酒を楽しみたい人やお酒が飲めない人にとっても、備中の地酒に親しみをもてる二日間になったのではないでしょうか。
来年以降も「宴joy備中地酒フェスSAKEべ!!」の開催が予定されているとのことなので、機会があればぜひ参加してみてください。