夏の主役たち② ローイング男子 スタートダッシュで入賞目指す日田三隈ペア 【大分県】
ローイングの全国高校総体でダブルスカルに出場する林瑞騎・櫛野亨斗ペア(日田三隈3年)。予選となった県高校総体では、爆発力を武器に2位に約14秒差をつけ優勝した。林は「良くなっている感じはある」と手応えを口にし、櫛野は「現時点での力は発揮できた」と話す。2人は3月の全国高校選抜で入賞できなかった悔しさを、全国高校総体にぶつける。
猪突(ちょとつ)猛進型の林と淡々とリズムを刻む櫛野はタイプも性格も異なるが、艇に乗れば息はぴったり。林のこぐピッチに櫛野が合わせる形となる。櫛野は「しっかり水をつかむことは共有できている。(林は)パワーがあるので力を出し切れるように気持ちよくこがせたい」とリードする。
昨年の全国高校総体では、林は別の選手とペアを組んで出場したが、かみ合わず予選敗退となった。一方の櫛野はシングルスカルに出場し、準決勝まで駒を進めた。大会後に林仁哉監督の勧めでペアを組んだ。林が「1年の頃にペアを組んでいた時期もあるので、復活という感じ」といえば、櫛野は「なんの違和感もなく組めた」と再結成を喜んだ。
その頃から練習以外でも話す機会を増やし、仲を深めた。短い距離を得意とする2人は、爆発的なスタートを切れるように筋力アップに力を注ぎ、先攻逃げ切りのスタイルを確立した。全国大会に向けて林は「今のままではまだ力不足だが、練習して自分たちのこぎを追求したい。スタートから一気に差を広げて独走したい」と話す。櫛野は「ダブルスカルはペアの力を引き出し合うことが必要。最初から飛ばし、昨年以上の成績を残したい」と入賞を目指す。
(柚野真也)