Yahoo! JAPAN

唯一無二。パンチが効いたカツオ出汁のラーメンが食べられるのは、浅草橋『らーめん かつお拳』

さんたつ

らーめん かつお拳

JR浅草橋駅西口を出て徒歩2分。左衛門橋通り沿いに店を構える『らーめん かつお拳』。店名の通り、鰹出汁のラーメンが食べられる。日本人なら誰もが大好きな鰹節、その出汁が効いたスープを一度は堪能してもらいたい。

らーめん かつお拳(らーめん かつおけん)

店内に広がる鰹節の香りに食欲をそそられる

白と黒で締まった印象の外観。鰹の飾り物が特徴的だ。

駅から『らーめん かつお拳』の店前まで来ると、リアルな鰹の飾りが出迎えてくれた。ラーメンなのに鰹!? と期待で胸が躍る。

店内はカウンター席のみ。壁に描かれている鰹は迫力がある。

店内に入ると、ふわっと鰹節の香りが漂ってくる。これはお腹が空いてくる。

壁一面には何匹もの鰹の絵。海の中を表現しているのだろうか。黒のみで描かれた壁は、おしゃれで、そしてどこか日本らしさを感じさせてくれる。

ガツンと来るコクのあるスープは、追いがつおでさらに濃厚に

食券にて購入。

さて、何を食べようか悩む。

店主の星野さんにどのメニューがよく出るか聞くと「らーめん780円、濃厚ぶっつぶしらーめん820円、濃厚つけめん850円は同じくらい出ますよ」とのこと。

悩んだ末、味玉が乗った特製らーめん920円を注文することにした。

かつおタタキ丼280円も食べたかったが、鰹を売りにしていることもあり、やはり人気なようだ。ランチタイム中で既に売り切れだった。次来た時は絶対に食べたい。

チャーシュー、ねぎ、メンマ、味玉、そして追いがつおのトッピング。

食券を渡して、5分もしないうちに着丼。鰹節の香りが強くなる。

早速スープを一口。かつおの旨味が押し寄せてくる。飲み込んだ後でも余韻が残るもんだから、相当濃い。

『らーめん かつお拳』と名乗る意味が分かる。まさに、鰹のパンチを食らったようだ。

星野さんこだわりのスープは、丸鶏を中心とした動物系の素材に、削りたての鰹出汁、寝かせた鰹出汁、低温で取った鰹出汁の三つを合わせて作られている。丁寧に温度管理して抽出されたこのスープは、口に入れてから3秒もの間、余韻を楽しむことができる。

出汁に使用している魚介類の価格が高騰している中、これほど贅沢に鰹出汁のスープを堪能できるのは、おそらくこの店だけだろう。

麺の上には4枚のチャーシュー、ねぎ、メンマ、味玉、そして追いがつお。

なんと、さらに鰹節で出汁を取って好みの濃さにできるようだった。

味噌のように、スープに鰹節をつけて混ぜる。こんなに贅沢に鰹出汁が楽しめるだなんて。

濃くなるのは出汁だから、味は全くしょっぱくならない。あくまでも旨味のみが強くなるのだ。

中太麺はモチモチとした食感。

麺は中太ストレート。モチモチとした食感で、ペロリと食べられる。

チャーシューはほろほろと柔らかく口の中で溶ける。そして、素材の全てに出汁がマッチして、何を食べても旨味を感じられる。

どちらを頼もうか悩んだ濃厚ぶっつぶしらーめんのスープも少し飲ませてもらった。こちらは、特製らーめんと比べると思った以上にまろやか。よりパンチの効いたクセのある味かと思っていたが、そうでもない。むしろ、少しとろみがあり、どんどん麺が進みそうな味だった。

濃厚つけめんはさらに甘みがあり、より濃厚な味だという。

100種類もの素材を試して出合った「かつお」

穏やかに話をしてくれた店主の星野さん。

店主の星野さんは元々、イタリア料理を専門にしていた。その後、ラーメン屋を営んでいた兄に誘われ、ラーメンの道へと進むことに。現在の店を始める以前は「らーめんほしの」という店名で濃厚系のラーメンを提供していた。

星野さんに、どうして鰹出汁のラーメンを提供しようと思ったのか聞いてみた。

「100種類以上の素材でアレンジや試しをしてみて、その中で面白いなと思ったのがかつおでした。それに、鰹節は日本独自のものなので、和を感じることができます」

他にも、チャーシューをどろっどろに炊いて100%チャーシューのスープを作ってみたり、仕入れの段階で面白い食材があったらそれを使って限定メニューを出してみたりと、創作的だ。星野さんの「面白い」からはじまったかつおのラーメンに皆、虜(とりこ)になってしまうだろう。

らーめん かつお拳(らーめん かつおけん)
住所:東京都台東区浅草橋1-24-5 /営業時間:11:30~15:00・18:00~21:00(スープがなくなり次第終了)/定休日:日/アクセス:JR総武線・地下鉄浅草線浅草橋駅から徒歩2分

取材・文・撮影=まとりょーしか

株式会社アステル
編集プロダクション
国内外約300名のトラベルワーカーと共に執筆を行う広告制作プロダクション。各地への取材の機動力とスピードを大切にしています。
2023年からは、フリーランスの方のマネジメントツールの開発にも邁進しています。

【関連記事】

おすすめの記事