戦前モダニズム住宅の傑作「土浦亀城邸」、ポーラ青山ビルディングの敷地内に移築
土浦亀城邸(土浦家住宅)
東京・青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に、戦前のモダニズム住宅の傑作として知られる「土浦亀城邸(土浦家住宅)」が復原・移築され、報道陣に公開された。
土浦邸は建築家の土浦亀城・信子夫妻の自邸として、1935年に品川区上大崎に建設された住宅。
土浦亀城は帝国ホテルの設計に参加し、後に妻の信子とともに渡米してフランク・ロイド・ライトの事務所で修行。20世紀前半に数多くのモダニズム建築を設計した。信子は日本初の女性建築家で、土浦邸の設計にも深く関わった。
白い箱型の外観、リビングの吹き抜けとスキップフロアによる立体的な空間構成、機能的なシステムキッチンなど、当時としては極めて先駆的な住宅で、東京都指定有形文化財(建造物)にも指定されている。
復原・移築では、オリジナルの意匠を最大限に保持しながらアップデート。当時の写真から図面を起こすなどで、家具やカーペットも復原した。
土浦夫妻が使っていた食器などの生活用品も生前使用していた位置に戻し、長く住まわれていた生活感が感じられるようになっている。
一般公開は月に2回(水曜・土曜)。1日2〜3回のガイドツアーが実施される。2024年9月2日(月)から予約開始。観覧料は1500円。
2024年3月に竣工したポーラ青山ビルディングには、大山エンリコイサムの作品1点、SHIMURAbros(シムラブロス)の作品4点も設置された。
土浦亀城邸(土浦家住宅)
土浦亀城邸(土浦家住宅)
土浦亀城邸(土浦家住宅)
SHIMURAbros(シムラブロス)《シギラリア》
SHIMURAbros(シムラブロス)《シギラリア》※内部は一般非公開
大山エンリコイサム《FFIGURATI #630》※一般非公開