まだ鶏ひつまぶしを知らないの?『鉄板焼 鶏料理 かしわ』西宮で出会う新常識 西宮市
阪急西宮ガーデンズの『鉄板焼 鶏料理 かしわ』(西宮市)で、驚きの鶏ひつまぶしに出会いました。 名古屋出身の私にとって、ひつまぶしは「うなぎ」が絶対的な存在でしたが、この店の鶏ひつまぶしは、その固定観念を見事に打ち砕いてくれました。
名古屋コーチンと熊本産うまかハーブ鶏のもも肉は、食べ比べることで産地ごとの個性がはっきりと感じられました。特に印象的だったのは、名古屋コーチンの食感です。「かたい」という先入観を持っていましたが、全く別物で、皮はパリッと香ばしく、身はしっとりとやわらか、噛むとほどけるような食感でした。思わず料理長に秘訣を尋ねました。
「焼き方ひとつで、まったく変わるんです」と教えてくれた料理長。鉄板で余分な脂を落としながら、皮をしっかり焼き、芯までじんわりと火を通す。この絶妙な火加減こそが、鶏の旨みを最大限に引き出す職人の技でした。
このひつまぶしは、三通りの食べ方でその魅力が引き立ちます。 まず一杯目は、特製の甘ダレで鶏と出汁ごはんの旨みをストレートに味わうスタイル。 もち麦と「きぬむすめ」の米を鶏出汁で炊いた「鶏つやだしご飯」は、まろやかで深い旨みが広がります。 二杯目は、ネギやわさび、柚子胡椒、とろろ、温泉卵といった薬味を添えて、自分好みにアレンジ。
そして三杯目はこの料理の真骨頂である「滋養健康スープ」。 鶏ガラに生姜、にんにく、玉ねぎ、ネギなどを加えて5時間以上煮込んだコク深いスープは、“とろり”とした口あたり。 骨の旨みと香味野菜の甘さが溶け合い、白く濁ったスープがごはんと鶏をやさしく包み込みます。 これはもはやお茶漬けではなく、「もうひとつの主役」と呼ぶにふさわしい存在感です。
この料理と空間を演出しているのが、鶏料理への深い愛情と技術を持つ料理長と店長の存在。 料理への真摯な姿勢と、お客様を迎える温かな人柄が、この店の価値を高めています。
店内は落ち着いた雰囲気で、料理人の技を間近で見ながら食事ができるのも、この店ならではの魅力です。 一人でも、大切な人とでも、心地よく過ごせる空間が広がっています。
阪急西宮ガーデンズという駅直結の立地は、アクセスの良さも大きな魅力のひとつ。ショッピングの途中や仕事帰りにも立ち寄りやすく、ふらっと気軽に訪れられるのが嬉しいポイントです。
この日は車での訪問だったためお酒は楽しめませんでしたが、日本酒などのアルコールメニューも豊富。香ばしく焼き上げた鶏の旨みと、コク深い出汁の余韻は、特に日本酒や焼酎と抜群の相性だと感じました。次回はぜひ、料理とお酒のペアリングをじっくり堪能したいと思います。
記者として、そして一人の食べ手としての私見ですが、これほど良質なタンパク質を中心に、ビタミン・ミネラル・食物繊維まで自然なかたちで摂れる料理は本当に貴重です。滋養にすぐれ、日々のコンディションを整えたい方にぴったりの一膳。美容や健康を意識する方はもちろん、アスリートや働き盛りの男性にも、ぜひ一度味わっていただきたいです。
場所
鉄板焼 鶏料理 かしわ 阪急西宮ガーデンズ店
(西宮市高松町14-2 阪急西宮ガーデンズ 本館 4階 南モール)
営業時間
11:00~22:00