社会的テーマの現実とミュージカルの幻聴的な表現の対比、カンヌで女優賞受賞作品『エミリア・ペレス』
毎週・木曜日の深夜1時30分から北海道・札幌のエフエムノースウェーブで放送されている、矢武企画制作・映画専門ラジオ番組「キャプテン・ポップコーン」の内容をSASARU movieでも配信!
キャプテン・ポップコーンこと矢武企画が映画の情報はもちろん、映画に関係するまちの情報をお届けします。
4月3日(木)に放送された「キャプテン・ポップコーン」は、『エミリア・ペレス』、『ミッキー17』、週末興行ランキングをご紹介します。
キャプテン・ポップコーンは、スマホのアプリやインターネットで聴けるradikoのタイムフリー(無料)と、道外にお住まいの方はradikoのエリアフリー(月額¥385)で放送後1週間以内であれば聴くことができます。
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※この記事では4月3日(木)放送の内容をお届けします。
※公開される映画館名や作品情報は上記日程の放送時点のものになりますのでご留意ください。
【提供】キャプテン・ポップコーン/矢武企画
「カツオ節のゆーへい、どきどきっ映画くじ」のコーナー#49
このコーナーは全国大会で大阪府知事賞を受賞した「やぶやぶ節」がインターネットと平岸直売店で好評販売中のカツオ節の富樫政雄商店・ゆーへいさんに映画館での劇場体験、そしてクジで引けなければ観なかったであろう映画を運命的にマッチングするコーナーです。
今回は、映画『エミリア・ペレス』と『ミッキー17』。久々に2作品をご紹介!
1作目は映画『エミリア・ペレス』。
メキシコの麻薬王マニタスから「女性としての新たな人生を用意してほしい」という極秘の依頼を受けた弁護士のリタ。 完璧な計画により、マニタスは姿を消すことに成功。 数年後、イギリスに移住し新生活を送っていたリタの前に現れたのは、 新しい存在として生きるエミリア・ペレスだった。 過去と現在、罪と救済、愛と憎しみが交錯する中、 運命は思わぬ方向へと大きく動きだす。
監督は、『パリ13区』(22)などのジャック・オーディアール。 マニタス役のカルラ・ソフィア・ガスコンはカンヌ国際映画祭で初めてトランスジェンダー俳優として女優賞を受賞し、本年度アカデミー賞では助演女優賞と主題歌賞の2部門を受賞。
ゆーへい:映画全体を通じて、現状のメキシコでは延べ10万人・年間1万人以上の行方不明者がいるという点と麻薬カルテルが蔓延る社会というのがリアルでした。昔。メキシコの友人から聞いた話を思い出しましたね。
矢武:ゆーへいさん、カルテルとつながりがあるんですか?
ゆーへい:違う違う、語弊がある(笑)。普通の友人です。
矢武:カルテルじゃないんですか? FBIとかCIAが来るかと思った(笑)
ゆーへい:ミュージカル上の表現が所々あって、重いテーマの現実と、ミュージカル調の幻想的な表現が対比されていて面白かったです。
矢武:なかなかトリッキーな映画でしたよね。
ゆーへい:そうですね。あんまり観たことのない感じの映画だったので、どういう感情で観たら良いのか少し難しかったです。
矢武:カルテルという少し怖い感じの映画もありますけど、そんなに怖くはないですよね。
ゆーへい:怖くはないですね。明るいとはいえないけれど、前向きなテーマも含まれていたのかなと感じます。辛い過去と向き合いながら生きる人々の心情を語る時には、音楽に乗せてうまく表現されていましたね。
また、麻薬王が過去を捨て去ることの意義というのが映画のテーマとして重要なところだと思いました。女性として生きて、過去の贖罪のため行方不明者を見つける活動をしたり…。「女性として生きること」に裏があるのかなと思ったのですが、本来の自分の生き方を見つけ出すというところがテーマだったのかなと。
映画『エミリア・ペレス』(G)は 札幌シネマフロンティア、ローソン・ユナイテッドシネマ札幌で絶賛公開中です!
続いて2作目は映画『ミッキー17』。
人生失敗だらけの男“ミッキー”が手に入れたのは、何度でも生まれ変われる夢の仕事のはずが…!?それは身勝手な権力者たちの過酷すぎる業務命令で、次々と死んでは “人体複製(つまりプリンティング)”で生き返る任務、まさに究極の“死にゲー”だった!
しかしブラック企業のどん底で搾取されるミッキーの前に、ある日手違いで自分のコピーが同時に現れ、事態は一変。 使い捨てワーカー代表、ミッキーの反撃が始まる!
監督は『パラサイト 半地下の家族』(19)のポン・ジュノ。 主演は『TENET テネット』(20)のロバート・パティンソン。
ゆーへい:映画全体を通じて、風刺的な表現が印象的なSF映画でした。
何度も生き返って、そしてまた働かされるという過酷な仕事が、現代社会の働きすぎというところをシニカルに描いていました。
権力者への痛烈な批判を、コミカルな感じで重くならないよう上手く表現していましたね。生き物の生き死は決して軽く扱われてはいけないというのが全体的なテーマだったのかなと思います。
主人公が「死ぬ時はどんな気分?」といつも聞かれていて、「毎回、不安でとても嫌な気分」と答えるミッキーがとても印象に残っています。
映画『ミッキー17』(G)はTOHOシネマズ すすきの、札幌シネマフロンティア、ローソン・ユナイテッドシネマ札幌のほか、旭川、小樽、江別、釧路、北見、帯広で絶賛公開中です!
週末興行ランキング3!!!!!
3月28 日(金)から30 日(日)まで全国の映画館でたくさんの人に観られた映画はコチラ!
■ランキングTOP3
・第3位:映画『白雪姫』
世界中で愛され続けてきたディズニー初の長編アニメーション映画『白雪姫』(37)を実写映画化したミュージカル。動員が41 万人を超え、興行収入が6 億円間近。
まずは10 億円を目指したいところ!
・第2位:映画『ウィキッド ふたりの魔女』
動員142 万人、興行収入22 億円を突破!
多くのミュージカル映画がある中、人気をキープ!Dolby Cinema®などもまだまだ混んでいるとウワサ!
・第1位:映画『ドラえもん のび太の絵世界物語』
4 週連続の1 位!!
動員247 万人を突破、興行収入が30 億円に迫る!
今回のドラえもんはめっちゃ出来が良いので強くオススメ!
いま映画館でみんなに多く観られている映画、参考にしてみてくださいね!