満月の夜に現れる特別な“本屋さん”女性店主の思い「本との出会いを作るきっかけに」
月に一度の満月の夜…。
北海道十勝・幕別町のカフェに、ちょっと特別な本屋さんが、姿を表します。
ゆったりと、くつろぎながら本を読む女性客。
「自分では見つけてこられない本が本屋さんには絶対あるので、こうやって移動の本屋さんがいてくれることが本当に心強い」
ここは「移動する本屋さん」、「月のうらがわ書店」です。
「本と出会うきっかけがないというのはすごくもったいない気がするので、私がいろんな場所に出向いて良質な本と出会いを作るきっかけになれれば」
そう話すのは、店主の長谷川彩さんです。
東京から大樹町に移り住み、「月のうらがわ書店」をオープンしました。
時には牧場の一角がお店になることも。
十勝やオホーツク地方などで週に1日~2日開店し、出店場所に合わせて変わる
長谷川さん選りすぐりの150冊ほどが並びます。
「人生ずっと本に助けられて今まで生きてきた。本に対して恩返しがしたい。目の前にいるお客さんを大切にすること。一冊一冊を大事に売ること」
実は今、北海道の4割以上のマチには本屋さんが一軒もありません。
実際に触れるからこそ味わえる、本との出会いを守りたい。
奮闘する人とマチの姿を追いました。
▼「本屋さんがない暮らしは味わいたくない」偶然の出会いを守るマチの本屋さんの思い
文:Sitakke編集部あい
※掲載の内容は取材時(2024年8月)の情報に基づきます。