【磐田・岩室山】思わず足がすくむ!? 約8畳の巨岩でいっぷく
静岡・磐田市にある獅子ヶ鼻公園は、ハイキングやウォーキングに最適な場所として地元の人たちに親しまれています。公園の北側の森林エリアにはトレッキングコースがあり、途中には岩室山という低山がありました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ岩室山ってどんな山?
岩室山は、磐田市にある標高260mの低山です。
日本トレッキング協会登録の県内唯一のコース「獅子ヶ鼻トレッキングコース」があり、おもなコースは野草の小道コース・浮石コース・岩山通り・虫生冷泉コースの4つ。
そのうち基本コースとなるのが野草の小道コースです。
万年登山初心者である筆者は、もちろん基本コースである「野草の小道」一択!
低山と森林浴、そしてほんの少しのスリルを楽しんできました。
●今回の低山登山DATA
登った山:岩室山
標高:260m
累積標高:のぼり384m、くだり377m
タイム:約2時間54分(休憩33分含む)
距離:約5.7km
登山日:3月22日
岩室山山頂まで約25分
今回は獅子ヶ鼻公園上駐車場からスタートします。
駐車場にはトレッキングコースの案内板が設置されていたので確認しておきましょう。
「野草の小道」を進み、「虫生側出発点」で折り返して現在地に戻るルートを予定しています。
なお案内板の下には「獅子ヶ鼻公園トレッキングコースマップ」のプリントが保管されており、自由にもらえるようになっていました。ぜひゲットしておきましょう。
いざ出発です!
進行方向右手に茶畑を見ながら舗装された道を進みます。
左手は自然ふれあい広場として整備されていて、今回は立ち寄りませんでしたが、茶畑を一望できるポイントもありました。
駐車場から20分ほど進むと分岐が現れました。
手元のコースマップを見ると、展望台に向かう途中に岩室山山頂への分岐ルートがあるようです。展望台方面へ行ってみます。
「岩室山」の標識がありました。
展望台はさらに歩かないといけないようなので、ここは体力温存のためにパスして岩室山の山頂を目指します。
5分もしないうちに山頂に到着です!
標高を示す標識の上の板には「いわた市 岩室山|森町 岩村山」と書かれています。この標識を境に、森町側は岩村山と呼ばれているのでしょうか。
山頂は眺望もなく、休憩するベンチもありませんでした。水分補給して先に進みます。
苦手な人はスリル満点!? 巨岩「八畳岩」
浮石コースとの分岐に到着しました。事前にネットで調べたところ、浮石コースにはロープでよじ登る箇所もあるそう。
正直、挑戦してみたい気持ちもありましたが、初心者の筆者にはハードルが高そうなので今回は断念することに。挑戦される方は、くれぐれも安全第一でお願いします!
浮石コースは獅子ヶ鼻公園側から出発するとロープの箇所がのぼりになり、こちらのほうが安全とのことです。浮石コースを選ぶ場合は、獅子ヶ鼻公園側からスタートするとよいでしょう。
なお、浮石コースから「蟻の戸渡り」と呼ばれる左右に切り落ちたやせ尾根に行くことができますが、こちらは2025年4月現在通行止めです。
野草の小道を進むと、「ビューポイント経由 八畳岩」と書かれた標識が。行ってみましょう。
5分ほど進むと何やら見えてきました。
「いっぷく処みき」と書かれています。ベンチもありますね。いわゆる展望台なのでしょうが、しゃれた演出です。
門をくぐって周囲を見渡してみると、大きな岩が見えました!
こちらが「八畳岩」です。これは奇観ですね。はるか先に高い山の稜線も見えます。
「いっぷく処」ということなので、八畳岩を眺めながらベンチでしばしいっぷくします。
来た道を少し引き返して野草の小道に戻って北上すると、再び標識がありました。
「八畳岩」と書かれているルートの先には、「いっぷく処みき」から見えた八畳岩が目の前に!
高所が得意ではない筆者は岩の先端までは進めませんでしたが、それでも十分、絶景を楽しめました。これはかなりの映えスポットといえるでしょう。
ちなみに、岩の上からはかなり高いように感じたのですが、下りて反対側から見てみると、そうでもありませんでした。
虫生側出発点で折り返し
野草の小道を虫生側に向かってどんどん進みます。
基本的にはくだりなので、森林浴気分を満喫できました。ただ、雨が降った翌日などは足もとがすべりやすいかもしれません。ご用心!
30分ほど歩いたところで道路が見えました。道路の向こうには屋根付きのベンチと仮設トイレが設置された広場があります。
こちらがコースマップ上にあった「虫生側出発点」です。
スタート地点からここまでの所要時間は約1時間20分。アップダウンはそれほどでもありませんでしたが、1時間以上歩いたので少々疲れてしまいました。
屋根付きのベンチに腰かけ、持参したおにぎりと飲み物で休憩しました。
さて、スタート地点に戻るとしましょう。
じつは、帰りは「虫生冷泉コース」を行こうと思っていたのですが、この日は倒木の影響で立ち入りができませんでした。虫生冷泉コースをトレッキングしてみたい方は、事前に情報収集をしっかりしておくことをおすすめします。
というわけで、再び野草の小道を戻ります。
来た時は八畳岩からほとんどくだりでした。ということは帰りはのぼり。傾斜はそれほどでもありませんが、運動不足の筆者にはまあまあハードです。
こまめに立ち止まって息を整え、水分を補給しながら、マイペースで進みます。
無心に足を前に出し続けること約1時間、スタート地点に戻ってきました。
かろうじて残っていた体力をふりしぼり、公園内の「あそび広場」をのぞいてみます。アスレチック遊具があったので、少しだけ遊んできました。
獅子ヶ鼻公園内にはほかにも、つり橋や展望台などがあるようです。地元では初日の出スポットとしても有名とのこと。これからのシーズンは新緑を存分に楽しめることでしょう。
ご自分に合ったコースを選んで、獅子ヶ鼻公園トレッキングに挑戦してみてはいかがでしょうか。
■スポット名 獅子ヶ鼻公園
■住所 磐田市岩室199-1
!CAUTION!
◎各所に案内看板がありますが、道迷いの可能性がまったくないわけではありません。特に分岐では、地図や登山アプリなどでルートを確認するのを忘れないようにしてください。
◎低山とはいえ、山は山です。適切な服装と装備で楽しんでください。
◎時期や天候によってコースの状況が変わっている可能性があります。インターネットなどでできるだけ最新の状況を確認するようにしてください。
◎静岡県全域でクマの目撃情報が相次いでいます。低山でも油断せず、クマ鈴、クマ撃退スプレーを携帯しましょう。
取材/小川結子