縁起がいい!海に生息する<めっちゃ長寿>なサカナたち 最高齢は500歳以上?
お正月の魚といえば鯛。
鯛が縁起物として用いられる理由はいくつかありますが、魚の中では寿命が長い(15~20年程)ことから長寿祈願として用いられているという説もあるようです。
確かに、私たちがよく食べるマアジは寿命が5年、サンマは2年と、鯛の寿命である15~20年は比較的長いように感じます。
しかし、この広い海には鯛をはるかに凌駕する長寿なサカナたちが存在するのです。
寿命100年で見た目も縁起よし<オオサガ>
コウジンメヌケの異名を持つオオサガはスズキ目メバル科に属する大型魚。マダイと同じく硬骨魚網に分類されます。
全身が赤色のオオサガは東北地方や北海道において縁起が良い魚として知られているほか、味が非常に良いことから高値で取引され、時には“幻の魚”とも言われます。
オオサガの仲間(提供:PhotoAC)
本種の寿命はなんと100年近くとも言われており、鯛の寿命の5~6倍に相当します。
メバル科には本種のほかにも長寿の魚が知られており、アラスカメヌケはオオサガと同程度の100年、アラメヌケではさらに倍の200年にもなるとか。
オオサガはマダイと同じ硬骨魚ですが、軟骨魚類ではさらに長寿の魚が存在します。
最も長寿な魚は<ニシオンデンザメ>
世界で一番大きな魚であるジンベエザメの寿命は約130年で、その巨体ふさわしい寿命を持っています。
しかし、ニシオンデンザメと比較すると、130年という寿命は少し短いかもしれません。
オンデンザメ科に属するこの魚は北大西洋に生息するサメで大きさは最大で7メートル程。ジンベエザメほどではありませんが、それでもかなりの大型種です。
そんなニシオンデンザメですが、近年行われた調査で寿命は400年程と推定されており、これは魚類の中で最も長寿とされています。
また、本種は長寿の魚としてではなく、アイスランドの郷土料理である「ハカール」の原料としても欠かせない魚としても知られています。
こんなに小さいけど驚くほど長寿
これまでは魚と魚を比較してきましたが、水生生物で長寿なのは魚だけではありません。
マルスダレガイ目に属するアイスランドガイは一見すると何の変哲もない二枚貝ですが、実は長寿であることが分かっています。
マルスダレガイ目の二枚貝(提供PhotoAC)
名前の通りアイスランドの周辺に分布し、現地で食用二枚貝として重宝され、クラムチャウダーにも使用されています。
そんなアイスランドガイの寿命はなんと500年以上。マダイの約25倍の寿命を誇ります。
本種は二枚貝の中で最も寿命が長い種としてしられれ、「長寿貝」の異名を持つとか。
そんなアイスランドガイですが、味が良いため食用となり、最近では国内の大手回転寿司店「スシロー」でも取り扱いが始まり話題となりました。
長寿の生物はたくさんいる
このように長寿の水生生物はたくさんいます。
驚くべき点は、今回紹介した生物のほとんどが食用になっていること。ニシオンデンザメを食べることは難しいですが、他のサカナならどこかで食べられるかもしれません。
長生きしたい方はぜひ探してみてください。
(サカナト編集部)