【フォートナイトに古町が登場!?】ヴァーチャル上のにいがた2km、産業やエンタメで活用を 市が説明会開催
「デジタルツインでまちづくりを にいがた2kmビジネス説明会」の様子
新潟市が12月3日、デジタル上に再現した「にいがた2km」の活用を目指した企業向けの説明会を開催し、地元企業などから約70人が参加した。説明会では株式会社モンドリアンの角田拓志代表取締役とプログレス・テクノロジーズ株式会社の中山岳人代表取締役が登壇し、自社や全国のメタバースとデジタルツインの事例を紹介した。
モノや街など現実に存在するものをデジタル上で再現することは「デジタルツイン」と呼ばれ、実物に手を加えずともデジタル上で分析やシミュレーションをすることができる点などがメリット。新潟市でも国交省主導の3D都市モデル「PLATEAU」を活用し、デジタル上に古町、万代島、万代シティの街並みを再現している。
今回登壇したうちの一社であるモンドリアンではこのほど、そのデータを用いてオンラインゲーム「Fortnite(フォートナイト)」に古町の街並みを再現。同ゲームは世界的な人気タイトルであり、県外だけでなく国外への新潟のPRも期待される。また同社の角田代表は「(すでにある)3Dモデルとゲーム性を組み合わせると、短い工期でゲームを作ることができる」と話し、テレビCMや動画のように「ゲーム」が活用されるようになることへ期待も示した。
Fortnite上に再現された古町の商店街(写真右の画面)
子会社・S&VL株式会社の最新鋭ドライビングシミュレータを紹介する中山代表
プログレス・テクノロジーズはシステム開発などを手掛ける会社で、7月には新潟市にも拠点を開設している。説明会では、子会社・S&VL株式会社の最新ドライビングシミュレータを紹介しながら、デジタルツインの利点などを解説した。中山代表は説明会のあと、今回の内容について「デジタルツインを生業としている我々のような企業が、実際に新潟に拠点をつくって開発に取り組んでいるということも知ってもらえれば。新潟の持っているポテンシャルはかなりあって、そこへデジタルを組み合わせることで、もっと可能性が大きくなっていく」と話した。
新潟市都市政策部の宮崎博人政策監は「新潟の魅力をゲームを通じて知ってもらい、実際に来てリアルな新潟も体験してもらいたい。こうしたものは、行政だけでは伝えることはできない。今日の説明会を通じて、新潟の企業にも参加してもらい、よりよい空間を作ってもらいたい」という。また、「新潟市は開発が進んでおり、東大通の再編も考えている。交通の変化など、(デジタルツインのような)技術とデータを使った新しい形のシミュレーションもできるだけ早く取り入れていきたい」と話した。
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