「幸福度を下げてしまう人」の日常的な会話“3つの特徴”
あなたが普段よく使っているのは、どんな言葉が多いですか? それにより、自分自身や周りの人の幸福度に影響を与えていることもあるのだそうです。心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに「幸福度を下げてしまう人の会話の特徴」を教えていただきました。
教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)より新刊発売。
幸福度を下げてしまう人の会話「3つの特徴」
自然に出てくる言葉は、いつもネガティブな言葉ばかり……。そんな自分に心当たりがある方はいませんか?
実は、その状態は、知らず知らずのうちに自分の幸福度を下げてしまっている可能性も。気づかないうちに“損する会話”を続けていると、自分も相手も疲れてしまい、毎日がさらに生きづらく感じることがあります。
では、「幸福度を下げてしまう人」の会話には、どのような特徴があるのでしょうか。
今回は、よくある3つの特徴を具体例と一緒に分かりやすくお伝えします。もし「私もやっているかも」と感じたら、変化のチャンスかもしれません。
1. 何でもネガティブに捉える発言をする
「今日も最悪だった」「どうせまた失敗するし」といったネガティブ発言は、知らないうちに自分の脳に「幸せじゃない」と暗示をかけてしまいます。脳は聞いた言葉をそのまま“現実”として認識しやすいので、ネガティブな言葉を繰り返すほど、その状態が当たり前になってしまうのです。
例えば、雨の日に「洗濯物が乾かなくて最悪」と嘆く人と、「今日は部屋でゆっくりできるチャンス」と考える人とでは、同じ一日でも幸福感が大きく変わります。実際に、心理学の研究でも、ネガティブな言葉を多用する人は幸福度が低くなる傾向があるとされています。
2. 「どうせ私なんて」が口癖になっている
「私なんて全然ダメ」「どうせ何をやっても失敗する」このような言葉は、自分や周りの出来事のマイナスな部分だけを切り取る脳の使い方をしています。
例えば、友人が「あなたは頑張ってるよ」と励ましてくれても、「いやいや、全然だよ」と否定していませんか?
これを繰り返していると、謙遜しているつもりが次第に「本当にそうなんだ」と思い込んで事実に置き換わってしまい、自分の評価をさらに低く感じるようになります。
ネガティブの言葉の裏には、「相手の期待を裏切るのが怖い」という気持ちが心の奥にある傾向があります。そのため、最初からハードルを下げたり、人より上だと思われないように自己評価を下げるといった無意識のゆがみがあったり、気づいてほしいという思いが隠れていることが多いのです。
褒められたり、励まされたりしたときには、まずは「ありがとう」と言って受け取ることから始めると、自己評価が少しずつ変わっていきます。
3. 他人の悪口や批判をしてしまう
「〇〇さんって、本当にだらしないよね」「あの人、何考えてるんだろう?」つい他人を批判することで、自分が優位に立とうとする会話は、一時的にはスッキリしても、長い目で見ると心の中にモヤモヤを溜める原因になります。
実は、批判的な言葉を使うと、脳内でストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されやすくなることが分かっています。つまり、他人を批判するたびに、自分のストレスが増えるという悪循環に陥るということ。その背景には、「自分が傷つきたくない」という防衛本能が隠れており、他人を攻撃することで自分を守っている状態なのです。
日常の言葉を見直して、幸福感を高めよう
言葉は、心を映す鏡。自分が使う言葉は自分自身の脳に直接影響を与えるため、“日常的な言葉”はあなたの人生を映す鏡とも言えるのです。
言葉を変えることで、今からもっと自分や周りを幸せに導くことができます。幸福度を上げるために、少しずつ「幸福感を高める言葉の習慣」を作ってみませんか?
shukana/webライター