横浜市 ブルーライン延伸へ本格化 今年度 委託業務を発注へ
横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅から新百合ヶ丘駅(川崎市麻生区)までの延伸について、横浜市は4月、延伸区間の設計業務や土質調査、環境影響評価の委託業務を今年度発注する方針を示した。
ブルーラインは横浜市を南北に貫く40・4Kmの地下鉄線で、1日あたりの乗車人員は51万2100人に上る。延伸区間は約6・5Kmで、青葉区の嶮山付近、すすき野付近、麻生区のヨネッティー王禅寺付近に新駅が設けられる予定だ。延伸によって、あざみ野駅から新百合ヶ丘駅間は路線バスで約30分のところ、約10分に短縮。東海道新幹線が接続する新横浜駅へのアクセスも向上する見込み。
2030年の開業へ
延伸は2019年に事業化が決定。翌年、概略ルートや駅位置が選定され、調査や概略設計が進められてきた。市は2025年度予算に延伸事業の推進費として2億1849万円を計上。延伸区間の線形や駅、施設などの設計業務や土質調査、環境影響評価業務を第2〜第3四半期にかけて発注する予定。建設物価の高騰やコロナ禍による鉄道需要の減少など新たな課題の解消に取り組みながら、当初の計画通り30年の開業へ向けて早期の事業着手を目指すとしている。
新駅予定エリアとなるすすき野連合自治会の前会長で、同事業の機運醸成に尽力してきた依藤守男さんは「周辺開発やバス路線変更の有無など住民の関心も高い。具体的な話があればもっと開示してほしい」と話した。