エイチ・ツー・オー リテイリングの第1四半期は東宝などの政策保有株式の売却で264億円の最終利益
阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリング(以下、H2O)は8月6日、2025年3月期の第1四半期決算(4月1日〜6月30日)を発表した。売上高は1618億9500万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は92億6600万円(同94.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は264億6400万円(同685.0%)だった。
エイチ・ツー・オー リテイリングは、東宝など自社が保有する政策保有株式を同期間に売却しており、特別利益として248億円を計上している。そのため、四半期純利益は前年から大幅な増益となった。
事業別では、百貨店事業がインバウンド需要の急伸により、403億円の売上高を計上している。特に5月は中国のメーデーにあたる労働節があり、中国人による売り上げは前年の4.5倍を記録した。都心店はこうしたインバウンド需要の恩恵を受けており、阪急うめだ本店の売上高は前年同期から38%増となり、博多阪急も31%増だった。
エイチ・ツー・オー リテイリングは第1四半期決算が好調だったことから、2025年3月期の連結業績予想を修正している。売上高は7020億円(前回発表は7000億円、前年比6.8%増)、営業利益は295億円(同265億円、同12.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は300億円(同260億円、同37.0%増)に修正している。