赤ちゃんの眠りと大人の睡眠の共通点!? “90分周期”の秘密とは?【90分周期で9割の子が本当に眠ってくれる!】
睡眠にはふたつの周期があり赤ちゃんの体内時計も同じです
おやすみレッスンのポイント
・体は休んでいても脳が活発にはたらく「レム睡眠」と体も脳もリラックスして深く眠る「ノンレム睡眠」があります
・ふたつの睡眠は90分周期で繰り返されます
・レム睡眠・ノンレム睡眠と赤ちゃんの超日周期は一致します
これまで体には体内時計があり、睡眠と覚醒をつかさどるリズムが存在することをお話ししてきました。
ここでは、睡眠のしくみを見てみましょう。
1950年代、睡眠研究の第一人者であるナサニエル・ クレイトマン博士は仲間と、睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のふたつの状態があり、約90分周期で交互に繰り返されることを発見しました。
レム睡眠は、急速眼球運動が起こるとても活動的な睡眠で、体は完全に休んでいるのに脳が活発にはたらくため「逆説睡眠」と呼ばれることもあります。
レム睡眠中は、大脳皮質(脳の外側の表面を覆っている灰色の物質)内の電気信号がとても強くなり、起きているときに発する電気信号と似た不規則なパターンが見られます。
また、視覚的イメージのある夢を見たり、呼吸と脈拍が乱れたりします。筋肉がピクッと動くこともあれば、しかめっ面をしたり、かすかにほほ笑んだりなど、顔に一瞬表情が浮かぶこともあります。この状態のとき、脳は起きているときと同じくらいエネルギーをつかっていることがわかっています。
みなさんにも、目覚まし時計や赤ちゃんの泣き声に起こされることなく、目覚めたことがあるのではないでしょうか。
それはたいていレム睡眠の周期がおわったときのことで、おそらくレム睡眠は起きている状態に似ているため、すんなり起きることができるのです。
一方でノンレム睡眠は、急速眼球運動が起こらない睡眠です。リラックスしてスイッチが切れたような状態になり、ほとんどの人が深く眠っています。
したがって一般的に眼球も体も動きません。夢に似た活動を経験することもありますが、レム睡眠のときに見る、鮮明でリアルなストーリーのある夢とは大きく異なります。脈拍も呼吸も遅くなり、より規則正しく安定したペースになります。
また、ノンレム睡眠中も脳は活動しますが、レム睡眠中とはかなり違っています。
大脳皮質を通る電気信号は、レム睡眠のときよりも規則正しくタイミングをそろえて発生するようになり、たくさんの神経細胞がまとまって同じリズムで電気信号を発します。
もっと理解しやすいように、大脳皮質内の神経細胞を、スポーツ競技場で試合を観戦している観客にたとえてみましょう。
レム睡眠のとき、大脳皮質内の神経細胞は、競技場で試合を見ながら興奮気味におしゃべりをしている観客のようなもので、活動的でクリエイティブです。
しかし、ノンレム睡眠がはじまると、先ほどまで騒いでいた観客たちは、しだいに会話をやめて試合観戦に集中するようになります。ノンレム睡眠が深くなるにつれ、観客はさらに試合に集中しながら、一斉に「がんばれ、がんばれ」と同じことをささやきだし、観客たちがひとつになるような状況が生まれます。
そして、この90分ごとに起こるレム睡眠とノンレム睡眠の周期は、赤ちゃんの眠りに関係する超日周期にちょうどあてはまることがわかっています。
NAPSメソッドはこの周期を活用しています。自然なはたらきだからこそ、赤ちゃんに負担をかけることなく、夜泣きを解決したり、毎日よく眠れるようにすることができるのです。
【出典】『90分周期で9割の子が本当に眠ってくれる!』著:ポリー・ムーア, 監修:成田 奈緒子