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【森町・中島屋】生メロンがゴロゴロ入ったロールケーキ “森町大好き”店主が考案の新作も

テレしずWasabee

テレしずWasabee わさびー

静岡・森町の和洋菓子店「菓子司 中島屋」には、大胆ぜいたくなロールケーキがあります。森町産のメロンを生のままゴロゴロ入れている、魅力あふれるロールケーキです。

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森町で80年以上続く菓子店「中島屋」

森町は、その名の通り山間地に位置する自然あふれる町。

そんな森町で80年以上続く老舗「菓子司 中島屋」は、新東名高速道路・森掛川ICから車で西へ10分ほど。縁結びの古社として有名な小國神社からは、車で南に10分ほどの場所にあります。

菓子司 中島屋(森町森)

瓦屋根の建物は「遠州の小京都」とも呼ばれる森町の雰囲気に、よくなじんでいます。

取材中も地元の人たちが頻繁に訪れ、地域で愛されていることが伝わってきました。

清潔感のある中島屋の店内

中島屋では、季節商品を含めて30種類ほどの菓子を製造、販売しています。

和菓子だけではなく、和菓子に洋菓子の要素を取り入れたお菓子もあり、見ていてとても楽しいです。

生クラウンメロンのロールケーキ

そんな中島屋の看板商品が「Richクラウンメロンロール(1500円)」です。

地元森町で作られたマスクメロンの王様「クラウンメロン」のロールケーキですが、驚いたのがメロンの使い方。

なんと果肉を、加熱したり加工したりするのではなく、生の状態でそのまま入れているのです。

Richクラウンメロンロール(1本1500円)

さらに驚いたのが、メロンの量。

切ってみると、想像以上にたくさんのメロンがゴロゴロと入っていました。

「どこを切ってもメロンが入るように生メロンをたっぷりと使っている」そうです。

どこを切っても森町産の生クラウンメロンが入っている 

早速食べてみました。まず感動したのが、メロンの華やかさと、みずみずしさ。メロン果汁がジュワッと、口いっぱいにあふれます。

フルーティーでジューシー。さわやかで豊かなメロンの香りが、スッと鼻から抜ける感覚は「さすがクラウンメロン」と感心すらしてしまいます。

口に含むとメロン果汁がたっぷり ※特別に店内で試食

さらに生クリームにはメロンピューレ、生地にはメロン果汁も練りこまれています。

クリームや生地の味はさっぱりとしていて食べやすく、果肉のメロンを引き立てているようにも感じました。

生クリームにはメロンピューレ 生地にはメロン果汁

森町産メロンの魅力生かし静岡県から表彰

15年ほど前に完成した「Richクラウンメロンロール」ですが、生のカットメロンをそのままロールケーキに入れるまで、葛藤もあったようです。

メロンは加熱すると苦くなる一方、生で使うには水分が多すぎるのです。

菓子司 中島屋の三代目菓子職人・中島基さん

中島屋 三代目・中島基さん:
初めはメロンピューレやメロン果汁を入れていましたが、メロンと言われないとわかりませんでした。もっとメロンの良さを出せないかと考えていた時に、メロン農家のかたから「メロンをそのまま使ってみたら?」と提案してもらいました。やはりメロンは生で食べるのが、おいしいですよね

思い切って試してみると「これぞメロン!」と思えるロールケーキに仕上がったそうです。

森町産クラウンメロンをぜいたくに使用 (画像提供:中島屋)

メロンの水分量の多さは、追熟し過ぎないことで解決しました。少し歯応えがあるぐらいの硬めのメロンを使うことで、鮮度を保っています。

中島さんは森町産クラウンメロンの良さを「甘いのにあっさりしていて、品があるところ」と言います。

森町産クラウンメロンはハウス栽培です。そのため一年中、とれたて新鮮なメロンをロールケーキに入れることができます。

2010年度「ふじのくに新商品セレクション」で金賞を受賞

森町で育ったメロンを、森町の菓子職人が菓子にして、森町で提供する。

そんな“超”地産地消の「Richクラウンメロンロール」は静岡県からも評価され、2010年度、県の食材を生かした新しい加工品を選定する「ふじのくに新商品セレクション」で金賞を受賞しました。

15年ほど経った今、贈答品や森町土産として親しまれています。

新ジャンル「あんぱん饅頭」

「Richクラウンメロンロール」の次は、もう少し手軽で日持ちもする、けれどメロンロールのように、おもしろい菓子を作りたいと思うようになりました。

そこで完成したのが「あんぱん饅頭(165円)」です。

あんぱん饅頭(粒あん 165円)

見た目はあんぱん。しかし大きさは手のひらサイズのまんじゅう。かわいらしいユニークな商品です。

あんぱんなのか、まんじゅうなのか。洋菓子なのか和菓子なのか。味が気になります。

手のひらサイズの「あんぱん饅頭」 

食べてみると、生地はカステラのようにしっとり、ふんわりとしていて、ほのかな甘さ。

ぎっしりと詰まったあんこは、あっさりしているのに小豆そのものの味が濃く、小豆の風味をしっかり感じられます。

そこに良いアクセントになっているのが、上にかかっている“ゴマ”。ゴマの香ばしさが、生地やあんこの甘さと良く合っていました。

あんぱん?まんじゅう?「あんぱん饅頭」(165円)

あんぱん饅頭は、パンのように発酵はしていません。しかし生地は厚く膨らませ、パンの食感に近づけています。

お茶にもコーヒーにも合う、あんぱんでも、まんじゅうでもない、新たなジャンルだと思いました。

「あんぱん饅頭」は全5種類(各165円)

あんぱん饅頭は全部で5種類あります。
 ・つぶあん
 ・クリーム
 ・栗あん
 ・煎茶あん
 ・れもんあん(夏季限定)

このうち、栗あんと煎茶あんは、それぞれ森町産の栗と煎茶を使っています。

右)煎茶あん 左)栗あん (各165円)

栗あんは、ほっくりとした優しい甘さ、煎茶あんはお茶特有の、さわやかでキレのある苦みを楽しめます。

お土産にも自分のおやつにもピッタリ。粒あんとクリームが特に人気ということですが、せっかくなら栗や煎茶もセレクトして、森町の恵みを味わってもらいたいと思いました。

「森町大好き」店主の心躍る菓子

この他にも中島屋には森町産の食材を使った商品や「もり」という言葉が商品名に入った菓子がそろっています。

そこには、中島さんの“地元愛”がありました。

森町産フルーツの「ふるーつ生大福 福ふく」(370円)
 画像提供:中島屋

中島屋 三代目・中島基さん:
森町が大好きです。緑がきれいで、秋は紅葉が素晴らしい。朗らかで人情味のある人柄も良いし、祭りも盛り上がる。これからはトウモロコシもおいしいし、森町には良いところがいっぱいあります。多くの人に森町に来てもらって、中島屋のお菓子と観光を楽しんでもらいたいです

「森町大好き」と語る中島屋三代目・中島基さん 

昔ながらの菓子作りの技術を生かしながら、斬新なアイデアでユニークな菓子を提供している中島さん。

森町で生まれ、森町で育ち、森町を楽しんで欲しいという地元愛あふれる中島さんだからこそ、森町食材の魅力を引き出した、心躍る菓子作りができるのだと思いました。

■店名 菓子司 中島屋
■住所 静岡県森町森1555-2
■電話 0538-85-2310
■営業時間 8:00~18:00
■定休 水

取材/鈴木美花

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