【住宅ローンの現実】33歳、世帯年収1,031万。7,000万円のタワマンは現実的？【FPが解説】

3/9(日) 6:30配信

読者から寄せられたリアルな給与明細から年収を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【33歳設計職】

【住宅ローン】33歳、設計職の場合

33歳、男性
建設業の設計職

▼現状
年収：781万円
住宅ローン：7,000万円
家族構成：妻(時短勤務・年収250万円)、子ども1人(未就学児)
都内在住

「世帯年収1,031万ですが、住宅ローンが7,000万あっても切り詰めない生活がしたいと思っています。現実的でしょうか？」

まずは、年収に対して何倍の借り入れをしているかを確認してみましょう。
住宅金融公庫の「2023年度フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者が実際に借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。

世帯年収1,031万円の相談者さんの場合、借入額は7,000万円で年収倍率は6.8倍。
現在の収入に対する住宅ローンの負担は、ほぼ平均と同じです。

*……参考：住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」(p.18)

一般的に、居住費が家計を圧迫しすぎないようにするには、収入の25％程度までにするとよいとされています。
例えば、年収1,000万円の世帯の場合、毎月約20万8千円程度が目安です。

相談者さんは、都内のタワマンに住みながら切り詰めない生活がしたいとのこと。
切り詰めない生活と言っても「自炊はするけど旅行に思い切りお金を使う」ケースや「毎日ランチは外食だけど休日は家や公園で過ごすことが多い」場合など、理想の生活は人それぞれです。

ご自身の考える「切り詰めない生活」とはどのようなもので、実現するにはどれくらい毎月必要なのかを具体的に計算してみるとよいでしょう。

毎月の貯蓄を銀行預金でしている場合は、資産運用でお金に働いてもらうことを検討してみてください。
運用することで効率よく貯められるので、毎月の貯蓄額を減らし、今を楽しむ選択肢がとれますよ。

例えば、教育資金で15年後までに300万円貯めたい場合、銀行預金なら毎月16,543円を積み立てる必要があります。
一方、NISAを利用し、年7％で運用できた場合、毎月の積立額は9,465円となる計算です*。

毎月約7,000円分浮く計算になるので、その分を1回の外食にあてたり、1年間貯めて旅行に行ったりできそうですね。

資産運用は将来のために長い目線で考えるものではありますが、効率よく貯められるため、今の生活を少し豊かにする方法としても使えますよ。

*……参考：金融庁「つみたてシミュレーター」にて預金金利0.1％で計算

・相談者さんの住宅ローン借入額の年収倍率は6.8倍で、平均とほぼ同じ。

・資産運用で今の生活を少し豊かにすることも可能です。

※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。

◆ゆきFP

FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。

記事へのご意見最終更新: 3/9(日) 6:30