書き初めシーズンのお悩み“服についた墨汁汚れ”を落とす意外な方法とは?【2通りの方法を比較検証】
子どもの冬休みの宿題に「書初め」はありますか? 自宅で書いているときに服に墨汁がついてしまうこともあると思いますが、通常の方法で洗ってもなかなか落ちないので困ってしまいますよね。今回は、洋服についた墨汁汚れを落とす意外な方法が見つかったので、本当にきれいになるのか検証してみたいと思います。
墨汁のシミって落ちにくい……
学校の書道の授業で、子どもが服に墨汁汚れをつけて帰ってきたことはありませんか?
墨汁の汚れは繊維の奥まで入り込んでしまい、ふつうにこすり洗いをするぐらいでは落ちないので焦ってしまいますよね。
筆者もこれまで何度も子どもの服についた墨汁汚れを必死に洗ってきましたが、きれいに落とし切れたことはありませんでした。
そこで今回調べてみたところ、服についてしまった墨汁のシミを落とす意外な方法が2通り見つかりました。
どちらのほうがきれいに落とせるのか、検証してみたいと思います。
墨汁汚れを落とす“意外な2通りの方法”とは?
まず、綿100%素材の布を2枚用意し、同じ量の墨汁で汚れをつけました。
この汚れに「ご飯つぶ」と「歯みがき粉」を使って、どれぐらいきれいになるかを比較してみます。
方法・1 ご飯つぶを使う
まず、小さな容器にスプーン一杯分のご飯つぶをのせます。
ご飯つぶの上から洗濯用洗剤(液体)を垂らして、軽く混ぜ合わせます。
つぎに、汚れの裏側に洗濯用洗剤を混ぜたご飯つぶをのせたあと、指でしっかり潰しながら繊維にすり込みました。
このあと、1分ほど放置します。
方法・2 歯みがき粉を使う
もう1枚の布は、歯みがき粉を使って汚れを落とします。
まず墨汁で汚れた部分を少し水で濡らしてから、歯みがき粉をのせます。
汚れに歯みがき粉を押しつけるようにして、上からよくこすります。
【検証結果】汚れはどれぐらい落ちた?
墨汁汚れに歯みがき粉をこすりつけた布と、ご飯つぶをすり込んだ布を、それぞれ水でよく洗い流しました。洗い流した結果は、下の写真の通りです。
歯みがき粉のほうは最初に水で濡らしたときに汚れが広がってしまい、周りも墨で黒くなってしまいました。しかし真ん中の汚れ自体は、ご飯つぶをすり込んだものより歯みがき粉をこすりつけたほうがきれいに落ちています。
水だけで流したあと、それぞれの布に洗濯用洗剤をつけてよくもみ洗いしました。
乾いた結果が、こちらの下の写真です。
どちらもシミはかなり薄くなりました! 両者の汚れ落ちは、実物を見るとそこまで変わりません。
しかしやはり、歯みがき粉を使った布のほうが若干シミの色が薄い気がします。
筆者が実際に試してみた限りでは、墨汁の汚れは「歯みがき粉」をこすりつけたほうがよく落ちました。
今回は落ちづらいとされる綿100%の布で、汚れがついて15分以内に試しましたが、ほかの素材や別の条件下では汚れの落ち具合が変わる可能性があります。
また、どちらの方法もかなりきれいにはなりましたが、墨汁のシミを完全に落とすことは難しかったです。
服についた墨汁のシミを完全に落とし切りたい場合は、クリーニング店にご相談くださいね。
鈴木杏/ライター