相手に「なるほど!」と思ってもらえる注意するときにつける「語尾」とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話】
【ACTION 注意する】「なるほど!」と改善する気になる、注意するときの語尾「こうしてほしいんですよね」
感情のまま叱るのはNG !
相手のミスを注意するときは、単に「もっとしっかりしろ!」と叱るのではなく、「ここにミスがあったから、こう改善して」と冷静に指導するというのが現代のスタンダードです。怒りの感情のままに叱ったところで、相手を萎縮させるだけですし、場合によっては「キレやすい人だな」と疎ましく思われてしまうことにもなります。
そもそも改善策を提示しなければ、根本的な解決にはつながらないのですから、たとえ一時的に改善したとしても、いずれまた同じミスが起きることになります。怒鳴って叱れば言った本人はスッキリするかもしれませんが、「相手の行動を改善させる」という点においてはデメリットの方が大きいのです。なお、相手に行動を指示する際は、「~しろ」といった命令形ではなく、「~してほしいんですよね」といった形で伝えるのが効果的です。この言い方であれば、相手に向けての「お願い」になるため、「~しろ!」と命令口調で言われるよりも、こちらの指示を受け入れやすくなります。
また、「~してみようか」「~やってみよう」といった伝え方をするのも有効です。これは「We話法」(「自分たち」を主語にした話法)の応用で、「命じる側と命じられる側」ではなく、「一緒にがんばる仲間」といったニュアンスが含まれるため、相手としてもモチベーションが高まります。注意や指示をするときは、「どう伝えれば相手が気持ちよく動いてくれるのか」を意識することが大事です。
注意するときは語尾に気を付ける
×悪い例 命令口調で指摘する
「ここ間違ってるから次からちゃんと確認して」
→「~して」のような命令口調だと言われた側から反感を持たれてしまいやすい。
○よい例 「~してほしい」とお願い口調で指摘する
「ここ間違ってるから次からちゃんと確認してほしいんです」
→「~してほしい」という言い方であれば、命令ではなくお願いになるためこちらの指摘を素直に聞いてもらいやすい。
「叱る」ときは「改善案」もセットで示すのが基本!
「次は一緒に確認しながらやってみようか」
→「~しろ!」ではなく「~してみよう」「~やってみよう」のように伝えると、相手はモチベーションが上がりやすい。
「叱る」目的は「相手の態度や行動を改めさせること」
怒鳴って威圧しても効果は持続しない!
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 語彙力の話』著:五百田達成