物流システムのダイフク、インドでマテハンシステムの新工場が稼働 高速搬送台車、コンベヤなど製造
物流システムメーカーのダイフク(大阪市)は2025年4月22日、インドのグループ会社、ダイフク イントラロジスティクス インディアが、製造業・流通業向けシステムを生産する新工場の本格稼働を開始したことを発表した。
インドのテランガナ州ハイデラバードに建設した新工場では、自動倉庫、高速搬送台車、ソーター、コンベヤといったマテリアルハンドリング(マテハン)システムを生産する。
モノを効率的に動かす物流設備へのニーズ高まる
インド市場では近年、製造業や流通業の成長が著しい。それにともない、生産や物流の現場では、モノを効率的に動かす物流設備「マテリアルハンドリング(マテハン)システム」へのニーズが急速に高まっている。
そこで、ダイフクは16年にムンバイに営業拠点を新設。19年にはベガ コンベヤーズ アンド オートメーション(現・ダイフク イントラロジスティクス インディア)を買収し、現地生産をスタートさせていた。
新工場では、食品、化学、機械、ゴム製品などの製造業向けに、小売、運輸・倉庫などの流通業向けに、自動倉庫や高速搬送台車、コンベヤなどの製造を行い、生産品目の拡充を進めていく考えだ。
また、調達部品の内製化を進め、効率的な生産体制を確立、コスト競争力を強化する。さらに、顧客へのリードタイムの短縮、地域に密着した製品開発・サービス体制を整え、インド市場での事業拡大を図っていく。
新工場の竣工式に登壇したダイフク・代表取締役社長の下代博氏は、インドの製造業の成長を背景に「物流は今後、重要なテーマになってくると予想する」と指摘し、次のように抱負を述べた。
「弊社は2030年のありたい姿として『完全無人化のソリューションを提供すること』を目標に掲げています。機械でできることは、すべて機械に任せ、人はより創造的な仕事に専念していく、そうすることで社会は発展していくと考えています」
また、ダイフク イントラロジスティクス インディアのCEOアシム・ベヘラ氏は「この新しい施設では、当初、エンジニアリング、オートメーション、生産の分野で100人以上の熟練した雇用を創出する予定です。私たちは、テクノロジーだけでなく『人』への投資にも力を入れており、能力の構築、人材育成、そしてインドの経済発展への貢献に努めています」と語った。