百戦錬磨の俳優・内藤剛志が伝授。緊張を解く方法は「ケツを一発叩いて出ろ!」
野村邦丸アナウンサーが大将を務める「くにまる食堂」(文化放送・毎週金曜9時~13時)。7月11日(木)の最初のコーナー「ニュース一番出汁」では、パートナーで俳優の内藤剛志と、本日の番組のテーマ「絶体絶命」から、番組に寄せられたリスナーのメッセージにちなんだトークを展開した。
野村邦丸アナ「(座間市のリスナーさんのメッセージ)『絶対絶命のピンチにも、それでも私はあわてません。心や時間に余裕を持ち、深呼吸ひとつで物事に臨みます。不器用ながらの技です』」
内藤剛志「呼吸って大事ですからね。ひとつ入れるだけで全然変わるって言いますから。空手家の方とか色々やられますもんね。こう、吸って吐いて吸う、みたいなことをやるとストンと重心が落ちて来るとか色々あるから」
邦丸「深呼吸の時のコツって言うのを聞いたことがありますけど、吸うばっかりじゃなくて『吐ききる』って言うのが大事らしいですよ。吸った空気は一度吐ききって、それでまた新鮮な空気を吸うというのを何度か繰り返すと、いわゆる心理状態、精神状態がかなり落ち着いた状況になる」
内藤「つまり、浅い息じゃダメってことですね?」
邦丸「浅い息だと余計脳に酸素が行き過ぎてしまう……聞いた話ですけどね」
内藤「なんか、『腹に落とす』みたいなイメージがあるんですよ。そうすると、重心が真ん中に来て、多分武道の方が言う深呼吸が大事っていうのはそういうところ……浅い呼吸じゃないですもんね。深~く、ストンと落とすみたいなイメージがあるんじゃないですかね」
邦丸「スーッと吐ききるっていう」
内藤「人間ドッグで吐くやつと一緒ですね。肺活量を測る時なんかの。肺活量あれ大変ですもんね、最後まで吐ききるのって……」
邦丸「内藤さんが若い役者さんに『すみません、緊張しちゃって』って言われることもあると思いますが、その時はどんなアドバイスをするんですか?」
内藤「『ケツを一発叩いて出ろ!』。あのねえ、これあるんですよ。何でかというと、今ケツと言いましたけど、どこでもいいんです。膝でもいいんです。(バシッと叩いて)叩くでしょ? 痛みが残るんですよ。緊張しててやらなきゃいけないことが一瞬、客観的に見えるんですよ。つまり、緊張ってのは主観ですね。全部が体の上半身に来るんです。で、お尻とかを俺は男だからポケットの中でつねる。『痛っ!』と思った瞬間舞台に出て行くと、痛みが残っているからちょっと冷静になれるんですよ」
邦丸「へえ~っ! そっちに行っちゃうんだ、神経が」
内藤「これは何にでも応用出来るんです。例えば結婚式でご挨拶しなきゃいけなくなって、あがってらっしゃる方いるじゃないですか。あれは本当に息が全部上がっちゃってるんですよ。『ヤバい、えっと、間違えないかな? ご、ご両家……』とか練習する。その時は、ちょっと自分の体を叩いたり、つねったりするんですよ。『痛いんだよな』と思うことで自分の中でキチッと分裂するみたいなイメージがあるんですよ。そうすると、落ち着く」
邦丸「ハア~ッ!」
内藤「色々言うじゃないですか、例えば『人の顔をジャガイモだとかカボチャと思え』とか。思えないですよ、お客さんの顔はカボチャにならないから。だからこういう風に、自分の体を叩くことを試してみてはどうでしょうか?」