HAPPY CREATORS[インタビュー前編]デビューライブで紡いだ絆、ファンと一緒に描くストーリー「ライブはハッピーが連鎖する瞬間。ファンの方やこれから出会う方の力が、私たちにとってすごく必要なんです」
11月16日(土)に渋谷WWWXで開催された<HAPPY CREATORS Debut Live はっぴー創造計画!>で、華々しいデビューを飾った新アイドルグループ・HAPPY CREATORS(通称:ハピクリ)。“世界中にハッピーを届ける”をコンセプトに結成された彼女たちは、これからどのような活動を展開していくのか。Pop’n’Rollでは、デビューライブ翌日にメンバーを直撃し、結成秘話から活動の軌跡、そしてこれからの展望を、前編・後編のインタビューでじっくりと掘り下げる。前編では、デビューライブ当日を中心に、リハーサル秘話や推し曲への思いなど、初々しい彼女たちの声をお届けする。
撮影:河邉有実莉
編集協力:竹内伸一
“世界にハッピーを届ける”目標に向かって一歩踏み出したことを実感できるようなライブだった(橘)
――昨日、デビューライブを終えたばかりですが(取材は11 月17日)、まずは率直な感想を聞かせてください。
橘:
デビューライブまで準備する期間……毎日レッスンをしたり撮影があったり、メンバーと一緒にいる時間が長かったので、みんなの気持ちが同じように高まっていったと思っています。頑張ろうっていう気持ちは強かったんですけど、同時に緊張もすごくありました。それと、一生懸命準備はしてきたけど、ファンの人は来てくれるかなとか、楽しんでもらえるかなって不安もあって。でもSEが流れて1曲目、2曲目が終わったくらいから“楽しい!”って思えるようになったんです。それはメンバー全員そういう感覚だったみたいで、デビューライブってやっぱり緊張するし、ドキドキして声が震えてしまったりもして、いつもとは違う状況だと思うんですけど、それにも関わらず、“楽しい”と思えたのは、やっぱりそれまで練習を頑張ってきたことで自信が持てたからだと思うし、何よりファンの方の力がすごく大きいなって、デビューステージに立ってみて改めて感じました。これから私たちはHAPPY CREATORSとして“世界にハッピーを届ける”っていう活動をしていくんですけど、その目標に向かって一歩踏み出したことを実感できるようなライブだったと思います。
――確かにお客さんもいきなり盛り上がっていましたね。
七瀬:
MCとかで煽ったりした時に、ちゃんと返ってくるかなって心配だったんですけど、思った以上にみなさんが“うぉ~!”って声を出してくれたり、メンバーの名前を呼んでくれたりして、みんなと一緒にライブを作っているなっていう感じがすごくしました。
橘:
お客さんの熱量がすごくて、楽しんでくださっているのが伝わってきて、私たちも楽しかったよね。
一同:
(うなずく)
橘:
ハピクリのファンの方はテンション高いなって思いました。やっぱりみんなハッピーなのかな(笑)。
七瀬:
年齢層も幅広くて老若男女の方々が観に来てくださっていて、改めていろいろな方が応援してくださっているんだなって実感できて、嬉しかったです。
――デビューライブには、どういうところを観てもらいたいと思って臨みましたか?
七瀬:
映像が流れたんですが、みんなそこで初めて演技をしたんです(笑)。すごくアイドルらしいライブになったと思います。ポップな曲もあったし、1番最初にハッピーを届けるに相応しすぎる演出や楽曲だったと思うので、それを楽しんでもらえたとしたら、すごく嬉しいです。私たちは全力を出し切れたよね?
一同:
(大きくうなずく)
夏目:
2曲目が終わって、一旦はけて映像が流れている時に、緊張し過ぎて泣いちゃったんです。最初にステージに出た時も、ファンの人たちの前に立っていることが嬉しすぎて、もうそこで泣きかけていたんですけど。それにライブ中、メンバーと目が合うと安心しちゃってまた泣きそうになっちゃうし、3曲目くらいの時にも、ライブができているのが嬉しすぎて泣きそうになっちゃって(笑)。私は緊張しいなので、ずっとそんな感じだったんですけど、泣きそうになるたびに、メンバーがニコッとしてくれて、すごく嬉しいなって思ったライブでした。
――ライブ中、アイコンタクトする余裕はあったのですね。
夏目:
曲の合間とか、すれ違ったりする時に目が合いました(笑)。
橘:
アイコンタクトやお客さんを意識した動きというのは、まだライブの感覚がつかめていない分、練習ではなかなかウマくできなかったんです。
夏目:
でも、ライブになったら無意識にやっていて、それで“はは……”ってなった(照れた表情を作る)。
一同:
はははは(爆笑)。
夏目:
みんな、楽しんでいるって感じの顔してたよ。
橘:
“ザ・アイドル”っていう感じの曲があるんですけど、本番では2倍、3倍くらい、すごいアイドルって感じでやれました。
――アイドルできましたか?
一同:
(口々に)できました!
心から楽しめたライブでした(楠森)
――デビューライブが終わって、気持ちの変化はありましたか?
逢川:
私はアイドルが初めてなんです。実際にステージに立つまでは、アイドルになった実感があまり湧いてなくて、まだ一般の大学生っていう感覚だったんですけど、やっぱり実際にお客さんを前にして歌って踊ってみたら、私たちのパフォーマンスで喜んでくれて。それを見て、“私、今、ちゃんとアイドルをやれているんだ”ってすごく実感しました。気持ちの変化という意味では、それがすごく大きいかもしれないです。
楠森:
私は前もアイドルをやっていたんですけど、辞めてから時間が経っていたので、みんな来てくれるかなって不安もあったんです。でも、みんなちゃんと来てくれて、歌割も覚えてくれてて。私のパートでコールをしてくれたり、サイリウムを振ってくれたりして、なんていうか、すごく安心しました(笑)。心から楽しめたライブでした。
――デビューライブから楽しんでできるって、本当にいいことですよね。みなさん自身がハッピーになれたということですからね。
橘:
気持ちの変化というか、メンバーの中で共通で感じられたことでいうと、デビュー前は“ハッピーを届ける”っていうコンセプトを、“私たちがお客さんに”ハッピーを届ける!という意識が強かったんです、特に私の中では。でも、ライブはお客さんと一緒に作り上げるものなので、デビューライブのステージに立ってみて、お客さんの熱量だったりとか……ウマく言えないですけど、お客さんの眼差しや応援があって、それによって私たちも心から楽しみながらライブができて、そんな楽しむ私たちを観てお客さんにも楽しんでもらえて。ハッピーが連鎖する瞬間だなと感じて、ファンの方やこれから出会う方の力が、私たちにとってすごく必要なんだな、大事だなって感じました。
――そういった発見もあったし、手応えもあったライブだったんですね。
橘:
そうですね、本当にそう思います。
――“ハッピーを届ける”というグループコンセプトを初めて聞いた時、みなさんどう思いましたか?
七瀬:
私も以前アイドルをやっていたんですけど、アイドルを辞めてから、“またアイドルをやりたいな”って思うようになった時に、“自分はどういうアイドルになりたいのかな”って改めて考えたんです。応援してくれるファンの方に、“応援していて楽しい! 幸せ!”って思ってもらえることが、私にとって何よりの幸せだなという考えに行き着いて、“応援してくれるファンの方に幸せを届けたいな”って思ったんです。私のパフォーマンスを観て、ハッピーな気持ちになって帰ってもらえたらいいなって。そう思っていたところに、“HAPPY CREATORSというグループを作ろうと思っている”というお話をいただいて、コンセプトを聞いた瞬間に、自分がやりたいアイドルとまったく同じだ!と思って、もうここしかないって思ったんです。
――運命を感じたわけですね。
七瀬:
そうです!
小鈴:
私ももともとアイドルをやっていたんですけど、昨日のデビューライブでは自分が踊っているだけで、泣いていた子がたくさんいて。そうやって、自分のパフォーマンスが誰かの心を動かしているっていうのは、すごく嬉しいです。それがハッピーな気持ちとして伝わればいいなと思っています。なので、コンセプトにはすごく共感しています。
いいパフォーマンスを届けようっていう気持ちで、毎日ダンスダンスって感じでした(逢川)
――“ハッピーを届ける”ために、これまでレッスンやリハーサルをかなりやってきたと思うのですが、結成からデビューまでの期間はどうでしたか?
逢川:
デビューライブでは6曲披露させていただいたんですけど、作詞&作曲にこだわりにこだわってくださった分、最後に完成した曲は、ライブのぎりぎり直前に振り入れしたんです。大変でしたけど、メンバーも必死に食らいついて。いいパフォーマンスを届けようっていう気持ちで、毎日ダンスダンスって感じでした(笑)。
――パフォーマンス面のリーダーというと?
一同:
(橘を指さす)
橘:
ははは(照笑)。
夏目:
ダンスリーダーが引っ張ってくれました。アイドルの経験がある子が5人で、アイドル未経験の子が2人なんですけど、中でも(橘は)“もっとこうした方がいいよ”とか意見を出してくれて。すごいと思ったのは、パフォーマンス面だけじゃなくて、いろいろなことに気がつくんです。感性が鋭いというか、どうやったらそういうふうに感性が湧いてくるんだろうって思って、この間、休憩時間に“これはもっとこうした方がいいなっていう発想、どうしたら湧いてくるの?”って直接聞いちゃいました(笑)。私もアイドル経験者の1人なんですけど、最初はダンスも歌も全然できなくて。“どうしよう”って悩んでいたんです。デビュー前のレッスン期間は、自分に対してピリピリしちゃって。でも、メンバーが、未経験の2人と一緒に優しく教えてくれて。だから私は必死について行こうと思って。メンバーには本当に支えられました。そうやって、レッスン中は気づいたことを言ってくれるんですけど、休憩中はレッスン中の緊張感を引きずらないというか、メリハリがちゃんとあって、それもいいなと思います。
――デビューライブまでタイトなスケジュールだったようですが、結成はいつだったのですか?
小鈴:
9月上旬に初めて会いました。最初は、みんなもうシーンとしていました(笑)。
逢川:
めちゃめちゃ人見知りを発動してました(笑)。
小鈴:
事務所の部屋で並んで座っていたんですけど、誰も言葉を発しなくて(笑)。
楠森:
気まずかった(笑)。
逢川:
よくここまで話せるようになったよね(笑)。
七瀬:
会ってすぐにレコーディングの練習があって。みんなとまだウマくしゃべれないまま歌うっていう不思議な状況でした(笑)。
――まだお互いのことをよく知らないのに、一緒に歌いましょうって言われても、どうしたらいいかわからないですよね(笑)。そういう時はリーダーが率先してコミュニケーションを取っていったんですか?
橘:
いえ、パフォーマンスリーダーという役割をいただいたのが、レッスンが始まって1~2週間してからだったので。その段階でプロデューサーさんから“グループのパフォーマンス面を引っ張っていってほしい”と言われたんです。私もコミュニケーションを取るのが苦手で、そういうところで苦戦してきたので、今からリーダーシップを取っていけるのかなって自分に対して不安がありました。でも、デビューも近いし、妥協もしたくないっていう気持ちがあって、任せていただいたからには自信を持ってやろうと決心しました。なんていうか、自分のことを考えているのは時間がもったいないなって思ったんですよね。それをグループのことを考える時間にして、よりよいグループになるように頑張っていこうと。なので、率先してコミュニケーションを取るようになったのは、その段階から徐々にっていう感じです。
――なるほど。
橘:
時には厳しいことを言ったりもしたんですけど、でも、みんなが私に矢印を向けてくれたというか、ちゃんと向き合ってくれたので、いい関係が築けたなと思っています。
――いい相性のメンバーが集まったということもあるんでしょうね。
橘:
プロデューサーさんのおかげです(笑)。
「しぇあはぴ」は“うん、大好き!”が大好きです(夏目)
――楽曲の話もお聞きしたいのですが、それぞれの推し曲を教えてもらえますか?
七瀬:
どの曲も大好きなんですけど、「はっぴー大作戦」がハピクリらしさ満点?
橘:
満載(笑)。
七瀬:
満載っていう感じで好きです(笑)。歌割も、メンバーの個性をすごく出しやすいようになっているんですよ。『プリキュア』の主題歌になりそうなくらいアイドルらしい曲だし、自分の個性もグループのよさもすごく出せる曲なんじゃないかと思います。
逢川:
私は「ナチュラブ」が1番のお気に入りで、バラード調の曲なんです。これは私の自己解釈なんですけど、ウマくいかないじれったさだったり、等身大の感情だったり、いろいろな青春の要素が歌詞に詰まっていて。《いつもの電車乗って 今日も私 あなたに会いに行く》っていう歌詞があるんですけど、なんていうか、当たり前の中の幸せみたいなことが描かれていて、すごくいいなって思います。なので、感情を込めて歌える曲だと思っています。大好きです(笑)。
橘:
私は「フレッフレってね」がお気に入りです。全体を通してすごく明るくて元気で。 “ハッピーを届ける”っていうコンセプトと、みんなに元気を届ける=応援するということは少し近いのかなって思うので、HAPPY CREATORSに合っていると思っています。曲中にラップがあったり、間奏のダンスがすごくしなやかだったりして、ただ明るくて可愛い曲っていうだけじゃなくて、いろいろな面が見せられる曲にもなっていて。人によって曲の捉え方が変わると思うので、聴こえ方も違ってくる、そんな幅の広い曲だと思っています。MVもあるんですけど、青春要素満載に作っていただいたので、ぜひ観てほしいです。
小鈴:
私は「しぇあはぴ」。リズムがほかの曲とは違うというか、個性的な曲調なので好きです。あと、みんなが私の方を向いてくれて、そこで私が台詞を言うところがあるんですけど、デビューライブでは、今までで1番の言葉が出せて楽しかったです(笑)。
――ちなみにどんな台詞なんですか?
小鈴:
元気に“うん、大好き!”って言うんですけど、むっちゃ元気に言えました(笑)。ファンの人にも褒められたので、好きな曲です。
夏目:
私も「しぇあはぴ」です。メンバーがすごくよく絡むというか、台詞口調のパートが多いんですけど、サビはしっかり歌うというギャップが好きで。あとは“うん、大好き!”が大好きです(笑)。
一同:
はははは(爆笑)。
夏目:
でも、すごく可愛いんですよ。“うん、大好き!”、大好きです(笑)。
七瀬:
メンバー同士で、それぞれの出身地の方言だとどう言うかとか、感情を乗せてカッコよく言ってみたり、思いっ切り可愛く言ってみたり、いろいろアレンジして遊んでます(笑)。
小鈴:
熊本は何だっけ?
夏目:
“大好きばい”(笑)。
一同:
はははは(爆笑)。
松本:
最高!(笑)
橘:
熊本公演でやりたいね(笑)。
七瀬:
愛知は?
逢川:
“大好きだがや”(笑)。
夏目:
えっ~、なんだか可愛くない(笑)。
一同:
はははは(爆笑)。
楠森:
地方ごとに変えるのもいいよね。
夏目:
でも“大好きばい”って言ったら、“あれ、かれんは熊本なの?”ってなるよ(笑)。
小鈴:
でもやります(笑)。
――松本さんは、推し曲は何ですか?
松本:
「きみのせいではっぴーです!」がデビュー曲なので、1番思い入れがある曲です。《創造しようそうしよう》っていう歌詞がすごくキャッチーで、中毒性があって気づいたら口づさんでいるような感じの曲なので、好きで~す。
夏目:
最後だけギャルになってたよ(笑)。
一同:
はははは(爆笑)。
楠森:
私も「きみのせいではっぴーです!」が1番好きです。最初に振り入れをした曲でもあるので、やっぱり思い入れがあるのと、台詞を今まで言ったことがなくて、初めてこの曲で言ったので、それも印象的で。ファンの人も“気がついたら歌っちゃう”って言ってくださるので、そういうところも好きです(笑)。