「たこちゃん小倉店」の大将に話を聞いてみた 元フレアバーテンダーチャンピオンによる<たこ焼き酒場>【北九州市小倉北区】
JR小倉駅より徒歩5分ほど。駅からもほど近い魚町1丁目に「たこちゃん小倉店」がオープンしたのは、2023年11月のことです。
その直後、今年の正月に鳥町食道街火災に見舞われましたが、現在では窮地を脱し見事復活を遂げました。今回、1周年を迎えた同店を訪ねてみました。
大将の華麗なる職歴 運転士→フレアバーテンダー
「たこちゃん小倉店」の大将は元々電車の運転士。当時、たまたま見たバーテンダーの映画に魅了され、ボトルやシェーカー、グラスなどを用いた曲芸的なパフォーマンスを行う「フレアバーテンダー」の道へと、華麗なる転身を遂げそうです。
転身後は国内外の大会で優勝が12回。大将の腕っぷしはボトルをたこ焼き作りのピックに持ち替えても衰えるどころか、逆に機敏さが冴え渡っているように見えます。
そして、そのピックさばきはスタッフへと着実に受け継がれており、見ていてとても楽しい焼き場になっています。
天職に出会ったのは新潟 楽しさの追求と想い
大将がたこ焼き屋という天職に出会ったのは、遠路“新潟の地”だったといいます。
楽しさを追求するご当地の人気店「たこちゃん」のコンセプトに惹かれ働くうちに、店舗責任者を任せてもらえるまでになりました。
そして、「このお店を地元小倉でやりたい!」「小倉を“飲食”を通じて盛り上げたい!」「夢だった酒場をオープンさせたい!」という想いが重なり、暖簾分けの形で小倉店が誕生したそうです。
また、「来てもらえたお客様に目一杯楽しんでもらいたい」「ワイワイガヤガヤ店内一体になって楽しめる空間にしたい」との想いも、店内レイアウトでしっかり形になっています。
シンプルながらお客さん同士が楽しく触れ合い、気持ちよく飲めて気持ちよく酔わせてくれる空間です。
たこ焼きの美味しさにこだわりと想い
ここで、肝心のグルメを紹介します。
そのままでも美味しい生地と大ぶりのタコが入る名物<たこ焼き>
まずは名物の「たこ焼き」。健康思考から脂は米油を使い、昆布出汁を効かせた素焼きでも美味しい生地に大ぶりカットのタコを投入します。
ソースにはお酒に合うようにスパイスが調合されていて、トッピングも楽しめます。
筆者が惹かれたのは、マヨネーズで書いてくれるメッセージ。書いてもらう内容はリクエストすることができます。
お店のあたたかい想いが伝わるこの演出を紹介したいと思ったのが、今回の来店のきっかけでもあります。
明石焼きとたこ焼きのハイブリッド<こくら焼き>
「こくら焼き」は、明石焼きとたこ焼きのハイブリッドした、たこちゃんオリジナルの“出汁たこ”です。
生地は明石焼きほど柔らかくなく、たこ焼きよりふんわりしていて〆にもピッタリな逸品。お出汁は小倉の〆とも言えるソウルフード・うどんをイメージしているのだとか。
九州ならではのアゴ出汁を効かせたあっさりお出汁です。
たこ焼き屋だからこその<ぶつ切りたこわさ>
「ぶつ切りたこわさ」は、たこ焼き屋さんならではの歯応えのある「ぶつ切りたこ」に、本格わさびを絡めて食べるスタイルです。
「たこには肝機能を高めアルコールを分解する成分が含まれているので、二日酔い予防にもたくさん食べてほしい」と大将。お店がおすすめする3大メニューの1つになっています。
テイクアウトもOK
もちろんテイクアウトもできるので、家庭へのお土産だけの利用でも大丈夫です。
この使い勝手の良さもお店の魅力ですね。
お店の主役は「お客様」と「スタッフ」
大将は、「お店の主役は私じゃなくお客様とスタッフです。たこちゃんに来れば主役になれる、たこちゃんで働くと主役になれるといった承認欲求を満たしてもらえる、寂しさが癒えて我が家みたいにいつ来ても楽しい。そんな店舗にしたい」と語ってくれました。
取材をしていると、その場に居合わせたお客さんやスタッフの様子から、誰が来ても楽しく活き活きできるお店になっていると感じました。
今でも十分美味しい「たこ焼き」に満足せず、常に向上心と探究心を持ち続ける姿勢を忘れないようにという想いを込めて、スタッフの間では名物たこ焼きを「未完成たこ焼き」と呼ぶそうです。
自分たちはまだまだ道半ばで、「今よりもっと美味しいたこ焼きを提供していきたい」という力強い野望を表していると感じました。
お店のこれからに期待したいと思います。
詳しくは「たこちゃん小倉店」公式インスタグラムから確認できます。
<たこちゃん小倉店>
■住所/北九州市小倉北区魚町1-4-9長市ビル1階
■電話番号/093-280-0066
■営業時間/平日・日曜 17:00〜23:00、金曜・土曜 17:00〜翌2:00
■店休日/水曜(変更時はお店Instagramで告知されます)
■駐車場/なし
※2024年11月27日現在の情報です
(ライター・ふくちゃん)