【俺の職場は灼熱地獄】だからこそ教えられる釣り場で効く暑さ対策
日焼け対策は怠るな!
痛い、疲れる、黒くなる――日焼けに良いことは一つもありません。
日焼けで真っ黒になった僕がいうのですから、間違いありません。
ー 須江 ー
日焼け対策は直射日光を遮ることにもつながるため、結果的に涼しさも得られて一石二鳥です。
長袖・長ズボンが基本
日差しを遮るための基本は長袖・長ズボンです。
透湿速乾・UVカット機能を備えた涼感素材のウェアを着れば、日差しを遮りつつ涼しさを得ることができます。
半袖&短パンスタイルに、アームカバーやレッグカバーを併用するという方法もあります。
帽子&フードも必須
日焼け対策は、頭部にも欠かせません。
釣り用として定番のキャップ型に加え、麦わら帽子のようなハット型を選べば、後頭部や首まわりまでしっかり日陰を作ることができます。
さらに、UVカット素材のフード付きパーカーを併用すれば、頭から首元まで、広い範囲を日差しから守ることができます。
履き物にも気を使おう!
個人的に、真夏でいちばん悩むのは「履き物」です。
暑さ対策としてはサンダルが便利なのですが、夕立などの急な雨に降られると一気に冷えてしまうこともあり、意外と悩ましいポイントです。
ー 須江 ー
暑さと濡れ、さらに保温という観点から夏の履き物を提案します。
長靴
暑い時期でも、釣りにおいて長靴はやはり頼もしい存在です。
滑りにくく、足をしっかり保護してくれるうえ、脱げる心配もありません。また雨が降っても濡れる心配がないので寒くなりません。
ただ猛暑の中長靴を履くのは正直暑い……履くならショート丈のものがおすすめです。
サンダル
クロックス型のサンダルがベストです。
ビーチサンダルのようなつま先がカバーされていない履き物はふとした拍子に爪が剥がれてしまったりという思わぬトラブルにつながることもあるため、つま先がカバーされたものを選びましょう。
涼しいのは魅力ですが、「サンダル焼け」や、雨に降られた際の冷えには注意が必要です。
防水の靴
ゴアテックスなどの透湿防水の靴を履けば、蒸れずに済み、足が濡れる心配もありません。
さらに、直射日光による日焼けも防げます。
動きやすさや足の保護という点では最善の選択肢と言えるでしょう。
ただし、涼しさだけを重視するならサンダルには及びません。
水分は多ければ多いほどいい
夏に限らず海で最も怖いこと。それは水分の蓄えがなくなることです。
チャーターボートなら帰るという選択肢もありますが、乗合船ではただひたすら帰港まで耐えるしかありません。
ー 須江 ー
炎天下で耐えるということは不可能に近いです。
半日で最低2L
半日便で最低でも2Lは用意してください。
個人的には2Lは水を用意して、もう2Lはスポーツドリンクや麦茶などの飲み物の計4リットルを用意するのがおすすめです。
水は、体にかけたり手や顔を洗ったりと多用途に使えますが、ミネラル分が補給できません。ミネラルを補給するための飲み物も必要です。
お酒は水分ではない
法律で禁止されている訳ではありませんが、乗船中の飲酒は非常に危険です。
運動能力の低下はもちろんですが、夏はお酒を飲めば飲むほど体内の水分を奪ってしまいます。
休日に気持ちよくお酒を飲みながら釣りをしたいという気持ちは非常によく分かりますが、暑すぎる日はとくに安全のために控えることが必要です。
涼しくなるグッズを使用すべし
どんなに着るものや水分補給に気をつけていても、真夏の釣りはやっぱり過酷。
それでも少しでも快適に、そして安全に釣りを楽しむためには、“涼しさを得る工夫”が不可欠です。
ここでは、実際に釣り場で効果を発揮する涼感アイテムをいくつかご紹介します。
ー 須江 ー
釣具の延長としてぜひ導入を検討してみてください。
空調服
現場作業の方にとっては必需品となっているファン付きウェア。
もちろん釣りの現場においても効果は絶大です。海上は比較的風があることが多いのですが、風が吹かない日ほどファン付きウェアが有効になります。
気化熱を使う
海上には風があることが多いので、風を利用した気化熱を使うことで涼しさを得ることができます。
速乾素材であれば、そのまま服を水で濡らしても良いですし、気化熱を利用して涼しさを得られる専用ベストも市販されていますので、そういったものを利用しても良いと思います。
ファン付きウェアと併せて使えば寒くなるほどです。
暑さ対策グッズを使う
様々な暑さ対策グッズが世間では発売されています。
代表的なものでいうと冷感スプレーや保冷剤、首に巻くタイプの保冷バンドなどがあります。
熱中症対策として保冷剤などの体を冷やせるものを常備した方が良いですが、涼しさを得るためなら冷感スプレーでも寒く感じるほどの涼しさを得ることができます。
どんなに暑くても寒さ対策は必要
どんなに暑くても雨が少し降っただけで、極寒になるのが夏です。
たとえ予報が35度超えであっても、レインウェアは必ず携帯しておきましょう。
ー 須江 ー
レインウェアがあれば雨が降らなくても寒さ対策になります。
暑さを避けるなら「夜釣り」や「早朝釣行」もアリ!
「わざわざ暑い時間に釣りをする必要があるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
その通りだと感じる部分もありますが、実際には事情によってそうもいかないことがあります。
まず、暑さを避けたい場合は、夜釣りや早朝だけの釣行を選ぶのが一つの方法です。
東京湾以外の海域では、イカやタチウオといった夜間に活性が高まる魚も多く、快適に釣りができる時間帯でもあります。
また、早朝に出かけて10時くらいには切り上げるスタイルも、暑さ対策として有効です。
東京湾で夏の夜釣りが盛んではない理由
一方で、夏の東京湾では夜釣りがあまり盛んではありません。
というのも、真夏の夜は日中の高温により海水温が上がり切っており、最も水温が高くなる時間帯となります。
その結果、海中の酸素が減少し、潮も濁りやすくなるため、多くの魚の活性が下がってしまいます。
このような環境では釣果も上がりづらく、結果として夜釣りのメリットが小さくなってしまうのです。
日中にしか釣れない魚もいる
さらに、サワラや青物のように日中の方が釣りやすい魚もいます。
こうした魚を狙いたい場合、たとえ暑くても日中に釣行せざるを得ません。
また、海域によっては安全面などの理由から夜釣り自体が禁止されているケースもあり、「夜釣りをしたくてもできない」という制約も存在します。
そのため、気温だけではなく、釣りたい魚種や釣り場のルールも踏まえて釣行時間を決める必要があるのです。
酷暑を乗り切れ
酷暑が続くここ数年の夏。
もうこれは、暑さを嫌がっていては日本で釣りができないレベルまで来ていると思います。
だからこそ、様々な暑さ対策をフル動員して、熱中症にならないように夏を乗り切りましょう。
ちなみに僕は、普段からエアコンをあまり使わず「暑さに慣れる」体づくりを意識しています。寝るときもクーラーは一切使いません。
ー 編集部 ー
エアコンなしはすごいですが、これは“プロだからできる技”でもあります。無理をして熱中症になっては元も子もありませんので、読者のみなさんは、体調と相談しながら安全第一で釣りを楽しんでください。