御殿場に“脳トレ本の聖地”があった!タクシーで通う常連もいる「加藤書店」の魅力とは【週末は書店へ行こう!】
こんにちは。静岡新聞社出版部の営業担当、アッキーこと秋田です。
静岡県内の書店をめぐり、話題のお店、注目イベント、書店員さんのイチオシ本など紹介するコーナー「週末は書店へ行こう!」です。
皆さんは「脳トレ」されていますか?
パズルやクロスワード、大人の塗り絵、間違いさがしなど脳を鍛える本、いわゆる「脳トレ本」と呼ばれる本はたくさんあります。
今回は、脳トレ本が充実している本屋さん、御殿場市ぐみ沢の加藤書店を紹介します。
ドラマのロケ地にも!懐かしい空気が流れる店内
加藤書店は、創業78年の老舗書店です。
店内は、どこか懐かしさを感じる雰囲気で、過去に青春ドラマのロケで使用されたこともあるそうです。
店には小説本や文庫本の棚が並んでいるほか、趣味や自動車関連の雑誌の種類も豊富で、バックナンバーも充実しています。なかには、絶版本など“レアもの”もありました。
店の奥に行くと、脳トレ本のコーナーがあります。クロスワードやまちがいさがし、漢字問題、提示された単語を指定枠に埋めるスケルトンパズルなどがジャンル別に置かれており、こんなにたくさんの脳トレ本が発売されているのかと驚きました。
なぜ脳トレ本が充実?店員・加藤さんが語る書店の歩み
いつもお店にいるのは、気さくなおばちゃん店員の加藤延子さん。
脳トレ本を充実させた理由について、お店の歴史とともに教えてもらいました。
「約30年前まではお客様も若年層の方が多く、店舗周辺には自動車関連の工場や施設など多くあって、自動車関連の雑誌などが売上の大半を占めていました。しかし、時代をかさねる度に次第に常連さんも高齢化し、現在では、雑誌より小説や脳トレ本の売上が増えました。そのため、脳トレ本の種類や数を充実するように心がけています。」
今では来店するお客様の多くがシニア世代。加藤さんは、お客様とのコミュニケーションを常に大切にしていると言います。そんな加藤さんの人柄を慕い、遠方からタクシーで訪れる人もいるそうです。
今、一番売れているのはコレ!人気の脳トレ本
最近人気の脳トレ本について尋ねてみると、「アロー&スケルトン」が非常に売れていると教えてくれました。
アロー&スケルトンはアロークロスとも言われており、ヒントのマスから出ているアロー(矢印)に沿ってキーワードを、たて・よこに埋めていくパズルです。イラストや写真がヒントになることもあります。
【新刊】広重の浮世絵で旅する『東海道53次まちがいさがし』
加藤さんは、新聞を毎日かかさず読んでいるそうです。来店するお客さんも新聞から情報を得ることが多いそうで、記事や広告の情報は、お店の仕入れや棚づくりの参考にしているとお話していただきました。
そんな新聞を発行する私たち静岡新聞社からも、脳トレ本が発売されました。
「弥次喜多と行く! 東海道53次まちがいさがし」(税込990円)です。
こちらは、歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」をモチーフに、現代のモノをユーモラスに盛り込んだまちがいさがし。江戸・日本橋から箱根、新居の関所を経て、京都三条大橋までの55カ所の名所を巡りながら、楽しく脳トレできます。
もちろん、加藤書店にも置いていただいています。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
<DATA>
■(有)加藤書店
住所:御殿場市ぐみ沢1385
電話:0550-82-0043