映画化された名曲「大きな玉ねぎの下で」、以前は岩井俊二監督も好きな『バトルヒーター』の主題歌だった!
北海道・札幌のエフエムノースウェーブで放送されている、矢武企画制作・映画専門ラジオ番組「キャプテン・ポップコーン」の内容をSASARU movieでも配信!
キャプテン・ポップコーンこと矢武企画が映画の情報はもちろん、映画に関係するまちの情報をお届けします。
1月9日(木)に放送された「キャプテン・ポップコーン」は、爆風スランプのサンプラザ中野くんがゲスト!代表曲をモチーフにした映画『大きな玉ねぎの下で』(2月7日(金)公開)の魅力もたっぷりとお届けします。
※提供:キャプテンポップコーン
この記事では1/9放送の内容をお届けします。
爆風スランプ・サンプラザ中野くんにインタビュー
番組史上初!! ミュージシャンの方がゲスト、爆風スランプ・サンプラザ中野くんです!!
サンプラザ中野くんのプロフィールをご紹介します。
1984 年に爆風スランプのボーカルとしてデビュー。パワフルで奥深いサウンドにユニークで斬新なパフォーマンスが話題を呼び、圧倒的支持を得る。
主なヒット曲は、「Runner」(88)、「リゾ・ラバ(resort lovers[リゾート・ラバーズ])」(89)、「大きな玉ねぎの下で~はるかなる想い~」(89)など。映画主題歌は『木村家の人びと』(88)の「きのうのレジスタンス」、『ガメラ/大怪獣空中決戦』(95)の「神話」などでタイアップ1999 年に爆風スランプとしては活動を休止し、個人で執筆やラジオなど幅広い分野で活躍する。
爆風スランプデビュー40周年となる2024 年に再集結し、新曲「生きがい」のリリースとツアーを行いました。
矢武:今回「キャプテン・ポップコーン」に出演して頂いた理由はというと・・・
サンプラザ中野くん:なんと爆風スランプの代表曲のひとつであります「大きな玉ねぎの下で」という歌をモチーフに映画を撮っていただきました!2/7(金)に全国ロードショー公開です。
矢武:素晴らしい映画なんですよね。
主人公の2人、丈流と美優は、夜はバー、昼はカフェになる「Double」でそれぞれ働いています。2人をつなぐのは連絡用のバイトノートだけ。最初は業務連絡だけでしたが、次第に趣味や悩みも綴るようになった。お互い素性を知らないまま2人は大きな玉ねぎの下、つまり武道館で初めて会う約束をする。一方あるラジオ番組では30年前の文通相手(ペンフレンド)との恋が語られていた。顔は知らないけれど、気になる人と武道館で初めて会う約束をする令和と平成、2つの恋が交差する。2組は大きな玉ねぎの人で出会うことができるのか。まだ顔も知らないあなたに恋をした爆風スランプ普及の名曲から生まれた手書きでつなぐ奇跡のラブストーリーとなっております。
矢武:ということで今回、映画化されると決まった時の気持ちはどうでしたか?
サンプラザ中野くん:「そんなことあるんですか!!!!!」と思いました!
矢武:しかも、小説や漫画とかメディアミックスもされていますよね。
サンプラザ中野くん:そうなんです。そもそも爆風スランプのファンでいらっしゃる小説家の中村航さんが映画の原案を書いてくださって、そこから東映さんが撮りましょうという話になったらしいです。本当に驚きと嬉しさと感動に包まれてこの1年間過ごしました。
矢武:映像で観ると全然違いますか?
サンプラザ中野くん:僕が今まで見てきた映画の中でも作り方が非常に丁寧。映画の中のキングオブキングスくらいレベルが高くて、びっくりしました。こんなに愛情を注いでくれたんだと思ってありがたみを感じました。本当にいい映画です!
矢武:映画は小説が元になって作られてますが、名曲「大きな玉ねぎを下で」は何か逸話があったということですね。
サンプラザ中野くん:爆風スランプがデビューした1984年の暮れに武道館の横にある九段会館というところのホールでデビュー初ホールコンサートをしたんです。そのホールコンサートが大成功しまして、打ち上げでソニー・レコードの方が大成功だということで隣の武道館でワンマンコンサートをやってもらいます、もちろん「満員にしてください」と言われまして。うれしいと思ったと同時にデビューして1年目の私たちで満員にできるのだろうかとすごいプレッシャーを感じました。一生懸命宣伝しようと思っていたのですが、だんだん満員にするのは不可能だなという思いに駆られまして、満員にならない時の対策を考えようと。
前に満員にならない時にチケットは売れたけど実は来ていないということをおもしろおかしく歌にしたら解決するんじゃないか、言い訳として成り立つんじゃないかなと思って。当時、文通をやってる人はいなくて電話しようよという状態だったんですが、とりあえずペンフレンドの2人が主役で男の子がチケットを送ったけど女の子は来てくれないというストーリーの歌を作っておけば、爆風スランプのコンサートで武道館が満員じゃなくても言い訳が成り立つねっていうところから作った歌なんですよ。
途中からこの歌を中心に武道館コンサートのプロモーションもしたんですけども武道館も満員になったんですよ。そこから40年経って、まさかあの歌が映画になるなんて、しかも素晴らしい映画にしてもらえたなんて、青天の霹靂というか神様がプレゼントをくれたなみたいな。
矢武:そうですよね、ほんとに。
サンプラザ中野くん:映画では主題歌の「大きな玉ねぎの下で」をasmiさんが歌ってくださっています。
矢武:すごくいいシーンで流れますよね。それを観てどうでしたか?
サンプラザ中野くん:本当にね。リスペクトしてもらえてるんだなっていうのがうれしくて、その時点で涙ですよね。
矢武:地に足の着いたラブストーリーですよね。変に浮かれていないというか、リアルで時代にも合っている。
サンプラザ中野くん:過去と今との2つの恋愛が進んでくるんですけど、どっちにも無理がなくてね。素直に観られます。
矢武:2時間一緒に座って観てほしいなと思いました。映画の長さも丁度良いですよね。
サンプラザ中野くん:長さがまた良いんですよ。本当によくできた映画。
矢武:そんな感動的な恋愛映画の主題歌なんですが、実は過去には『バトルヒーター』(89)っていう映画の主題歌でしたが、この映画はどのような映画ですか?
サンプラザ中野くん:この映画は、『ドラゴンヘッド』(03)などの代表作がある飯田譲治さんという方が初めて撮った劇場映画で、超能力系のSFっぽいんですよ。こたつが人を食べちゃう。そういうおもしろい映画なのですがヒットはしなかったんですよ。主役がパッパラー河合、自分はお坊さん役で何度が登場して大声出して。あとは岸谷五郎さん、柄本明さん。
矢武:VHSはあったけど、DVDや配信はないですよね?
サンプラザ中野くん:権利関係が複雑で日本では出ていないです。ぜひ観てほしい!映画好きなら痺れると思います。岩井俊二監督にお会いした時に「僕の1番好きな映画といっても過言ではない。『バトルヒーター』、好きなんです」って言われて。
矢武:それはすごい!
矢武:他にも映画の主題歌になっていますよね。そのタイアップはどうやって決まるんですか?例えばガメラとか。
サンプラザ中野くん:ガメラはですね、監督の金子修介さんから直々に指名があって。
矢武:なにかヒミツの話とかはありますか?
サンプラザ中野くん:ちょっと金子さんと対立した問題がありまして。歌詞にガメラっていうのを入れてくださいと。でも、ガメラっていう歌詞を入れてしまうと、歌がガメラの中で終わってしまうじゃないですか。なのでそれはできないって言ったんですよね。もしガメラという歌詞を入れていたら、たぶん3部作全部使ってくれたんだろうなと今、思うんですよ(笑)。
矢武:まさかあんなにいろんな賞を取るとは思っていなかったですよね。
サンプラザ中野くん:私は元々ゴジラ派じゃなくて、ガメラ派なので歌ってくださいって言われた時、非常にうれしかったんです。でも、ガメラの文言を入れない方が広がる曲になると思いますよと言い続けちゃって...。
でも時々、ロケ中にサラリーマン風の方から「『神話』最高です、『神話』が大好きです。頑張ってください。」って、言われてこれは本物の感想だなと思いました。
矢武:僕もガメラのイベントをやってる時に「神話」を爆音で流してほしいとかっていうオーダーとか来ますよ。ガメラファン、特撮ファンからも支持されてる曲です。
矢武:では、最後にリスナーさんへのメッセージをいただきたいんですがこの「大きな玉ねぎの下」はどんな人に観ていただきたいですか?
サンプラザ中野くん:素晴らしい恋愛映画になっておりまして、私とパッパラー河合さんは、1番最初の試写会で観させていただいたんですが、もう号泣しちゃって。
スタッフの方々にもう最高でしたって言いたかったんですけど、もう号泣しちゃって言葉にならないんですよ。2人で30秒ぐらい抱き合っちゃって。本当にいい映画なのでぜひ、観ていただけたらうれしいです!
映画『大きな玉ねぎの下で』は札幌シネマフロンティア、ローソン・ユナイテッドシネマ札幌、TOHOシネマズ すすきののほか、旭川、江別、小樽、北見、釧路、帯広、苫小牧、室蘭で2/7(金)から公開です。