伊賀市で合同消防訓練 林野火災を想定 県防災ヘリで散水
三重県伊賀市で10月15日、林野火災を想定した合同消防訓練があった。同市と名張市の消防本部、県防災航空隊の職員ら計約20人が参加し、近くの国有林への空中散水や地上支援隊との連携体制を確認した。
訓練は、火災現場の周辺に有効な水利などがないケースを想定。会場の阿山第1運動公園グラウンド(伊賀市川合)には消火用水を約11トン貯めた緊急用防火貯水槽が設置され、津市の伊勢湾ヘリポートから約15分で到着した県防災ヘリが空中用消火バケツで給水し、地上約40メートルの高さから散水を計6回繰り返した。
伊賀市消防本部によると、林野火災による防災ヘリの出場要請は過去5年間で計4件あり、2023年3月には同市島ヶ原で山林約7500平方メートルが焼失する火災が発生。男性1人が両足などにやけどを負い、救急搬送された。
防災航空隊は県内の自治体消防から派遣された職員9人ら計17人が所属している。森本修隊長は訓練後、「月1回程度の訓練は通常、隊員だけだが、今回は地元消防と一緒に実施できた。スムーズな現場活動につながると思う」と話した。