「納得がいきません」未婚主義の彼から突然のプロポーズ。同棲8年目で決意した男の呆れた仰天理由
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
法律婚はしないはずが…恋人から突然の求婚
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
同棲生活8年目を迎える39歳の麻里奈さん(仮名)。パートナーである1歳年上のカズマさん(仮名)とは、一緒に暮らし始める際に「法律婚はなるべくしない方向で。同棲を続ける前提で一緒に暮らそう」という取り決めがあったそうです。
しかし1カ月ほど前に、カズマさんから突然、求婚されたというのです。麻里奈さんは、その経緯と理由にモヤモヤしています。
「同棲を始めて3年目くらいだったかな、そのときの私は結婚欲がすごく高まっていて、カズマに結婚を迫ったんですよ。
ところがカズマは『俺らは同棲でずっとやっていくって決めたんだから、結婚はないだろ』と主張し、結局、法律婚には至りませんでした。
私も当時からずっと子どもは欲しくない派だったし、同棲生活に不満があったわけでもなかったので、カズマの意思に反してまで入籍する必要もないなと納得し、それ以降は結婚にこだわらずにいたんですよね」
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明かされた衝撃的な理由
籍を入れていなくても、お互いの実家とも行き来をする仲。法律的な夫婦でないことを除いては、世間一般の“夫婦”と変わらない暮らしを送っています。
さらには事実婚を選択しているわけでもないので、あくまでも「同棲」だと強調します。
「でも…、1カ月前にいきなりカズマから『やっぱ籍入れよう?』って言ってきて、その理由が“ペアローンを組みたいから”だったんです…」
まもなく40歳を迎えるカズマさんの周囲には、すでにマイホームを購入した仲間が多く、気づけば賃貸暮らしは数えるほどに。そのため、カズマさんは突然プロポーズに踏み切ったと麻里奈さんは推測します。
ペアローン目的に納得できず
以前は法律婚を望んでいたけれども、今になってペアローンを組む目的で求婚をされても「納得がいかない」と憤ります。
「“ちゃんとしたいから”“法律的に妻にしたいから”とか、そういう理由があるならまだわかるんです。
でも、ローンを組みたいからって…。しかも私自身は、2人の名義でローンを組んで家を買うのが、ピンと来ないんですよね。ローンって組んだら終わりじゃないんですよ。そこからずっと支払いが続くんですよ。
家が欲しいなら、カズマひとりでローンを組めばいいし、カズマが住みたいレベルの家のローンを自力で組めないのであれば、諦めればいいだけ。そう言ったんですけど…」
麻里奈さんが入籍に難色を示した途端、カズマさんは不機嫌になり、2人の仲に亀裂が。このままでは同棲解消にも繋がりかねないと麻里奈さんは危惧しています。
求婚に応じる気はない
「だからって、ペアローンのために結婚しようなんて言われても、ロマンティックでもなんでもないし。そもそも法律婚を嫌がっていた私たちが、ローンを組んだからってこれからもずっと添い遂げられるんでしょうか。
法律婚をして何年か経ったあとであれば、カズマさんからのペアローンの申し出もすんなり受け入れられたかもしれないけど。
カズマとは、ここまではうまくやってきています。でも、生涯の仲を誓ったことは一度もありません。だからこそ、入籍のフックが“ローン”っていうのが、私はどうしても納得いかないんですよ」
今の段階ではペアローンを理由とした求婚には応じる気はないと麻里奈さんは強調します。
(並木まき/ライター・エディター)