【小田原市】小田原市民会館跡 芝生広場や収益施設整備 市、2028年度供用へ基本計画
小田原市民会館跡地(本町)一帯の整備を進める小田原市は、8月5日の市議会総務常任委員会で利活用に向けた基本計画案の概要を報告した。跡地周辺を基点に市街地への来訪や回遊を促し、にぎわい創出を図りたい考え。2028年度の供用開始を目指す。
計画地は、横浜地方裁判所小田原支部の北部に位置する旧市民会館と本町臨時駐車場、市土地開発公社から取得した隣接用地を含めた約5574平方メートル。「まちのリビング」をコンセプトに掲げ、まちなかへの来訪や回遊促進につなげる。
整備にあたっては、▽国道1号から小田原城までの軸線に配慮▽小田原駅・各商店街やかまぼこ通り方面への回遊性の創出▽小田原城や小田原三の丸ホールなどの拠点間連携によるにぎわいの創出―に留意するとした。
市は昨年10月に策定した基本構想に基づき、計画地で試験的活用(オープントライアル)として各種イベントを実施。参加者からは「子どもが遊べる場所や植栽があり、くつろげる雰囲気がよい」「休憩や飲食ができる場所があるのがよい」といった意見が寄せられた。一方で「水場やトイレ、授乳室がなく不便」「日陰が少なく夏場の利用は厳しい」などの課題も挙がったという。
これらの意見を踏まえ、基本計画案では整備区域を「ウェルカムゾーン」「くつろぎゾーン」「駐車場」の3エリアにゾーニングした。
お堀端通りに面する西側のウェルカムゾーンは、キッチンカーなどが出店できるイベント広場や民間提案による収益施設を整備。会館跡地はくつろぎゾーンとして、芝生広場やウッドチップを敷いた敷地にインクルーシブ遊具を設置するほか、トイレや授乳室などの休憩スペースを設ける。国道1号に面する東側は駐車場用地として活用。計画地の北側市道は拡幅整備を行い安全な歩行空間を確保する。
事業費約11億円
事業費は設計費と整備費で約11億円、単年度の管理運営費は約3600万円と試算。国庫補助金と地方債を活用して市の財政負担軽減を図るほか、民間収益施設からの貸付料収入を見込む。
事業手法は、設計から運営まで一括発注する「DBO方式」と民間収益施設部分の定期借地方式を組み合わせる。指定管理期間を従来より長期化し15〜20年程度とすることで、受託事業者のノウハウを継続しながらサービスの最大化を図るとした。
市は9月をめどに基本計画を公表する予定で、26年度に事業者の公募・選定を行う。27〜28年度に施工を行い、28年度中の供用開始を目指す。
計画地では試験的活用の一環として毎週月曜日にキッチンカーなどのマルシェが行われているほか、10月4日(土)には小田原近郊の醸造所などによる「小田原クラフトビール祭り」が開かれる。