札幌北区「静岡おでん」OPEN!鍋持ってテイクアウトできちゃう!テンション上がる
金沢おでんや、三陸おでんなど「ご当地おでん」ブームが近年盛り上がっています。
北海道おでんは、昆布だしで煮込んでちょっと甘い味噌だれで食べるのがスタンダードといわれていますね。
このおでんブームにのっかって、いつかはご当地おでんを食べてみたいな〜と思っていた筆者。
そんな折、琴似・栄町通りを車で走行していると、目に入ったのは真っ赤な看板にでかでかと書かれている「静岡おでん」の文字!
「静岡おでん」といえば、ご当地おでんのパイオニア的存在です。
今年の1月末にオープンした『静岡おでん 赤富士』
おでんだけではなく、浜松餃子や富士宮焼きそばといった静岡グルメが食べられるお店でオープン直後からお客さんで賑わっています。
札幌で静岡グルメが味わえるなんて嬉しい!ワクワクしながら取材に行ってきましたよ〜!
前日から煮込んだ18種類のおでんは“しみしみ”
店内に入ると早速おでんのメニューが並んでいます。おでんの種類は全部で18種類。
大根、たまご、こんにゃくといった王道具材と共に「黒はんぺん」や鱈のすり身の「白焼」といった静岡おでんの具材がメニューに揃っています。
おでんメニュー
・牛すじ200円・大根200円・豚もつ180円・ガツ180円・手羽元180円・白焼180円
・野菜天180円・厚揚げ170円・餅きんちゃく170円・たまご150円・黒はんぺん150円・こんにゃく150円・じゃがいも150円・ちくわ150円・しらたき150円・昆布150円・ごぼう天150円・角天150円
ん〜どれもリーズナブル、そしてどれも食べたい!
店長の田中富子さんが手間暇をかけて前日から仕込みをしているというおでん。店内はお出汁の良い香りでいっぱい、ホッとする香りでつい和んでしまいます。
お鍋を見ると少し濃いめのお出汁に見えますが…どんなお味か気になります。
静岡おでんにはこれ!「ダシ粉」をたっぷりかけて
今回は店長さんおすすめの具材をお任せでオーダーしました。
大根はもうお出汁がしみしみで箸を少し入れると程良い感じで割れてくれます。
添えられたカラシは店長さんが辛子粉から作られたものだそう。
初の静岡おでん、いざ実食!
…の前に、忘れていけないのは静岡おでんにとってなくてはならない“だし粉”です。
静岡おでんには、お好みでこのだし粉を具材にかけていただきます。
「これがあのだし粉…!」
噂では聞いたことがありますが、見るのは初めての筆者。見た目はふりかけのようです。
イワシやサバといった青魚の粉末や青のりで作られたというだし粉。静岡から取り寄せているそうで、本場のだし粉の味を堪能できます。
ねっとりとした歯触り「白焼」はあっさりなのに食べ応えあり
まず最初に食べたのはこちらの「白焼」
白焼とは鱈のすり身のこと。こちらも静岡から取り寄せている“本場もの”!
だし粉をふんわりかけてパクッと食べると、かまぼこの様な食感だけれど、ねっとりとした歯触りで優しいお味がじんわりと拡がります。
濃い色のお出汁が、ほんのりと甘くお醤油と鰹の風味がしっかりと感じました。北海道で食べるおでんよりもお出汁の味がしっかりと存在を主張をしています。
また、だし粉の風味が良い仕事をしているんです。だし粉をかけるだけで風味が断然違う!
もちろんだし粉なしで食べても美味しいのですが、個人的にはだし粉をかけた方が美味しさ倍増だと思いました。
北海道産の昆布はとにかくデカい!しっかりと煮込まれているのに、色も鮮やかで形も崩れていません。
ひとくち噛むと…「や、柔らか~い!」
大根もそうだったのですが、歯を使わなくても噛めるんじゃないかというくらいに柔らかい。
しっかり煮込んでいるはずなのに雑味・臭みが全く無いのです。
お出汁の風味にすごく合うので、この昆布もぜひ食べてみて欲しいです。
牛すじとろっとろ…臭みが全くないホルモン系はマストで食べて!
お次は「牛すじ」。
これがもう…とろっとろ!口の中でとけて無くなります。
甘めのお出汁とよく合ってお肉の脂にくどさがない。お子様にも食べやすいと思います。
そのまま食べてもじゅわっととろけて美味しいのですが、こちらもだし粉をかけて食べるとお肉の味が一層際立ちます。
ガツや豚モツといったホルモン系のお肉も食べてみましたが、どれも臭みが一切なく柔らかくて肉本来の旨味を味わえます。
お肉を買い付け後に、店長さん自ら丁寧に下処理をされているので「臓物系はちょっと苦手…」という方にも食べやすいのではないでしょうか。
静岡緑茶やおでんに良く合う“しぞーか”(静岡)の地酒も
まだまだ「静岡おでん」を堪能したいところですが、他にも食べたい静岡グルメがあったので「黒はんぺん」などの気になる具材はテイクアウトにすることに!
黒はんぺんとテイクアウトについては最後にまたご紹介しますよ。
お店では静岡で手に入る地酒や、静岡おでんによく合うという「しぞーか おでん酒」という日本酒もありました。
静岡おでんと日本酒の愛好家でつくる市民団体「静岡おでんと日本酒同好会」が製造したお酒なんですって。ぜひおでんと共に味わってみてください。
筆者はすっきりとした静岡緑茶をいただきました。
爽やかな風味で地酒との焼酎割にして緑茶ハイにしても良い!
平日は夕方午後4時からの営業になりますが、土日は午後2時からの昼飲みもOK。ちょっと遅めのランチにまったりとおでんを食べにきてもいいですね。
ゆでもやしと一緒にサッパリ「浜松ぎょうざ」
わーい!「浜松ぎょうざ」初体験です!
ニンニク入りとショウガ入りを選べますが、今回はニンニク入りをオーダーしました。添えられた「ゆでもやし」を一緒にいただくのが浜松ぎょうざの特徴なんですって。
初めての浜松ぎょうざ、噛むと野菜のシャキシャキ感があってびっくり!具の野菜がこんなに多いとは知りませんでした。
お肉感もちゃんとありますが、具の野菜が細かくぎっしり入っていてこんなにアッサリとしたぎょうざなら何個でも食べられそう。
ゆでもやしの食感がまた相性が良く、お口の中をサッパリとしてくれます。
ニンニクがかなりガツンと効いていてこれは美味! 次に来店したらショウガ入りも食べてみたいです。
「富士宮焼きそば」はコシがあってもちもち
これも食べてみたかった!
代表的な静岡グルメ「富士宮やきそば」
屋台などで見かけるソース焼きそばより、色が薄くちょっと麺が太い感じです。こちらの焼きそばにも「だし粉」をかけていただきます。
…もっちもち!麺のコシがしっかりしています。
屋台などで食べなれているソース焼きそばと比べると味が薄目、その分だし粉の風味が引き立つのです。
豚脂からラードを搾り取った後に残る「肉かす」を入れるのが富士宮焼きそばの特徴だそうですが、あっさりとしていてクドさがありません。
ご当地グルメの中でも人気の高い本場の手作り「富士宮焼きそば」が札幌にいながら食べられるなんて…!
「富士宮焼きそば」は静岡が産み出した大切なふるさとの味。登録商標もされていて、指定の講習を受けなければ販売することができないそう。
『赤富士』の焼きそばは「富士宮やきそば管理運営」から認定も受けています。
「懐かしい」と、静岡出身のお客さんも喜んで食べていかれる味なんですよ。
店長手作りメニューはどれも絶品
その他にも『赤富士』では美味しいメニューがたくさん。
いぶりがっことクリームチーズが入ったポテトサラダや、おでんの汁や牛すじを煮込んだ「牛すじ煮込みカレー」もどれもみんな美味しい〜。
『赤富士』さんは居酒屋風の店内ですが、「飲み優先」よりお食事を楽しむ場所だと思いました。
ご家族で夕飯を食べに来られる方も多いそうで、お子様に人気のメニューは「バターごはん」なんですって! ドラマ「深夜食堂」にもでてくるメニューですね。
静岡市清水区にある漁港、由比港漁産でとれた桜海老を使用した「桜海老コロッケ」。
海老パウダーがかかっていて、中にはクリームソースと桜海老が!春が旬だという桜海老、この時期食べるのにぴったりです。
静岡出身のハートフル店長「静岡の味を楽しんで」
『赤富士』を切り盛りするのは店長の田中富子さん。お名前に「富士山」の一文字が入っているのがまた静岡との縁を感じます。
静岡で産まれ、静岡料理の味で育ったという田中さんは、「札幌の人にも静岡の本場の味を食べて欲しい」と、65歳でこの『赤富士』をオープンさせました。
元看護師という田中さん、58歳で石垣島のトライアスロンを完走、59歳でフィリピンに留学、60歳でボクシングを習うという大変パワフルな方。
田中さん「やってみたいことが沢山ある、この『赤富士』もそのひとつなんです」と、嬉しそうに話す田中さん。
田中さんのファンになってお店を訪れる方もいるほどでお話上手な魅力的な方でした。
おでんはテイクアウトもOK「黒はんぺん」最高!
静岡おでんはテイクアウトもできます。
筆者も家族へのお土産と待望の黒はんぺんをテイクアウトしました。
「静岡おでん」といえば、サバやイワシをすりつぶして作られた黒はんぺんは欠かせません。ぷりぷりとした歯応えで、お魚の風味が白はんぺんよりしっかり出ている〜!ぎゅぎゅっと魚の旨味が詰まっています。
だし粉もテイクアウトで入ってますよ。
テイクアウトでおでんのお持ち帰りするお客さんは多いそうです。
お店でも食べてみたいですが、お家でゆっくり「静岡おでん」を食べられるなんて魅力的ですよね〜。
取材中もたくさんの方が看板のおでんメニューを見ていました。
テイクアウト用の容器(料金別途)に入れて、好きなおでんを持ち帰ることができますよ。
ご自宅からお鍋持参でもOKとのことです!買ってきてそのままお夕飯にしちゃうこともできますね。
札幌で味わえる静岡グルメ『赤富士』
お店は店長・田中さんの手作りメニューやテーブルなどで暖かみを感じる雰囲気。
テーブル席も1卓ですがありました。椅子に座れる小さなお子さんを連れて行くこともできそうです。
予約・貸切もOK。おでんの事前予約もできるので、テイクアウトだけしたい方は早めの予約をおすすめします。
静岡グルメ初体験だった筆者は、まるで静岡旅行に行ったような気分になりました!
この『赤富士』は、赤い看板が目印です。
静岡おでん「赤富士」
住所:札幌市北区北27条西16丁目37B
営業時間:午後4時〜午後10時(土日は午後2時〜午後10時)
定休日:水曜日
電話:090-3711-7572
instagram:@shizuokaodenakafuji
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
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