見た目だけでなく健康にも影響アリ? 「むくみ」についてきちんと理解しよう!
太っていないのに朝起きたときに顔がパンパン、夕方は脚がむくむなど、日常的な「むくみ」はそれだけでなんだか気分が下がってしまいますよね。そんな「むくみ」ですが、じつは見た目だけではなく、体の不調にもつながるのだとか。今回は、株式会社SDPの『むくみとり事典 気になる「むくみ」不調を改善する』(監修/川嶋 朗)から、そもそもの「むくみ」について理解していきましょう!
5つ以上当てはまったら注意!「むくみ度チェックリスト」をやってみよう
「むくみとり事典」©️SDP
上記のチェックリストで、いくつ当てはまったでしょうか?
たくさんチェックがついた人は、体内の水分バランスが崩れている、体内に水分が溜まっている可能性が高いです。
「顔がむくんで輪郭がいつもより大きく二重あごにみえるなあ…」という朝は、顔の皮膚の下にある細胞たちの間に、細胞からしみ出した水分がウヨウヨ溜まっている状態、ということを覚えておくことで、むくみ退治の道筋がイメージしやすくなります。
いらない水分を退治する!「Let’s水出し大作戦!」合言葉に、むくみレスな毎日を始めましょう!
むくみは体の冷えから生じる?「むくみ」について知ろう!
むくんでいるってどんな状態? 体がむくむ方程式とは?
では、そもそもむくんでいるとはどういう状態なのでしょうか?
「むくみ」の犯人は、ズバリ「水分」です。人間のからだの60%は水分でできていますが、その水分のうち3分の2が細胞の中に、3分の1は細胞の外(血液と細胞間質液)にあるのが通常です。ですが、血管の中の水分が多くなり過ぎたり、静脈の流れが悪くなるなど、さまざまな要因によって、毛細血管からしみ出す水分量が増えてしまうことがあります。
このしみ出した水分が皮膚と細胞の間に溜まってしまった状態、つまり水分バランスが崩れることが、「むくみ」という状態なのです。
「むくみとり事典」©️SDP
また、血液はからだ全体に張りめぐらされている血管をすみずみまで通い、酸素や栄養分を届け、老廃物を運び出して日々健康を維持していますが、からだが冷えると余分な脂肪分が固まって血管の内側にも付着し、血液がスムーズに流れなくなって圧力が上昇します。そして、血管からしみ出す水分量が増えることでむくみが起こります。
さらに、冷えを感じたからだは血管を収縮させるので、血流はますます滞り、むくみをどんどん悪化させてしまうのです。
ですので、むくみ解消の極意は、からだを温めること!「冷えればむくむ、むくめば冷える」の、むくみの方程式をしっかりと覚えておきましょう!
体の冷えにもつながる!? 健康にも「むくみ」がよくないワケ
「冷え」がむくみの最大の原因ということがわかったところで、水分が体内に溜まると、実際にどんなことが起こるのでしょう?
体内に水分が溜まったままだと、食べる量を減らしてがんばってもダイエットの成果が出にくい、負のループ状態が続いてしまいます。
また、水にはからだを冷やす働きがあるのも大事なポイントです。体内の余分な水分は、内臓を冷やし、動きを鈍らせるだけでなく、血管も冷えて収縮することで血流も悪くなります。血流が悪くなれば必要な栄養素が細胞まで届かず、細胞の新陳代謝も衰えてしまい、皮膚や髪の毛、筋肉にも栄養素が行き渡らず、老化や不調の原因に。
また、現代の私たちの生活につきもののストレスも、自律神経のバランスを崩して血流を悪くし、冷えを助長する大きな要因です。
「むくみとり事典」©️SDP
そこで大切なのが、不要な水分を常にスッキリ排出できるからだになるため、4つを柱に行う水出し大作戦!
***水出し大作戦の4つの柱***
①からだを温めてめぐりをよくする
②食べ物や飲み物で水分排出を助ける
③運動やマッサージなど生活習慣でめぐりをよくする
④入浴やメンタルケアなどで自律神経をととのえ、めぐりをよくする
また、気をつけたいのが、病気と健康の間の状態の「未病」です。病気は発症するまでの間に、この「未病」の状態が必ずあり、「未病」のうちに気づいてケアを行うことが肝心ですが、「むくみ」も、ただの不快な症状と受け流さず、この未病の一種と考えておくことが大切です。
むくみを軽視せずいまからケアすることは、シャープな顎のラインやスッキリ二の腕を手に入れるだけでなく、未来の元気と健康をもキープする第一歩となります! 毎日飲むお茶の種類を変える、デスクで手のツボを押すなど、誰もが日常生活の中で行える「水出し大作戦」を、ぜひ日常生活の中でとり入れてみてください♪
足の甲を見ればすぐにわかる!今のむくみ度チェック
「むくみとり事典」©️SDP
それでは、「むくみ」とは何かがわかったところで、さっそく自分の足の甲を見て、今のむくみ度をチェックしていきましょう!
手っとり早くむくみの状態を知りたい人は、足の甲でチェックするのがおすすめです。
まず、足の甲の5本の指からそれぞれ足首につながる骨がしっかり浮き出ていれば正常です。反対に、足の甲に指の骨が見えない人はむくみの疑いが濃厚!
また、足首を押したとき、色が変わったり、爪や指の跡が残るのは、足首がむくんでいる証拠です。足首あたりには婦人科系に関わる反射区やツボなども集まっているので、女性はとくに注意して見てみましょう。
ちなみに、生理不順や不妊など婦人科系の悩みがある人は、足首周辺をマッサージすると症状が和らいだり、悪化の予防としても期待できるので、チェックついでに足をマッサージするのもおすすめです! むくみ知らずの体を手に入れるために、まずはむくみのしくみと、今のからだのむくみ状態をしっかりとチェックしてみてくださいね!
Part2では、「からだの部位別むくみとりテク」をお伝えします。お楽しみに♪
参考書籍/『むくみとり事典 気になる「むくみ」不調を改善する』(SDP)
監修/川嶋 朗(かわしま・あきら)
北海道医学部医学科を卒業し、東京女子医科大学に入局。1993~95 年、ハーバード大学医学科マサチューセッツ総合病院に留学。東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを歴任した後、2022年より神奈川歯科大学大学院総合医療学講座特任教授、統合医療SDMクリニック院長。西洋医学と補完代替医療を統合した医療を実践。著書に『60 歳から体温を「0.5 度」アップする健康法』(飛鳥新社)など多数。
文/FYTTE編集部