藤枝MYFCの中村涼、久富良輔が甲府戦で決めたゴールを振り返る「自分が取ってやるという気持ちだけだった」
藤枝MYFCは3月9日、アウェーでヴァンフォーレ甲府と対戦し3-3で引き分けました。試合は前半22分に久富良輔選手が先制ゴールを決めましたが5分後に失点。39分に千葉寛汰選手の今季第1号で再び先行しますが、すぐさま追い付かれる打ち合いに。
後半9分に勝ち越されたまま時間が経過しましたが、33分からプロ初出場となった中村涼選手がアディショナルタイム6分にCKを頭で合わせ、プロ初ゴールとなる劇的な同点弾を決めました。集団食中毒を乗り越えて今季初勝利を挙げた前節の勢いをキープ。次節は15日にホームでいわきFCを迎え撃ちます。
甲府戦でゴールを決めた中村涼、久富良輔の両DFに話を聞きました。
DF中村涼「自分が取ってやるという気持ちだけだった」
ーチームを救うプロ初ゴールになった。
負けている状況で投入されたので、なんとか自分のゴールで追い付ければという気持ちでした。プロ初出場の緊張感はあったんですが、先輩から声を掛けられてほぐれました。最初はセンターバックの左に入り、途中からベンチの指示で前に入りました。
ー須藤監督から「セットプレーで点を取ってこい」と送り出された。チームとしては、なかなかCKをダイレクトで決めるシーンが少ないがどんな形でボールを待った?
セットプレーの得点力が自分のストロング。そこで決められれば変わるなという思いはありました。負けていたのでゴールに向かって突っ込む、自分が取ってやるという気持ちだけでした。空中戦は強みなのでこれからもアピールしていきたいです。
ー特別指定された昨季はけがで出場機会がなかった。
けがしている間もコツコツ積み上げてきたものが少し報われた気持ちです。前節は自分も腹痛と嘔吐(おうと)、発熱があって出場できませんでした。今回は巡ってきたチャンスをものにできたと思います。
ー次節に向けて。
しっかりと自分のプレーでチームを勝たせられるように準備していきます。
DF久富良輔「翔茉のおかげです」
ーらしさが出たゴール前への飛び込みだった。
CKのはね返りが上がった時に「多分ここに来るな」という感覚がありました。周りを見たら味方、相手とも脚が止まっていて、走り込めば来るんじゃないかと。
上がった瞬間は離れた位置にいたので、ボールの高さと自分との距離を考えてタイミングを計って走り込めました。この形での得点は自分のサッカー人生で何度もあったので、その感覚を大事にしています。あとは脚を止めないことをチームで強く意識付けているので、今回はたまたま来ましたけど、来なかったとしてもやり続けることが大事です。
ーその5分後に失点してしまったが…。
昨年からの課題です。得点後に相手の勢いを出させない、自分たちがもう1段ギアを上げることが大事。超攻撃的サッカーをしているので、1点取って落ち着くのではなく、逆にもう一つ上げることが次の課題です。
1点取って、少し落ち着いてゲームを進めたいという感覚があったかもしれません。2点、3点取ってゲームを終わらせることができるようなサッカーをしていると思いますし、それが自分たちの良さというのは明確です。
ーCKから2失点については?
セットプレーで結果が変わる世界です。自分も含めてしっかり改善しないといけません。勝てる試合に勝てないのが一番もったいない。練習からセットプレーへの意識を高めていかなければいけません。中にこぼれてくると難しい対応になってしまいます。最初にしっかりはじかなければいけません。
ー食中毒の影響で欠場した前節は、面倒をよく見ていた後輩の前田翔茉が決勝ゴールを決めた。
素直にうれしかったです。選手として自分もやってやるぞという気持ちもありましたが、話す機会も多かったのでうれしさが強かったです。
今回のゴールは翔茉と似たような形ですね。試合前にLINEをもらっていたので翔茉のおかげです(笑)本当に翔茉の取り組みは誰が見ても素晴らしいものだった思うので刺激になりますね。自分も「もっともっと」という気持ちです。