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あなたは生きがいに気づいていないだけ? 「生きがいスルー」にご用心 ソニー生命調査

J-CAST会社ウォッチ

ソニー生命保険は2025年5月19日、新プロジェクト「#生きがいってなんだろう」を開始した。

プロジェクトのスタートにあわせて、10代~70代の男女各100人の1400人を対象に「生きがい実態調査」を実施し、その結果を公開。また、「日常のささやかな生きがい」エピソードの広告が5月19日~6月1日、渋谷駅、新宿駅、原宿駅などをはじめ、全国の駅や商業施設で掲出される。

生きがいを感じる瞬間...「日常の中でのささやかな幸せや楽しみ」64.0%

調査では、「生きがいを感じる瞬間は、人生において大切か」を聞くと、「そう思う」は59.9%、「ややそう思う」は33.4%となり、これらの合計で93.3%が「生きがいは大切」だと回答した。

「生きがいを感じる瞬間があるか」を聞くと、61.1%は「ある」、16.8%は「ない」、22.1%は「わからない」と答えた。年代別の傾向として、10代が最多で74.0%が「ある」のに対し、40代は最小で51.5%だった。

「生きがいを感じる瞬間がある」と答えた人(n=855人/以下、「生きがいがある人」とする)に、具体的に生きがいを感じる瞬間を聞いた。その結果、最多は「美味しいものを食べているとき」で47.4%。次いで、「旅行」46.0%、「温泉・銭湯・リラクゼーション・スパに行くとき」25.4%、「音楽を聴いているとき」23.5%、「パートナーと話すとき・連絡を取り合うとき」23.3%が上位に上がった。

男女別の傾向として、男性は「旅行」が40.1%、女性は「美味しいものを食べているとき」が61.5%とそれぞれ1位に。年代別にみた場合、ユニークなのは10代で、多かったのは「美味しいものを食べているとき」45.9%、「推し活をしているとき」45.3%だったが、「SNS」も33.8%という結果が出た。

「生きがいがある人」には、「どんな瞬間に生きがいを感じるか」を具体的に聞いた。すると、多い順に「日常の中でささやかな幸せや楽しみを感じたとき」64.0%、「自分が特に好きだと思えることに、熱中しているとき」62.9%、「大切な人と、気持ちや体験を共有できたとき」47.3%となった。

幸福度の自己採点...「生きがいがある人」7.1点、「生きがいがない人」5.4点

一方、「直近1か月以内に楽しみにしていること」があるかどうかを聞いた質問では、「生きがいがある人」では、92.6%が「楽しみがある」とした。一方で、「生きがいが『ない・わからない』」と答えた人(n=545/以下、「生きがいがない・わからない人」とする)でも、82.9%が「楽しみがある」とした。

それに関連して、応援しているものや人がいるか――つまり「推し」がいるかどうかを聞くと、「生きがいがある人」では77.7%、「生きがいがない・わからない人」では50.6%が「推しがいる」と答えた。

さらに、「生きがいがない・わからない人」でも、「日常の中でささやかな幸せがある」は81.7%だった。それはたとえば、「美味しいものを食べているとき」35.8%、「テレビ・映画鑑賞」22.0%、「旅行」18.7%などが上がった。

自分自身の幸福度を10点満点で自己採点してもらう質問もおこなった。その結果、全体では6.5点。「生きがいがある人」は7.1点、「生きがいがない・わからない人」は、5.4点だった。ソニー生命は「身近な幸せに気付き生きがいとして認識することが、自分自身の幸福度を高めることにつながりそうです」と指摘している。

日常にある楽しみや喜びを発見しよう

今回の調査結果に対し、メンタルケア・コンサルタントの大美賀直子(おおみか・なおこ)さんは、「生きがいと聞くとその言葉の重みから『素晴らしいものじゃなきゃいけない』と捉えがちです。でも実際は、日常にある楽しみや喜びを発見することが生きがいにつながります」とし、次のように述べている。

「今回の調査でも、生きがいが『ある』答えた人にとっての生きがいとして、日常生活のささやかな瞬間が多くあげられましたが、この価値観はとても今っぽいですね」「夢や目標など人生を懸ける壮大なものだけが生きがいと決めつけてしまうのはもったいない。身近にある小さな生きがいに気付き、楽しんでほしいですね」

そのうえで、大美賀さんは「ゆとりが足りないと、同じ体験をしてもその価値に気付かず、通り過ぎてしまう、つまり、生きがいをスルーしてしまう」と指摘。そこで、「生きがいスルー」をしないためのアプローチ5選として、

(1)いろんな人と話してみよう(2)できたことに目を向けよう(3)生まれる気持ちを書き出してみよう(4)ポジティブに言い換えてみよう(5)いつもと違う行動をしてみよう

を勧めている。

「生きがいに気付けるようになるためには、日々の暮らしにアンテナを張ることが重要です。日々の暮らしに慣れてしまうと、新しい情報や小さな感動を見逃しがちになるので、常に『気付く姿勢』を持つことが『生きがいスルー』を防ぐカギとなります」

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