『ジョーカー2』レディー・ガガ演じるリーと女性のキスシーン、なぜカットされたのか ─ トッド・フィリップス監督が真相語る
映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』には、削除されたシーンやカットがいくつもあることが明らかになっている。予告編のみならず、撮影現場でパパラッチが写真に収めた風景も本編に含まれていないのだ。
そのなかのひとつが、レディー・ガガ演じるリーが、裁判所の入口につながる大階段で女性にキスをする場面だ。セットで撮影された映像では、リーが階段をのぼっていく途中、リーの写真が載った新聞を手にした女性が「地獄に落ちるよ!」と声をかける。すると、リーは女性に近づいて唇にキスをし、「あなたも一緒に」と告げると去っていく……。
米では、トッド・フィリップス監督がこのくだりを削除した理由を語っている。
「せりふのある場面だったんですが、突然、音楽と気持ちで見せたいと思いました。そこにはせりふが必要で、だから女性が何か声をかけると、ガガが立ち止まってキスをしたわけですが、それがシーンの流れを妨げていたわけです。」
すなわち当初はせりふのあるシーンとして演出されたシーンが、なんらかの理由でミュージカル的なシーンに変更されたため、編集過程でやむなくカットされたということだ。本作がどのようなプロセスで撮影されていたかは不明だが、ひとつのシーンで複数のパターンを撮影することもあったのかもしれない。
ちなみにフィリップス監督いわく、リーが女性にキスをするくだりはガガの即興演技だったとのこと。アーサー・フレック役のホアキン・フェニックスも、テイクごとに数種類の演技をしていたとから、作品の方針や即興性にしたがって柔軟な撮影がおこなわれていたと考えられる。
映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は2024年10月11日(金)公開。
Source: